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都道府県別郷土料理

都道府県別郷土料理に関する郷土料理情報を掲載しています。詳細を読むからその料理の詳細情報を見ることができます。

日本の郷土料理図鑑 郷土料理のレシピ、通販情報


  

ポーク卵

ポーク卵(ポークたまご)とは、缶入りポーク「ポークランチョンミート」と卵を使った料理。
厚めにスライスして両面を焼いたポークと、オムレツ、スクランブルエッグ、目玉焼きなどの卵料理が添えらているのが一般的なスタイル。
沖縄では戦後、米軍により広がった缶入りポークランチョンミートが、一般家庭の食材としても定着し、味噌汁やチャンプルーなどさまざまな料理の素材として使われるようになった。
現在、沖縄のほとんどの大衆食堂では定番メニューとなっている。

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ジューシー

ジューシーとは沖縄の郷土料理。
ジューシーとは「雑炊」を意味する沖縄の方言だが、沖縄では通常の炊き込みご飯も、水分の多いいわゆる一般の雑炊も全て「ジューシー」と呼んでいる。
ラードやマーガリンなどを大量に使うため濃厚な味付けが特徴で、ピラフやチャーハン風である。
よもぎを使った「フーチバージューシー」や、いかすみで作る「クリジューシー」などのバリエーションがある。

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サーターアンダーギー

サーターアンダーギーは、沖縄県の郷土菓子で、砂糖と卵をたっぷり使った生地をボール形にして揚げたもの。揚げドーナツのひとつ。
沖縄の方言で、砂糖は「サーター」、油は「アンダ」、揚げるは「アギー」と言う事から、「砂糖入り揚げ菓子」を意味する。別名で「砂糖天ぷら」とも呼ばれる。
表面はサクサク、中はシットリとした食感が特徴。時間をかけて中まで揚げる事から日持ちが長い。生地には、カボチャ、紅芋などを入れたバリエーションも。

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アーサ汁

アーサ汁とは、「あおさのり(アーサ)」を具に作る沖縄県特有の汁物料理。
アーサと豆腐などを具に、かつおだしでだしをとり塩・胡椒で味付けをする。味噌は使わない。
春に旬を迎えるアーサは、ビタミン類やたんぱく質、ミネラルなどを多く含み栄養価が高い。
沖縄ではハレの日には欠かす事の出来ない一品。沖縄料理店などのメニューとして出される事も多い。

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ジーマーミ豆腐

ジーマーミ豆腐とは、ピーナッツ(落花生)を使った沖縄の郷土料理。「ジーマーミ」とはピーナッツの沖縄の方言。
ピーナッツの絞り汁にさつま芋の澱粉を加えて作る。名前に「豆腐」とつくが、大豆は使われていない。
通常の豆腐などに比べ、もちもちとした食感が特徴。胡麻豆腐に近く、胡麻豆腐の胡麻をピーナッツに、葛粉を芋くずに置き換えたような料理である。
沖縄県内のスーパーなどで販売されている。

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ちんすこう

ちんすこう(珍楚糕)とは、小麦粉や砂糖、ラードを原料とした焼き菓子で、沖縄に古くから伝わる郷土菓子。甘さは控えめでビスケットのような食感が特徴。
その起源は琉球王朝時代、中国で食べられていた菓子を参考に、沖縄県の風土や原料に合わせ独自の菓子として作り上げたものとされる。また、ポルトガルやスペインの焼き菓子を元に作られたと言う説もある。元々は琉球王朝の王族など、上流階級の人々だけが食べる事の出来た高級菓子だった。
現在では沖縄県の代表的なお土産として広く知られている。

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ラフティ

ラフティとは、豚の角煮に似た沖縄県の郷土料理。甘辛く濃い味付けで、豚肉は大変柔らかく箸でそのまま食べられる。
皮付きの三枚肉をある程度の大きさのまま使い、泡盛、しょう油、かつおや昆布の出汁、砂糖などをあわせた汁で数時間弱火でコトコト煮込んで作る。
元々は琉球王朝の宮廷料理として始まった。現在では沖縄料理店で主に観光客などに食べられている。

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ミミガー料理

ミミガー料理とは豚の耳皮である「ミミガー」を使った沖縄の郷土料理。
茹でる、または蒸して千切りにし、刺身としてそのまま食べたり、塩をふって食べたり、ポン酢や酢味噌、ピーナッツ味噌で和えたり、野菜などと一緒に炒めたり(ミミガーイリチー)するなどして食べる。
軟骨のコリコリとした食感が特徴。コラーゲンが多く含まれており美容と健康にも良いとされている。

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ヒラヤーチー

ヒラヤーチーは沖縄の郷土料理で沖縄風のお好み焼の事。ヒラヤーチーとの名前は「平ら焼き」を方言で言ったもの。
沖縄では台風や停電などで外出が出来ない際によく作られていたとされる。現在では簡単に作れる家庭料理として定着している。泡盛や焼酎との相性も良い。

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中身汁(なかみじる)

中身汁とは、豚の腸や胃(中身)を具としたお吸物のことで沖縄県の郷土料理。「中味汁」「中身の吸い物」などとも呼ばれる。
かつお節でとった出汁に、塩揉みし臭みを取った中身を短冊状に切り、椎茸、こんにゃくなど一緒に鍋に入れて煮立てる。お好みで生姜やネギを加える。
中身汁は、たんぱく質、鉄分、カリウムなどが豊富に含まれており栄養価も高いとされる。
地元沖縄ではハレの日などに食べられるお吸い物として知られる。

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豆腐よう

豆腐よう(豆腐餻、唐芙蓉)とは、島豆腐を米麹、紅麹、泡盛によって発酵・熟成させた沖縄の郷土料理。
麹発酵の効果から酒とチーズを合わせたような風味で、発酵が進んだものはほとんど豆腐の味がしなくなる。
原料にもなっている事もあり泡盛との相性がとても良く、ビールや焼酎などともよく合う。

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八重山そば

八重山そばとは、沖縄県の八重山地方で食べられているそば。
「沖縄そば」に比べ細く丸いストレート麺で、スープは甘めであっさり味なのが特徴。具材は、豚肉やしょう油で味付けしたカマボコを細切りにしたものが使われる。沖縄そばでは定番の紅しょうがは使わず、「ピパーツ」と呼ばれる島胡椒をお好みで入れて食べる。

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テビチ

テビチとは「豚足」のこと。沖縄では「てびち」や「足てびち」などと呼ばれ、汁物、煮付け、おでんの具などとして日常的に食べられている。
テビチは脂肪が少なくコラーゲンが豊富な事から美容と健康にも良いと、地元では古くから珍重されている。

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アンダンスー

アンダンスーとは、味噌を油で炒めた「油味噌(あぶらみそ)」の事で沖縄料理のひとつ。沖縄の方言でアンダは「油」、ミスーは「味噌」を意味する。
アンダンスーは一般的に、ご飯のおかずやおにぎりの具として食べられる事が多い。
元々は、蘇鉄味噌(そてつみそ)と豚のラード(脂肪分)で炒めたもの。それぞれ高温多湿の沖縄で生まれた重要な保存食を合わせたものだった。

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いかすみ汁

いかすみ汁とは、その名の通り「いかの墨」で作る汁物料理で、沖縄を代表する郷土料理のひとつ。
頭痛や肩こりをはじめ、産後の回復に効果があるとされ、沖縄では出産直後の女性が最初に食べていた薬膳料理でもある。
いかすみ汁をはじめ、「クリジューシー」と呼ばれるイカの炊き込みご飯や「イカスミそば」など、沖縄にはいかすみを使う料理が数多くある。

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ゴーヤーチャンプルー

ゴーヤーチャンプルーとは、ゴーヤ(にがうり)をメインに、豆腐や野菜、豚肉などを一緒に炒めた沖縄を代表する郷土料理。「チャンプルー」とは沖縄の方言で「ごちゃ混ぜにする」という意味がある。
ゴーヤーは、ビタミンCが豊富で栄養価も高く、夏バテの防止にも効果があるとされる。沖縄では、畑や家庭菜園でも栽培されているポピュラーな野菜。

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沖縄そば

沖縄そばとは、沖縄で独自に発展した郷土そば。
そば粉は使わず、小麦粉100%で、かん水、または木灰をの「灰汁」を加えて打った麺はコシが強い。麺は茹でた後、油をまぶして自然冷却で冷やす。
また、スープは豚骨とかつお節の合わせだしで作られ独特のコクが楽しめる。具材にはかまぼこ、豚肉などで、薬味にネギと紅しょうがなどを乗せるのが一般的。
沖縄では沖縄そばを「うちなーすば」や、単に「すば」「そば」と言うが、いわゆる「蕎麦」は「日本そば」「ヤマトそば」などと呼んで区別をしている。

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さつま汁

さつま汁とは、鶏肉をはじめ、大根、にんじん、ごぼう、椎茸、ねぎ、こんにゃくなどの野菜類を煮込んだ具だくさんの味噌汁。かつては薩摩鶏を使っていたが、現在では鶏肉の代わりに豚肉を使う場合もある。

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かからん団子

かからん団子とは、よもぎ、または小豆などを練りこんだ餅を黒餡などで包み、かからんの葉で包んだ草餅で、鹿児島県の薩摩半島や大隅半島、種子島、屋久島などで食べられている郷土菓子。
地域により、さつまいもや黒砂糖を入れる場合もある。
地元では、端午の節句に欠かせない「あくまき」と共に食べられる他、お土産品としても販売されている。

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ふくれ菓子

ふくれ菓子とは、黒砂糖、小麦粉、鶏卵、重曹などを水で溶き混ぜ合わせ、形を整えて蒸した茶褐色の蒸しパン風菓子。鹿児島県やその周辺で食べられている。
おやつとして各家庭で作られている他、現在は菓子パンとしてスーパーなどでも販売されている。

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豚骨料理(とんこつりょうり)

豚骨料理とは、鹿児島産の黒豚の骨付き肉をぶつ切りにして大根やこんにゃくと共に鍋に入れ、黒砂糖や味噌、焼酎などで味付けをしじっくりとやわらかくなるまで煮込んで作る鹿児島県の郷土料理。
豚骨料理の発祥は、かつて薩摩藩の武士たちが戦地や狩場で作っていたのが始まりとされる。また西郷隆盛の大好物でもあった事でも知られている。
現在、鹿児島県の料理店などでは定番メニューとなっている。

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薩摩揚げ(さつまあげ)

薩摩揚げとは、魚肉のすり身に塩や砂糖などで味付けし油で揚げた「揚げかまぼこ」の事。
イワシ、トビウオ、エソ、カツオ、サバ、ホッケなど脂肪分の少ない白身魚が使われ、2種類以上の魚を混ぜて使うのが一般的。
薩摩揚げの種類は、丸型の「ひら天」、長方形の「角天」、円盤形の「丸天」、ボール状の「ボール天」、ゴボウを棒状にした「ごぼ天(ごぼう天)」、刻んだ野菜を生地に練り込んだ「野菜天」、イカゲソを生地に練り込んだ「いか天」、タコを生地に練り込んだ「たこ天」、ゆで卵をすり身で包んだ「爆弾」、太刀魚を骨ごとすり身にした「ほね天」、カマボコ型の「コンセット」など がある。

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鶏飯(けいはん)

鶏飯とは、主に鹿児島県奄美大島や沖縄県で食べられる郷土料理。「けいはん(奄美大島)」または「ケーファン(沖縄)」と読むのが正しく、「とりめし」と読むとチキンライスや炊き込みご飯など別の料理と混同されやすい。
奄美大島の鶏飯は、地鶏の肉を蒸して細かく裂き、錦糸卵、椎茸、ねぎ、みかん、パパイヤの漬物、紅しょうが、たくあんなどを温かいご飯の上にのせて出汁をかけて食べる。
沖縄の鶏飯は「ケーファン」と呼ばれ、鶏肉を入れた炊き込みご飯に出汁をかけて食べるもの。

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茶節(ちゃぶし)

茶節とは、かつお節、味噌、ねぎ、生姜、卵などを混ぜ入れ、緑茶または熱湯をかけて食べる料理で、鹿児島県指宿市など薩摩半島南部に伝わる郷土料理。かつお節は出汁でもあり具でもあるため、そのまま食べてもよい。
短時間で簡単に作って食べる事ができ、また体が温まる事から朝食として食べられる事が多い。また地元の恒例行事である「いぶすき菜の花マラソン」などのイベントなどでも振舞われる事がある。

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酒寿司(さけずし)

酒寿司とは、鹿児島県に江戸時代から伝わる郷土寿司。寿司でありながら酢を一切使わず、地酒をふんだんに使って発酵させ、新鮮な山海の幸、錦糸卵などを混ぜて作る。
最近は合わせ酢を少し混ぜたものも出てきている。

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きびなご料理

きびなごとはイワシ科の魚で、体長約8cm程の銀色の小魚。通年水揚げされるが、5~6月に旬を迎える。体長は小さいながら食べられる部分は多く、調理法次第では丸ごと食べられる。
きびなごの食べ方は様々あり、汁物、煮付け、天ぷら、塩焼き、揚げ物、寿司ネタ、鍋の具材、干物など幅広いが、お刺身にして酢みそや生姜しょう油で食べると最もきびなご本来の味が楽しめる。

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かるかん

かるかんとは、米の粉、砂糖、山芋などの原料に水を加えて蒸したもので、主に鹿児島県で食べられている九州名物の郷土菓子。弾力性のある白いスポンジが特徴。
名前の由来には諸説があるが、漢字で「軽羹」と表記する通り「軽い羹」という意味から来ているとされる。
その発祥は、1686年から1715年にかけての江戸時代中期。薩摩藩では原料の山芋が藩内のシラス台地で自生し、琉球や奄美群島の砂糖も入手しやすかった事から、同じく鹿児島県の郷土菓子「ふくれ菓子」を元に作られたと言われている。

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チキン南蛮

チキン南蛮とは、揚げた鶏肉を酢とタルタルソースで味付けしたもので、宮崎県延岡市発祥の料理。
起源は昭和30年代頃、宮崎県延岡市にあった洋食店の賄い料理が始まりとされる。当初は衣を付けて揚げた鶏肉を甘酢にさっと浸したもので、「魚の南蛮漬け」のようである事から「南蛮」と名付けられたとされる。

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魚うどん(ぎょうどん)

魚うどんとは、トビウオのすり身に小麦粉を加えて麺状にしたうどんで、宮崎県日南市に伝わる郷土料理。つゆもトビウオの骨からとった出汁が使われる。
元々は食料不足だった戦時中に、近海で獲れる魚を利用してうどんを作ったのが始まり。現在は、地元の朝市などで食べる事ができる。

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あくまき

あくまき(灰汁巻き)とは、鹿児島県、宮崎県、熊本県など南九州で、主に端午の節句などで作られる季節の郷土菓子。
一晩ほど灰汁に漬けて置いたもち米を、こちらも灰汁に漬けておいた竹の皮で包み紐で結んで、灰汁で約半日程度炊いて作る。地元ではこれを「ちまき」と呼んでいる。
だが、通常のちまきのように餡は入れずもち米のみで作る。水分が多い事から食感はもちもちとしている。また、柔らかさが持続し冷めても硬くならない。

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おび天

おび天とは、いわし、あじ、さば、とびうお、さわらなど日向灘の近海でとれる魚を丸ごとすり身にしたものに豆腐を混ぜ、味噌や醤油、黒砂糖などを加え揚げた魚肉練り製品。いわゆる「揚げかまぼこ」の事で、宮崎県日南市飫肥地方の郷土料理。漢字表記は「飫肥天」。
見た目は「薩摩揚げ」に似ているが、豆腐が入っているため薩摩揚げに比べて食感は柔らかく少し甘め。通常、揚げたてを生姜しょう油で食べる。

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レタス巻き

レタス巻きとは、レタスや海老、マヨネーズを使った太巻き(巻き寿司)。宮崎市松山町にある老舗の寿司屋が発祥とされる。
誕生当時は斬新な巻き寿司ととらえられていたが、現在ではすっかり定着し宮崎県内ではコンビニエンスストアや惣菜店等でも広く販売されている。
このレタス巻き誕生後は、カニかまやシーチキン、イカ、めんたいこなど様々な具材を使った変わりダネの巻き寿司が登場している。

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地鶏の炭火焼き

地鶏の炭火焼きとは、一口大にした地鶏に塩こしょうをし、強火の炭火でこんがりと焼き上げたもの。炭火の独特の香りが特徴。
低脂肪、低カロリー、低コレステロールの健康食としても知られる。
元々、古くから宮崎県で飼育されていた「地頭鶏」が天然記念物に指定されたため、新たに食用として産み出された地鶏が「みやざき地頭鶏(じとっこ)」となり、宮崎を代表する地鶏となった。また、宮崎は備長炭の生産も盛んに行われている。

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冷や汁

冷や汁とは、宮崎県に伝わる郷土料理。「ひやしる」または「ひやじる」と発音する。「冷やし汁(ひやしじる)」と表記される場合もある。
アジやトビウオ、カマスなどの魚の身や味噌、胡麻を合わせて香ばしく焼き、それをイリコや昆布などでとっただし汁で溶き、豆腐やきゅうりを加え冷えたご飯(または麦飯)にかけて食べる。お好みで青じそやみょうがなどの薬味を使うが、各家庭料理や地域により作り方が異なる。

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ブリのあつめし

ブリのあつめし(温飯)とは、大分県佐伯市に伝わる郷土料理。ブリを一口大に切り、しょう油、酒、砂糖で作るタレを掛けてどんぶり飯に乗せ、お好みでだし汁かお茶をかけて食べる。また、ネギ、胡麻、生姜、青じそ、わさび、ニンニク等の薬味と一緒に食べるのが一般的。魚はサバ、カツオ、アジ等も使われる場合もある。
元々は、漁師が船の上で保存食として食べていた漁師料理。別名で「りゅうきゅう」と呼ばれている通り、琉球の漁師から伝えられたと言われる。

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ごまだしうどん

ごまだしうどんとは、焼いたエソ類の魚の身、胡麻、しょう等を混ぜすり潰して作る「ごまだし」を湯に溶いて作るうどんの事で、大分県佐伯市地方に伝わる郷土料理。
うどんの玉にごまだしを乗せお湯を掛けるのが一般的な食べ方。うどんの他、そうめんなど他の麺類に使ったり、ご飯などを使った他の料理のトッピングや調味料として利用されることもある。ごまだしは夏は1週間、冬は1ヶ月程保存がきく。

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地獄蒸し

地獄蒸しとは、温泉から噴出する蒸気熱を利用した加熱調理器「地獄釜(じごくがま)」を使った調理の事。野菜類や魚介類などの食材をざるなどに乗せ、地獄釜から噴出する蒸気で加熱調理する。 大分県別府市の鉄輪(かんなわ)温泉の自炊型宿泊施設などでは地獄釜が備えてある場合が多い。また、観光地の売店などで店頭に地獄釜が備えられている所では、温泉卵やプリン、豚まんなどを地獄釜で蒸して販売している。

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頭料理(あたまりょうり)

頭料理とは、魚の骨と鱗以外の部分(頭、内臓、皮など)を茹で水にさらし、紅葉おろしやネギなどを入れた三杯酢につけて食べるもので、大分県竹田市に伝わる郷土料理。
起源は江戸時代初期。当時、魚は臼杵や佐伯から竹田まで運ばれており大変貴重なものだった為、通常は捨てられる魚の頭や内臓、皮の部分も無駄なく食べられるようにこの料理が考案されたとされる。
現在では、お正月や祭事などで食べられたり、竹田市の料理店や旅館などで出される事も多い。

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とり天

とり天とは、鶏肉の天ぷらの事で大分県の郷土料理。「鳥天」「鶏天」と表記される場合もある。
鶏肉の骨を取って適度な大きさに切り分け、鶏卵と水で溶いた小麦粉で作った天ぷら衣をまぶして油で揚げて作る。鶏肉はもも肉や胸肉、またはささみのみを用いる場合もある。ももなど脂肪が多い部分を使った場合は風味が濃厚で、胸やささみなど脂肪が少ない部分はあっさりした風味に仕上る。

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やせうま

やせうまとは、小麦粉の生地をちぎって作った平らな団子を茹でたものに、きな粉と砂糖(または黒砂糖)をまぶした大分県の郷土銘菓。「痩馬(やせうま、やしょうま)」「八瀬馬」とも表記される。
そのまま、もしくは冷やして食べる。また、これを野菜類と一緒に味噌仕立ての汁で煮立てたものが、同じく大分県の郷土料理として知られる「だんご汁」となる。

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城下(しろした)かれい料理

城下かれいとは、大分県速見郡日出町の別府湾で主に獲れる「マコガレイ」の通称で、日出町にかつて存在した日出城(暘谷城)城下の海で獲れる事からこう呼ばれるようになった。
城下かれいは、この付近の海中の環境上泥臭さがなく、身は肉厚だが味は淡白なのが特徴。
江戸時代には武士しか食べることができず、また将軍への献上品ともされていた事から、古くより高級魚として珍重されていたとされる。
現在では、毎年5月に日出町で「城下かれい祭り」が開催されている。

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きらすまめし

きらすまめしとは、魚の切身や野菜をしょう油などで味付けし「おから」で和えたもので、大分県臼杵市の郷土料理。
その名前から米料理と思われがちだが、「きらす」と「まめし」の二つの言葉を合わせたもので、「きらす」は「おから」、「まめし」は「まぶす」を意味する方言である事から、「おからをまぶしたもの」という意味になる。
元々は、魚をおろした後や刺身にした後の切れ端とおからで作られた料理で、質素倹約の料理法として江戸時代に生まれたとされる。

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黄飯(きめし/おうはん)

黄飯とは、「くちなし」で色を付けた黄色いご飯の事で、大分県臼杵市に伝わる郷土料理。愛知県、 静岡県にも同様のものがある。
乾燥したくちなしの実に刻み目を付けて水につけ、黄色に染まったその水でお米を炊いて作る。根菜や白身の魚類(エソなど)を具にした「加薬(かやく)」と呼ばれる汁と一緒に食べるのが一般的。
江戸時代、財政が困窮した臼杵藩で慶事に出す料理として、赤飯の代わりに考案されたと言われる。

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だんご汁

だんご汁とは、小麦粉を練って作った生地をちぎってだんご状にしたものを、味噌(またはしょう油)仕立ての汁に入れて煮立てた大分県の郷土料理。
具材には、ごぼう、にんじん、しいたけ、しめじ、里芋、豚肉などが入り「豚汁」に似ている。地域によっては「だご汁」「ほうちょう」と呼ぶところもある。
また、団子をきな粉と砂糖でまぶすと「やせうま」となる。

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みょうが饅頭

みょうが饅頭とは、あんを包んだ「白玉団子」をミョウガの葉で包み蒸したもので、熊本県の宇城地方や八代地方に伝わる夏の郷土菓子。
白玉粉に小麦粉(強力粉)を混ぜ、少量の塩を加え水でこね生地を作る。その生地でこし餡を包んだら、片栗粉をまぶしミョウガの葉で包んで蒸す。
地元では各家庭で伝統的に作られている他、店舗でも市販されている。

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熊本ラーメン

熊本ラーメンとは、豚骨ラーメン発祥の地である福岡から熊本市とその周辺地域に伝わったラーメン。博多よりも久留米により近い事から「久留米ラーメン」を継承しているとされる。玉名市の「玉名ラーメン」ともまた異なる。
スープは豚骨に鶏ガラをブレンドした濃厚なもの。麺は中太ストレート麺で、硬めに茹で上げるためコシが強い。

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馬刺し

馬刺し(ばさし)とは、馬の肉を薄く切り分けて生で食べる馬肉の刺身で、熊本県を代表する郷土料理。切り口が桜色になる事から「桜肉」とも呼ばれている。
おろし生姜やにんにく、刻みネギなどを薬味として、しょう油につけて食べるのが一般的。また、寿司ネタ、焼肉、しゃぶしゃぶ、燻製としても食べられる。納豆と合わせて食べる「桜納豆」もある。
馬肉の脂肪分が口の中だけでも十分に溶けるため、霜降り肉でも生で食べられる。また、低カロリー、高タンパク質で鉄分も豊富。

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太平燕(タイピーエン)

太平燕とは、春雨に海老、イカ、豚肉、白菜、たけのこ、きくらげなどの五目炒めを合わせ、揚げ卵を添えた熊本の郷土料理。 「タイピンエン」とも呼ぶ。
その発祥は明治時代、中国福建省福州から伝わったとされる。当初はスープだったが、春雨を使うなど日本で入手しやすい材料で作りやすいようにアレンジしていく過程で麺料理となった。

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赤ど漬(あかどづけ)

赤ど漬とは、熊本県の阿蘇地域で作られる「赤ど芋」の漬け物。生姜しょう油、または青唐辛子(青こしょう)を漬け込んだしょう油などで食べる。

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豆腐の味噌漬け

豆腐の味噌漬けとは、水切りした豆腐を布に包んで味噌(またはもろみ味噌)に1週間~半年ほど漬けこんだ保存食で、熊本県東南部に伝わる郷土料理。
大豆をふんだんに使ったかなり硬い木綿豆腐と味噌が使われる。
「かずら豆腐」「樫の木豆腐」と呼ばれる固い食感が特徴で、かずらで縛って持ち運べるほど、また樫の木のように固いことに由来すると言われる。豆腐のみそ漬けにもこの固い豆腐が向いている。

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高菜めし

高菜めしとは、細かく刻んだ高菜を炒め、そこに炒り卵とご飯を混ぜて再度炒めて、塩やしょう油、ごま等で味付けをしたもの。熊本県の郷土料理で、「阿蘇高菜」が多く使われるため阿蘇地域で良く食べられる。
昭和43年ごろ、地元の飲食店がメニューにしたのが始まりとされ徐々に定着して阿蘇の名物となった。現在でも各家庭や店舗などで食べられている。

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辛子れんこん

辛子れんこんとは、茹でて陰干したれんこんの穴に辛子味噌を詰めて揚げたもので、熊本を代表する伝統的な郷土料理。
寛永九年(1632年)、時の藩主「細川忠利」が病弱であった為、賄いとして熊本城で栽培されていたれんこんで辛子れんこんを作り献上されたところ、忠利は大変気に入ったと言われる。
辛子れんこんには増血作用や食欲増進作用がある事や、れんこんの断面が細川家の家紋に似ていたことから細川家の門外不出の料理となっていたが、明治維新後からは一般庶民にも伝わり広く食べるようになった。

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一文字グルグル(ひともじグルグル)

一文字グルグルとは、軽く茹でた葱(ワケギ)を数回折り曲げ、葉の部分をそれに根元からぐるぐると巻きつけたもので熊本県の郷土料理。酢味噌、からし酢味噌などにつけて食べる。
熊本では葱(ワケギ)の事を「一文字」と呼び、ぐるぐる巻きつける事からこの名がついたとされる。「一文字のぐるぐる(ひともじのぐるぐる)」とも呼ばれる。

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いきなり団子

いきなり団子とは、輪切りにした生のさつま芋を小麦粉を練って平らに伸ばした生地で包み蒸して食べるもので、熊本の定番おやつとして知られる郷土菓子。地元では「いきなりだご」とも呼ばれている。繁忙期の農家のおやつとして誕生したとされる。
名前の由来は、短時間で「いきなり」作る事ができる、来客がいきなり来てももてなせる、生の芋を調理すると言う意味の「生き成り」(いきなり)と言う意味から、地元の古い方言で「簡単」をいきなりという事からなど諸説伝えられている。
最近では、さつま芋の上にあずきあんを乗せそのまま包む方法が一般的。

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ヒカド

ヒカドとは、野菜類(大根、人参、しいたけなど)と、魚(または鶏肉)などの具材を細かく切り、煮込んでしょう油で味を付け、すりおろしたさつまいもを加えとろみを付けたスープで 長崎の冬の郷土料理。
「ヒカド」とは、肉などを「細かく刻む」という意味のポルトガル語。
元々は、宣教師や貿易に携わっていた外国人が食べていた牛肉や豚肉を使ったシチューが、次第に地元の人々にも広がり、地域でとれる野菜、鶏、魚などを使うようになって現在の様なスタイルに定着したとされる。

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トルコライス

トルコライスは、長崎県、大阪市、神戸市などのレストランなどで見られる料理だがそれぞれ内容は異なる。
長崎のトルコライスとは、豚カツ、ピラフ、スパゲッティ、サラダを一つの皿に盛り付けた料理。長崎の洋食屋のメニューとして一般的に見られる。
隣接する佐賀県の西部地方でもまれに見られるが、それ以外の地域ではほとんど食べられていないローカルメニュー。
最近ではメディアでの紹介も増えてきている。発祥は1950年代頃とされるが、はっきりした事は判っていない。

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佐世保バーガー(させぼバーガー)

佐世保バーガーとは、長崎県佐世保市名物の手作りハンバーガーの総称。注文に応じその都度手作りするため、作り置きなどをしないのが特徴。
1950年(昭和25年)頃、佐世保に進駐していた米海軍の関係者が伝えたレシピを元に作られたハンバーガーがその始まりとされる。
1999年(平成11年)に行われた旧軍港4市による物産会で、佐世保の郷土料理として市内のハンバーガー店が出店。これをきっかけに注目を集め郷土料理として見直され、徐々に知名度を上げていった。

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皿うどん

皿うどんとは、魚介類(海老やイカ等)や野菜類(人参、玉ねぎ、キャベツ、しいたけ等)と豚肉、かまぼこ、竹輪などの具材をラードやサラダ油で炒め、麺を入れて豚骨などでとったスープをからませ、片栗粉でとろみをつけた餡を麺の上にかけて食べる長崎県の郷土料理。その名前から、うどんの一種と思われがちだがむしろ焼きそばに近い。
ちゃんぽんと同様、長崎市にある中華料理店「四海樓」の初代店主「陳平順」が考案。

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ちゃんぽん

ちゃんぽんとは、豚骨と鶏がらからとったスープの中に、太めの麺とラードで炒めた豚肉や魚介類、野菜類など多くの具を入れた麺料理で、長崎ちゃんぽんが有名。
長崎市発祥のちゃんぽんは、明治時代中期、長崎市にある中華料理店「四海樓」の初代店主「陳平順」が、長崎に住んでいた中国人の為に、福建料理をベースに安くて栄養価の高い食事として考案したとされる。

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カステラ

カステラとは、泡立てた卵に小麦粉、砂糖(水飴)を混ぜ合わせた生地を焼いた菓子のひとつ。日本のカステラは長崎が本場とされ、「長崎カステラ」は長崎市にある「福砂屋」が元祖とされる。
四角の型に流し込みオーブンで焼いた後、適度な大きさに切って食べる。水飴を用いているので、しっとりとした食感が特徴。また、牛乳、抹茶、黒糖、チョコレート、チーズなどを加えたものなど、様々なバリエーションがある。

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甘古呂餅(かんころもち)

甘古呂餅とは、さつま芋を混ぜこんだ餅の事で、長崎県五島列島の郷土料理。「甘古呂(かんころ)」とは、サツマイモを薄く切って天日干ししたものの五島地方の方言。
さつま芋を薄く輪切りにし茹でた後天日干しにし、それを餅と混ぜ合わせ形を整えて作る。色は緑色で甘みは強い。
元々は五島地方の冬の保存食として作られていた。現在では、よもぎ入り、いりごま入りなど様々な種類があり、五島列島のお土産品として販売されている。

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大村寿司

大村寿司とは、長崎県大村市に伝わる郷土料理。
その発祥は室町時代中期。島原半島の領主に侵攻された、当時の大村領主が一度は大敗したものの後に反攻し大村領を奪回することができた。
これを歓迎し、領民らがもろぶたにご飯を広げて魚の切り身や野菜のみじん切りなどを乗せ、さらにそれを挟むように飯や具を乗せた押し寿司を作り、四角に切って食べたのが大村寿司の始まりとされる。
その後、大村では祭事や来客時のもてなし料理として定着していった。

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六兵衛(ろくべえ)

六兵衛とは、サツマイモを原料とした押し出し式の麺で、長崎県島原半島周辺と対馬で食べられている郷土料理。
江戸時代島原を飢饉が襲った際、深江村の名主「六兵衛」が保存食のサツマイモ粉を食べる方法として考案した事からこの名が付いたとされる。
「六兵衛突き」と呼ばれる穴を開けた鉄板を取り付けた板に生地を押し付けて、湯を沸かした釜の上で押し出しそのまま茹でる。

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一口香(いっこうこう)

一口香とは、水飴で練った小麦粉の皮で黒糖あんを包み焼いたもので、長崎県や愛知県に伝わる郷土菓子。小麦粉と水飴の皮はボーロ状で、中は空洞である事から「からくりまんじゅう」とも呼ばれる。また、黒糖あんの代わりに柚子ジャムを用いたあんや紫芋あん、抹茶あん等の様々なバリエーションがある。また、ソフトなタイプの一口香もある。
長崎県では一般的な駄菓子やお土産品として販売されている。

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いぎりす

いぎりすとは、乾燥させたイギス(紅藻類の海藻)を、米のぬか汁や大豆のゆで汁等を用いて煮溶かし、にんじんや魚、ピーナッツなどの具を練りこみ、ようかん状に固めたもので、長崎県島原地方や熊本県天草地方等に伝わる郷土料理。冠婚葬祭などハレの席でよく食べられている。
名前の由来は、材料である海藻「いぎす」がなまったものとされている。また、同系統の食品に「いぎす豆腐」「おきゅうと」などがある。

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ハトシ

ハトシとは、食パンの間にエビなどのすり身をはさんで油で揚げた郷土料理。
長崎は江戸時代より貿易を通じて中国と交流があり、それに伴って中国や東南アジアの料理も多く伝来した。
そのひとつであるハトシは明治時代に中国から伝えられ、一時期は家庭でも作られるほど普及したが、調理の手間がかかるなどの理由で徐々に作られることは少なくなっていった。
現在では、中華料理店のメニューや店頭で販売されている。また、本来のエビを使ったものの代わりに、魚のつみれ、豚肉、豚角煮などを使ったはさみ揚げも作られている。

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卓袱料理(しっぽくりょうり)

卓袱料理とは、和食、中華、洋食(おもにオランダなど)が盛られたコース料理を大勢で囲んで食べるもの。別名「和華蘭料理(わからんりょうり)」とも呼ばれる、長崎に伝わる国際色豊かな宴会料理。
中国料理同様に円卓を囲み、大皿に盛られた料理を各自が自由に取り分け食べるのが卓袱料理の基本スタイル。

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からすみ

からすみとは、魚の卵巣を塩漬けし塩抜きをした後、天日干しをして乾燥させたもの。日本ではボラを使った長崎県産のものが有名。香川県ではサワラが使われる。
からすみの歴史はとても古く、昔からギリシャやエジプトで塩漬けにして食べられていた。日本には、江戸時代の初期に中国から長崎に伝わったとされている。
中国からの伝来当時はサワラで作られていたが、延宝3年(1675年)頃より、長崎県・野母崎方面でよく捕れるボラが使われるようになった。

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具雑煮(ぐぞうに)

具雑煮とは、だし汁に餅、鶏肉、魚、野菜類(ごぼう、山芋、れんこん、白菜、しいたけなど)、豆腐、蒲鉾、ちくわ等を入れて煮込んだ雑煮で、長崎県島原地方の郷土料理。
寛永14年(1637年)に起こった「島原の乱」の際、大勢の信者と共にろう城した天草四郎が、餅や付近の山海でとれた様々な材料を集め雑煮を炊いたのが起源とされている。これを元に文化10年(1813年)、初代糀屋(こうじや)喜衛ェ門が味付けを調節し考案したのが、現在の具雑煮の始まり。
現在では、お正月やお祝いなどの席で食べられたり、料理店のメニューとして出されている。
2007年、農林水産省により農山漁村の郷土料理百選に、長崎県の郷土料理として「卓袱料理」と共に選ばれた。

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呼子のイカ料理

日本でも有数の漁場として知られる港町、佐賀県唐津市呼子。豊かな海の幸に恵まれたこの地域の名産品といえばイカで、特に「イカの活造り」は有名。
お刺身で食べた後、残った部分は天ぷらなどで食べるのが一般的。また、イカの活き造りの他にもイカ飯、イカの卵味噌汁などでも食べられている。
2007年、農林水産省により農山漁村の郷土料理百選に、佐賀県の郷土料理として「須古寿し」と共に選ばれている。

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松浦漬(まつうらづけ)

松浦漬とは、鯨の軟骨を刻み、水にさらして脂肪分を抜き酒粕に漬けた、唐津市呼子名産の郷土料理。別名で「玄海漬」とも呼ばれる。

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呉豆腐(ごどうふ)

呉豆腐とは、豆乳にくずや澱粉を混ぜて作った豆腐のひとつで、佐賀県や長崎県で食べられている郷土食。胡麻豆腐が発展して出来たものとされる。
食感はプリンの様なもちもち感が特徴で、九州地方特有のあまくちしょう油や、ごましょう油、わさびしょう油などで食す。
昭和初期、大豆を買い付けに長崎を訪れた有田の商人が、中国人からくずを使った豆腐の作り方を伝授されたのが始まりと言われる。

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ムツゴロウの蒲焼

むつごろうの蒲焼とは、有明海を代表する魚「むつごろう」を蒲焼にした佐賀県の郷土料理。脂肪分が多いが肉は柔らかめで、さっぱりとした風味が特徴。

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ふなんこぐい

ふなんこぐいとは、鮒を昆布で巻き、大根といっしょに骨がやわらかくなるまで一昼夜煮込んだ佐賀県鹿島市の郷土料理で「鮒の昆布巻き」の事。
鮒は、佐賀平野の至る所に水路が張り巡らされ繁殖が盛んに行われていたり、また、毎年1月19日には鹿島浜町の中町通りで「ふな市」が行われていたりと、佐賀の秋から冬にかけて欠かすことのできない郷土食となっている。

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がん漬

がん漬とは、干潟に生息する小型のカニに調味料と唐辛子を加えて発酵させた塩辛のひとつで、有明海沿岸で食べられている郷土料理。
地域によっては「蟹漬」「がね漬」「真がに漬」等とも呼ばれている。地元では主にご飯のおかずや、酒の肴として食べられる他、お土産品としても販売されている。

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須古寿し(すこずし)

須古寿しとは、浅めの木箱に敷き詰めた酢飯を小分けに区切りを入れ、その上に有明海で獲れるムツゴロウの蒲焼、卵、しいたけ、ごぼう、紅しょうが等の具を乗せた押し寿司の一種で、佐賀県杵島郡白石町に500年以上前から伝わる郷土料理。具は、様々な海の幸や山の幸が用いられるが季節や各家庭によって異なる。
元々は、農民のため米の品質改良に努めた須古の領主に、感謝の気持ちを込めて献上したのが始まりと考えられている。

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とんこつラーメン

とんこつラーメンとは、豚骨スープとストレートの細麺ラーメンで、主に福岡市を中心に食べられる「博多ラーメン」と、久留米で食べられる「久留米ラーメン」がある。スープは豚骨を強火で沸騰させるため濁っており、麺は素麺のような白っぽく極細なストレート麺が特徴。久留米ラーメンは博多ラーメンほどは細くなく、ラードの量が若干多い。
具はネギやチャーシューだけなど基本的にはシンプルなものが多く、その上に紅しょうが、辛子高菜、白ごまなどをお好みでトッピングする。ネギとチャーシュー以外の具では、海苔、キクラゲ、もやし、メンマなどが見られる。

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焼きうどん

焼きうどんとは、うどんを肉や野菜と一緒に炒め、しょう油やソース、塩コショウなどで味をつけた福岡発祥の郷土料理。
1945年の終戦直後、北九州市小倉北区魚町にある「だるま堂」の初代店主が、当時関西で流行していた「ソース焼きそば」を作ろうと試みたが、物資不足で中華そばが手に入らず、その代わりにうどんを使ったところ評判となったのが焼きうどんの始まりと言われ、その後全国各地に広がっていった。
オリジナルの焼きうどんは平たい乾麺を使い、一度固めに茹でたあと水分をよく切って使う。

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もつ鍋

もつ鍋とは、下処理をした牛(または豚)の白もつ(腸)を味がつく程度に煮込み、後にキャベツやニラ等を入れて食べる鍋料理で福岡発祥の郷土料理。
味付けにはニンニクや唐辛子を入れたしょう油ベースのものと、味噌ベースのものがある。具を食べた後の締めには、ちゃんぽんを入れて煮込むのが一般的である。
地元の店舗が1990年代初頭に東京へ進出したことによりブームとなり、全国的に知られるようになった。

参考:人気の博多もつ鍋ランキング

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辛子明太子

辛子明太子とは、唐辛子等を使った調味液でスケトウダラの卵巣「明太子」(別称、たらこ)を味付けした博多の名産品。略して「めんたい」と呼ばれる事が多い。
辛子明太子の発祥は、戦時中に日本と朝鮮の交通の要所だった福岡に、朝鮮から辛子漬けのスケトウダラの卵が輸入されたのが始まりとされる。
現在では、そのままご飯のおかずとして食べたり、おにぎりやパスタの具材としても使われる。
「明太子」の語源は中国語で、スケトウダラを「明太」(ミンタイ)と呼んでいたことに由来し、そのスケトウダラの子である事から「明太子」「たらこ」と呼ばれるようになった。

参考:福岡辛子明太子情報

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草木饅頭(くさぎまんじゅう)

草木饅頭とは、ひと口サイズの白あん入り蒸し饅頭で、福岡県大牟田市発祥の郷土銘菓。
考案当初は「平和饅頭」と名付けていたが、明治時代後期に大牟田市内の草木地区で作られた事から「草木饅頭」となった。第22回全国菓子大博覧会では名誉総裁賞を受賞している。

草木饅頭、私も大好きです(笑)

参考:福岡の銘菓情報

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うなぎのせいろ蒸し

うなぎのせいろ蒸しとは、味付けをしたご飯の上にタレをつけながら焼いたうなぎを乗せて、それを竹皮の上で蒸した郷土料理。
文久三年(1963年)、福岡県柳川市出身の本吉七郎衛が、江戸で人気だった「鰻の蒲焼」を元に地元で考案したとされる。

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がめ煮

がめ煮とは、骨付き鶏のぶつ切りと、大根、里芋、人参、ごぼう、れんこん、たけのこ、こんにゃく等を一緒にしょう油味でじっくりと煮込んだもので、福岡県ほぼ全域に伝わる郷土料理。別名「筑前煮」。また、「鶏肉を炒りつけて煮る」ことから「炒り鶏(いりどり)」と呼ばれる事もある。
文禄の役の際、朝鮮に出兵した兵士が当時「泥亀」と呼ばれていた「すっぽん」とあり合せの材料を煮込んで食べたのが発祥とされる。そこから「がめ煮」と呼ばれるようになったと言われるが、名前の由来には諸説あり、様々な材料を「寄せ集める」事を博多弁で「がめくり込む」と言う事から名付けられたという説もある。

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おきゅうと

おきゅうととは、干した「えごのり」を煮溶かし型で固めて作ったもので、福岡を中心に食べられている海藻加工食品。
「お救人」「浮太」「沖独活」とも表記され、地域により「えご」「いご」とも呼ばれる。「ところてん」に似ているが、ところてんの主原料は天草(てんぐさ)である。
薄めの短冊状に切り、かつお節の上におろし生姜や刻みねぎなどの薬味を乗せ、しょう油やポン酢、ごま醤油などで食べるのが一般的。

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水炊き(みずたき)

水炊きとは、皮や骨付きの博多地鶏のぶつ切りを鍋に入れ、他の調味料を使わずにその名の通り水から煮立たせて食べる鍋料理で、博多を代表する郷土料理。
まず鶏の旨みが溶け込んだスープを薬味などと一緒に味わい、その後野菜を入れてポン酢や柚子胡椒等で食べる。
具を全部食べ終わったら、締めとして残っただし汁にご飯を入れて雑炊にしたり、うどんや餅などを入れて食べる場合もある。

参考:博多水炊きの人気ランキング

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かつおのたたき

かつおのたたきとは、高知県の県魚である「かつお」を使った刺身のひとつで、別名「かつおの土佐造り」とも言う土佐の名物料理。香りの良い上り鰹の初夏と、脂の乗りの良い下り鰹の秋の、年に2回の旬を迎える。
新鮮な生のかつおのウロコを削ぎ落とし皮つきのまま、五枚におろした節を表面だけ軽く炙りその後冷やす。水気を切り厚さ1cm程度に切り皿に盛りつけて、にんにく、みょうが、玉ねぎ、おろし生姜、青唐辛子などの薬味と、三杯酢、土佐酢などをベースにしたしょう油のタレなどをたっぷりかける。 なじませるために手指で軽くたたき、冷蔵庫で1時間ほど寝かせる。

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酒盗(しゅとう)

酒盗とは、鰹の塩辛の事で、酒の肴やご飯のおかず、お茶漬けとして地元高知県土佐で親しまれている郷土料理。
鰹の胃と腸をよく水洗いし塩で半年ほど漬け込んだ後、酒、みりん、はちみつなどで調味し、さらに半年から1年ほど漬け込み熟成させて食べる。
また、内臓だけでなく身も一緒に漬け込んだものや、ゆずや唐辛子で風味をつけたものなどもある。

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どろめ

どろめとは、いわしの稚魚(しらす)の事で、土佐地方ではこれを「どろめ」と呼び、珍味として古くから珍重されてきた。
どろめは体長約3cmの半透明色をした小さな魚で、鮮度が良い物ほど体色は透きとおっている。
酢味噌や三杯酢で酒の肴として、また澄まし汁の具材などとして食されている。なお、これを釜揚げしたものが「ちりめんじゃこ」になる。
どろめの名前の由来は、しらすが泥の中から目をぎょろっと出している様子から「どろめ」と名付けられたと言う説もあるが、はっきりした事は分っていない。土佐では「どろめ祭」が毎年行われている。

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皿鉢(さわち)料理

皿鉢料理とは、大皿に様々な種類の料理が豪華に盛りつけられた高知県土佐の宴席料理。
皿鉢料理の基本は、「生(魚の刺身)」「寿司」「組み物(盛り合わせ)」で、色鮮やかな海の幸・山の幸が豪快に盛り込まれている。
皿数が多くなると、蒸し鯛・そうめん・ぬたかけなどのほか、ぜんざい・蜜豆・果物などの皿も並び、それぞれ自分のとり皿に取って食べる。

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うつぼ料理

うつぼは、ゼラチン質を多く含み旨味があるものの、小骨が多いことからさばくのが難しく、高知県や五島列島、和歌山県の正月料理向けなど、日本ではごく一部地域でのみ食べられている。代表的なうつぼ料理は、うつぼの唐揚げやうつぼのタタキなどで、その他にもうつぼの刺身、うつぼの兜煮、うつぼの干物、うつぼの煮凝り、うつぼのスープなどで食べられている。

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いたどり料理

いたどり(虎杖、痛取)とは、山野に自生するタデ科の多年草植物。若い茎は山菜として食べられ、柔らかく酸味があるのが特徴。特に春頃の新芽が食用となり、皮をむいて茹で水にさらしあく抜きする。高知県では、苦汁や苦汁成分を含んだあら塩でもむ。塩蔵や冷凍保存にしておくと年中食べられる。
いたどりをさっと炒め、砂糖、しょう油、酒、みりん、ごま油等で味付けし、かつお節をかけて食べる「いたどりの炒め物」は高知県内ではよく食べられる。

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宇和島鯛めし

宇和島鯛めしとは、宇和海で捕れた新鮮な鯛の刺身を、しょう油、みりん、玉子、ごま、だし汁などで作ったタレに漬け、温かいご飯にかけ薬味と共に食べる宇和島地方の郷土料理。
炊き込みの鯛めしと違い、魚の新鮮さを生かした全国でも珍しい料理。宇和海を行き来していた伊予水軍が船上で食べていた料理が起源と言われ、その後漁師の間で船上料理として受け継がれた。
2007年、農林水産省により農山漁村の郷土料理百選に、愛媛県の郷土料理として「じゃこ天」と共に選ばれている。

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栗タルト

栗タルトとは、焼いたカステラ生地に栗の入ったあんを巻いて作るロールケーキ状のもので、愛媛県松山市の郷土菓子。一般的なタルトといえば、皿状にした生地にフルーツなどを盛り付ける焼き菓子のイメージが強いが、愛媛県ではこのロールケーキ状のお菓子を指す。
起源は1647年(正保4年)、松山藩主・松平定行により長崎から伝えられた事から。元々は、カステラの中にジャムが入った南蛮菓子だったが、松平定行により現在のあん入りのタルトが考案されたと考えられている。その後、久松松平家の家伝とされ、明治以降、松山の菓子司に技術が伝わり愛媛銘菓となった。

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いもたき

いもたき(または、いもだき)とは、その名の通り「いも」を「炊く」事で、河川敷等の屋外で大勢で宴会などを行いながら食べる鍋料理の事。
具材は里芋や鶏肉が一般的だが、家庭や地域によって様々。
その発祥は、秋の社日に土地の神に新芋を供え、その年の豊作を祈願する風習が由来とされる。大洲市より始まったと伝えられるが、大洲市のものは、藩政時代に行われていた「お籠り」と呼ばれる親睦行事が起源とされている。現在では南予を中心とした愛媛県内でも広く行われ、秋のお月見シーズンの風物詩となっている。

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いぎす豆腐

いぎす豆腐とは、海草の一種「いぎす」を生大豆粉と共に煮溶かし、しょう油などで味をつけて冷やし固めたもので、愛媛県今治市など瀬戸内海地方に伝わる郷土料理。地方によっては単に「いぎす」と呼ばれることもある。
具材は、えびや煮干し等の魚介類、にんじんやごぼう等の野菜類の他、こんにゃくやひじきなど様々で、味付けもしょう油や酢味噌など、地域や各家庭で大きく異なる。

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伊予さつま(いよさつま)

伊予さつまとは、愛媛県の宇和島市内や松山市内各地でみられる、魚と味噌を使った郷土料理。単に「さつま」や「佐妻(さつま)汁」と呼ぶ事もある。
おろした魚をすりつぶし軽く焼いた後、焼き味噌に加えて再度焼く。それを煮だし汁で溶き、味を付けたこんにゃくやきゅうりを混ぜご飯や麦飯の上にかけて、刻みネギや柚子などの薬味を散らして食べる。
伊予さつまの発祥は、その名のとおり薩摩から伝わったという説や、江戸時代に南宇和郡の漁村で考案されたという説などがある。
魚の代わりにいりこを使った冷や汁など、愛媛県各地で様々なバリエーションがある。

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しょうゆ餅

しょうゆ餅とは、米粉にしょう油と砂糖を入れて練り上げ、丸めて蒸した松山市の郷土菓子。ういろうに似ているが、しょう油を入れるのが特徴。
元禄時代、ひな祭りの桃の節句の際に松山城下の武家町家で米粉としょう油を原料にして餅を作り、各家庭でお雛様にお供えしたのが始まりとされている。後に五色の色付けをしたしょう油餅がお土産物としても売られるようになった。
現在でもお土産品として知られ、風味はしょうが味が一般的だが、他にもシナモンや、しょう油を入れないものなど各店舗により様々なバリエーションがある。

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ふくめん

ふくめんとは、千切りにし鍋で空いりしたこんにゃくをしょう油、だし汁、砂糖、みりん等で味付けしお皿に盛り付け、その上から紅白のそぼろや、ねぎのみじん切り、細かく刻んだみかんの皮など敷きつめて色鮮やかに盛り付けたもの。愛媛県宇和島市周辺の郷土料理。
呼び名には諸説あり、こんにゃくを具材で覆い隠すように盛り付けることから「ふくめん」と呼ばれるようになったとされる説や、こんにゃくを切ることを「ふくめ」と言う事からとの説がある。

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ふぐざく

ふぐざくとは、ふぐの白身や皮などを細切れにし、その上にカワハギの肝、ねぎ、ワケギなどを乗せた、愛媛県新居浜市発祥の郷土料理。ポン酢や紅葉おろしで食べる。
昭和14年頃、新居浜市の料亭「波満蝶」の初代店主が、ふぐ料理を作っている間にお客を待たせないためのお通しとして出したのが始まり。ザクザクと刻んで混ぜ合わせていることから「ザク」と呼ばれるようになったとされる。
現在では、市外でも徐々に見られるようになってきている。

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せんざんき

せんざんきとは、愛媛県今治市や新居浜市に伝わる鶏の骨付き唐揚げの事。「ざんき」と呼ぶ場合もある。通常のから揚げよりも、やや大きめにぶつ切りにしているのが特徴。
江戸時代より300年の歴史がある郷土料理で、元々はキジの肉を使っていた。現在のスタイルとなったのは1930年代からで、鶏料理の際に残った骨付き肉にタレを付けて揚げたのが始まりとされる。
その呼び名は諸説あり、中国語で骨付鶏のから揚げを意味する「軟炸鶏(エンザーチ)」、または骨なし鶏のから揚げを意味する「清炸鶏(チンザーチ)」に由来するとされる。
料理名やスパイス類を多く使っている事などからすると、中華料理に何らかの影響を受けているとされる。

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じゃこ天

じゃこてんとは、宇和海で捕れた新鮮な地魚の骨や皮をすりつぶし、扁平または団子状に形を整えて油で揚げた魚の加工品で、愛媛県南予地方の海岸部に伝わる名産品。
地域により「じゃこてんぷら」「皮てんぷら」「てんぷら」とも呼ばれる。使われる魚はホタルジャコが最適とされる。
煮物、お吸い物、サラダ、カレーの具材として使ったり、揚げたてをそのままおやつとして食べる。

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節麺(ふしめん)

節麺とは、うどんやそうめん、ひやむぎなどの「手延べ麺」を作る際に出来る、麺の端にあたる部分「ふし」を活用した麺料理の事。香川県小豆島のお土産品などとして知られる。
手延べ麺を吊して乾燥させた後、手延べ麺となる直線部分を切り落とし、後に残った部分(棒にかかっていた曲線部分)が節麺となる。その形から「曲がり」と呼ばれたり、それに由来し「かんざし」「バチ」などとも呼ばれている。

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まんばのけんちゃん

まんばのけんちゃんとは、冬が旬の高菜の一種「まんば」を煮こぼした後、約1日程水にさらして十分アクを抜いたものに、豆腐・油揚げ・天ぷら・いりこ等を入れしょう油仕立てで煮びたしにしたもの。香川県の冬を代表する郷土料理。「まんばのけんちゃん」との呼び方は東讃地方独特のもの。「けんちゃん」は、「けんちん」がなまったもの。西讃地方では「ひゃっかの雪花(せっか)」と呼ばれており、この他にも「まんばのけんちん」「まんばの炊いたん」などとも呼ばれる。まんばがない場合は、白菜や小松菜などで代用する場合もある。

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餡餅(あんもち)雑煮

餡餅雑煮とは、その名の通り、小豆の餡を包んだ「餡餅」が入った雑煮のことで、香川県や岡山県に伝わる郷土料理。
煮干しと白味噌仕立ての汁に、餡餅のほか、大根、にんじん、里芋等の具が入っているのが一般的だが、各家庭や地域により異なる。
江戸時代、当時砂糖は「讃岐三白(塩、砂糖、木綿)」と呼ばれ、讃岐を代表する名産品だった。日頃は食べる事の出来ない贅沢品であった砂糖を、お正月くらいは食べたいと、砂糖を使った餡餅を雑煮に入れたのが始まりとされる。

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しょうゆ豆

しょうゆ豆とは、乾燥させた「そら豆」を焙烙(ほうろく)で焦げ目がつくまで炒った後、砂糖・しょう油・みりん・唐辛子などを混ぜ合わせたタレに一晩漬けた香川県の郷土料理。
見た目は黒豆に似ているが、しょう油に漬け込んでいるため甘みは無い。おかず、酒の肴、お土産品として親しまれている。

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讃岐うどん(さぬきうどん)

讃岐うどんとは、香川県を代表する特産うどん。コシの強さが特徴で、ざるうどん、ぶっかけうどん、釜揚げうどん、しっぽくうどんなど様々なスタイルで食べられている。
温暖な気候に恵まれた香川県では、古くから良質な小麦や出汁の素材となるいりこ、しょう油などが豊富に作られ、塩作りにも適していた事などから、うどんやだしの原料が地元で簡単に揃い、讃岐にうどんが定着していったとされる。

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おいり

おいりとは、香川県西讃地方や愛媛県東部に伝わる和菓子で、餅米から作られる「あられ」の一種。「おいり豆」とも呼ばれる。
直径 1cm ほどの玉状で、桃色、緑、白、青、紫、オレンジなど様々な色がある。いわゆる「ひなあられ」に似ているが甘さは控えめ。
お土産品として販売されている他、結婚式の引き出物として出されたり、嫁入り先のご近所へのあいさつ回りで配られる事も多い。

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そば米雑炊

そばの実を茹でて乾燥させカラを取った「そば米」。このそば米を米の代わりに使った雑炊を「そば米雑炊」と言い、徳島県では日常的に食べられている郷土料理。そばを引かず、粒のままで食べるのは全国的にも珍しいとされる。
その昔、合戦に敗れた平家の落人達が身を寄せていた祖谷地方は、稲作に適さない土地だっため、米の代替としてそばを栽培し雑炊などを食べていたのがはじまりとされる。
2007年、農林水産省により農山漁村の郷土料理百選に、徳島県の郷土料理として「ぼうぜの姿寿司」と共に選ばれている。

>>そば米雑炊の詳細を読む

豆玉(まめたま、まめだま)

豆玉とは、徳島県独自のお好み焼きの事。
具材に甘く煮た金時豆を使うのが特徴で、キャベツ、卵、金時豆を水で溶いた小麦粉に先に混ぜ込んで鉄板で焼く「混ぜ焼き」である。
豆玉の他のバリエーションとしては、小エビのてんぷらを入れる「豆天玉」 、豚ばら肉のスライスを入れる「豚豆玉」、イカの切り身を入れる「烏賊豆玉」などがある。

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たらいうどん

たらいうどんとは、うどんをゆで汁ごと大きなたらいに盛り付けたもの。そのたらいを数人で囲みつけ汁で食べる、徳島県北東部土成地区の郷土料理。冠婚葬祭などのはれの日に、大きな飯盆に入れたうどんをみんなで食べていた風習が発祥とされる。

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ぼうぜの姿寿司

ぼうぜの姿寿司とは、イボダイを使った押し寿司のひとつで、徳島県北部に伝わる郷土料理。イボダイの事を徳島県では「ぼうぜ」という事から「ぼうぜの姿寿司」と呼んでいる。
イボダイをそのまま背開きにして、一匹丸ごと酢、または徳島県産のすだちで締め、酢飯を詰めて作る。酢で締められているため、頭から丸ごと食べる事ができる。寿司の上にすだちが添えられる事が多い。

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でこまわし

でこまわしとは、地元産のじゃがいも「ごうしいも」や豆腐、芋こんにゃく、そば団子などを竹串に刺し、味噌だれをつけていろりでぐるぐる回しながら焼く田楽。徳島県に古くから伝わる郷土料理である。
「でこ」とは人形を意味する地元の方言で、この田楽を焼く時の様子が、人形がくるくると回っている様に見えることから「でこまわし」との名前がつけられたとされる。

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おばいけ

おばいけ(尾羽毛)とは、鯨の肉の中で最も美味しいとされる、身と尾の間の部分の肉を指す。刺身として、そのまま酢味噌などをつけて食べる事が多い。
また、おばいけを塩漬にし薄く切って熱湯をかけ、冷水でさらしたものを「さらしくじら」と言い、「おば雪」「花くじら」とも呼ばれる。こちらも同様に酢味噌で食べられる。
節分におばいけの大きいものを食べると、1年を元気に過ごす事ができると伝えられている。

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ウニ料理

旬は春から秋にかけて、特に初夏のものは最も品質が良いとされる「うに」。生で刺身として、殻に載せて炭火などで焼いて焼きうにとして、湯通しをしてお吸い物の具として食べられる他、から揚げ、寿司ネタ、ウニ丼、パスタソース、すき焼きなどでも食べる。山口県では、萩名物の「うにめし」が有名。
うにの種類の中でも、特に「バフンウニ」「エゾバフンウニ」「アカウニ」「ムラサキウニ」「シラヒゲウニ」などが食用とされる。普段食べている部分は、うにの生殖腺(精巣・卵巣)。加工品は「雲丹」と表記。

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飛龍頭(ひりょうず)

飛龍頭とは、豆腐を小魚のミンチ等と混ぜ合わせ、丸く形を整え油で揚げた天ぷら料理。いわゆる「がんもどき」の関西や中国地方の呼び方。
約250年程前、大畠町(現・柳井市)の漁師が、長崎の町人から伝えられたのが発祥とされる。
「飛龍頭(ひりょうず)」という呼び方は、小麦粉と卵を混ぜ合わせて油で揚げたお菓子をポルトガル語で「Fillos(フィリョース)」と言う事から、それが訛ったものと言う説がある。

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バリそば

バリそばとは、太めの中華麺を揚げ、その上にキャベツ、たけのこ、椎茸、きくらげなどの野菜類をたっぷり入れ、緩めのとろみを付けた鶏がらベースのスープをかけて食べる麺料理で、山口市とその周辺で食べられている郷土料理。長崎名物の「皿うどん」の「あん」を緩めにし、麺を太くしたようなもの。
スープで麺を柔らかくして、酢または酢しょう油、ポン酢などをかけて食べるのが一般的。
戦後、台湾の麺料理を参考に作られたとされ、山口市にある「春来軒」が元祖と伝わる。名前は、揚げた麺が「バリバリ」している、または食べる時の音が「バリバリ」する事に由来する。現在では、湯田温泉のご当地グルメとして知られるようになってきている。

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岩国茶がゆ

岩国茶がゆとは、番茶を煎じた中にお米を入れて炊き上げたもの。あっさりとした番茶独特の風味と味わいがお米にしみ込んだ、シンプルな郷土料理。
発祥は約400年ほど前。関ヶ原の戦の後、当時の岩国藩の厳しい情勢の下、米の節約をするための食事として食べられるようになったと言われている。

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瓦そば(かわらそば)

瓦そばとは、熱した瓦に茶そばや肉、錦糸卵などの具を盛り付け、麺つゆで食べるそば料理で、山口県下関市豊浦町の郷土料理。川棚温泉の旅館などを中心に食べられている。
西南戦争の際に薩摩軍の兵士たちが、野戦の合間に瓦を使って野草、肉などを焼いて食べていたという話を参考に、1961年(昭和36年)に高瀬慎一が考案したとされる。
地元の各家庭では瓦を使う事はほとんどなく、フライパンやホットプレートで調理して食べる。

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岩国寿司(いわくにずし)

岩国寿司とは、山口県岩国市周辺で食べられる押し寿司のひとつ。地元では「角ずし」、または「殿様寿司」とも呼ばれる。
一度に3升から1斗入る大きな箱桶の中に、サワラやアジなどの魚の身をほぐして混ぜ込んだ酢飯を入れ、青菜、れんこん、椎茸、錦糸卵、エビなどを上から乗せて、これを何層にも重ね上から重石を押して作る。見た目はちらし寿司風。層の合間にはバショウやハスの葉を用いるのが特徴。
大きな桶を用いるため、一度に何十人前分を作る事が出来る。食べる際はそれを切り分ける。

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けんちょう

けんちょうとは、薄切りの大根と適度な大きさに崩した豆腐を油で炒め、しょう油、みりん、日本酒、砂糖などで味付けして汁気がなくなるまで煮たもので、山口県に伝わる冬の郷土料理。「けんちょう煮」「けんちょう炊き」とも呼ばれる。けんちょうを汁気の多いまま仕上げて「けんちょう汁」として食べる地域もある。
大根と豆腐が基本の具材だが、にんじん、油揚げ、里芋、こんにゃく、干し椎茸などを入れる事も多い。味付けには、だし汁やだしの素を加える事も多く、また、味噌仕立てにする地域もある。

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ふく料理

山口県下関を代表する味覚「ふぐ」は、地元では3000年以上も前から食べられてきたと言われる。
山口県や九州などでは、「ふぐ」の事を濁らず「ふく」と呼んでおり、これは「福」を招くように、または「ふぐ」では「不遇」を連想させ縁起が悪い事などに由来するとされている。
ふぐは冬が最も旬と言われるが、現在は養殖が行われていたり、冷凍技術が発達している事から年間を通じてふぐ料理を味わうことが出来る。
その食べ方は、刺身、ふぐ鍋、唐揚げ、雑炊、白子、ひれ酒など、様々な調理方法で食されている。

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もみじ饅頭

もみじ饅頭とは、紅葉の名所として知られる日本三景「安芸の厳島(宮島)」の代表的な郷土菓子で、広島土産として全国的な知名度を誇る名産品。
小麦粉、卵、砂糖、蜂蜜を原料とするカステラ状の生地であんを包み、紅葉の葉をかたどった型に入れて焼き上げた焼饅頭の一種。あんは「こしあん」が基本で、その他にもつぶあん、白あん、抹茶あん、栗あん、クリームチーズ、チョコレート、カスタードクリーム、りんご、餅、芋あんなど多くのバリエーションが存在する。

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お好み焼き(広島風)

広島風お好み焼きとは、鉄板の上で薄く焼いた小麦粉の生地に、大量のキャベツ、もやし、豚肉などの具を混ぜずに乗せたり挟んだりして焼いたもので、さらに個別に作った焼きそば(中華そば)と薄く焼いた卵を合わせるのが特徴。
その発祥も関西風お好み焼きと異なる。戦後の食料事情で季節により生産量が左右していたネギの代わりに、年間を通して安く手に入りやすいキャベツに変更した。昭和30年代になると、当時発売されたインスタントラーメンの影響で、焼きそば(中華めん)やうどんを入れるようになったとされる。

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ワニ料理

ワニ料理とは、広島県三次市や庄原市などの備北地域で食べられる郷土料理の一つ。この場合の「ワニ」とは爬虫類のワニではなく、サメ(フカ)のことを言う。
備北地域は山間部に位置するため、かつては冷蔵手段に乏しく近隣の漁港の魚ですら入手できる量は少なかった。そのため、通常の魚が3日程度しかもたないのに対し、2週間程度保存がきくサメが重宝されるようになっていった。
現在でも、ワニ料理は多くの人に親しまれており、お正月や祭事などのごちそうとして振る舞われているほか、酒の肴としても各家庭で人気がある。

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広島菜(ひろしまな)

広島菜とは、アブラナ科の野菜で白菜のひとつ。主に広島市安佐南区の川内地区で栽培される。
1株が2~3kgと重く葉の幅も広い。株のほぼ全てを広島菜漬として使う事ができる。九州の「高菜」、信州の「野沢菜」と共に日本の「三大漬け菜」の一つとして知られている。堂々たる風格と程良い歯切れ、豊潤な風味から「漬け菜の王様」とも称される。

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美酒鍋(びしょなべ)

美酒鍋とは、鶏肉や豚肉、野菜類の具材を、日本酒と塩、胡椒などで味付けをした鍋料理で、東広島市西条地域で食べられる郷土料理。
「鍋」とは言っても調理には鉄板を用いることが多く、汁気をほとんど出さない炒り煮状態で食べる。味付けには日本酒が使われるが、アルコール分が抜けて酒のうまみだけが残るため、お酒が苦手な人や幅広い年齢層の人でも食べられる。

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煮ごめ

煮ごめとは、小豆が入った野菜のしょう油、または味噌仕立ての煮物で、広島県で食べられる郷土料理。
他の地域では、「いとこ煮」や「煮入れ」とも呼ばれる。
親鸞の命日である1月15日前後の3日間に渡り食べる精進料理の一つ。これを食べて、体が温まったところで寺へお参りに行くのが、安芸地方を中心とする浄土真宗本願寺派の信徒の習わしだった。このような宗教的理由から、肉や魚介類などは使わない。〆として、焼いた餅などを入れて食べる地方もある。

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ちしゃもみ

ちしゃもみとは、チシャレタスを塩、または酢揉みし、味噌かしょう油で和え、炒ったちりめんと胡麻を散らしたもの。広島県、山口県、岡山県、香川県などで、お惣菜として食べられる庶民的な夏の郷土料理。ちりめんの代わりに、焼いた塩鯖や缶詰等も使われる。
北広島町がチシャレタスの一大産地のため、周辺でよく食べられている。山口では「ちしゃなます」とも呼ばれる。

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水軍鍋(すいぐんなべ)

水軍鍋とは、瀬戸内海の魚介類と海草をふんだんに使い、昆布などを使った出汁で煮込んだ鍋料理。広島県尾道市や愛媛県今治市周辺で食べられている。〆に麦飯を入れて雑炊にするのが水軍流。
室町時代から戦国時代にかけて因島を拠点に活躍した海賊・村上水軍が出陣する際、必勝祈願と士気向上のために食べていたのがその発祥とされる。特に「八方の敵を喰う」という意味で、タコは必ず入れたと伝えられる。

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小いわし料理

小いわし料理とは、新鮮な小いわし(カタクチイワシ)で作る料理で広島県の郷土料理。お刺身やてんぷらで、お惣菜や酒の肴などで食べられている。
小いわしの刺身は、手開きしたいわしの中骨やはらわたを取って、何度も水を換えて洗いいわし特有の臭みを取る。生姜しょう油につけて食べる。
小いわしのてんぷらは、刺身同様に下処理をしたいわしを、てんぷら衣にくぐらせ高めの温度で短時間に揚げる。おろし生姜を添えた天つゆで食べるのが定番だが、レモン汁や塩で食べる場合もある。

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角寿司(かくずし)

角寿司とは、四角い木型に酢飯と具を詰めて作る押し寿司の一種で、広島県広島市安佐北区周辺や、芸北地域で食べられている郷土料理。
祭事や来客のもてなし料理として食べられる事が多い。

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牡蠣の土手鍋(かきのどてなべ)

牡蠣の土手鍋とは、味噌を鍋の内側に塗り、その中で生ガキや豆腐、野菜類を煮込んで食べる広島県の郷土鍋料理。煮込みながら、回りの味噌をくずして味を好みの加減に調整しながら食べるのが一般的な食べ方。
味噌は広島県府中市で作られる甘味のある白味噌「府中味噌」が、カキは生産日本一を誇る「広島かき」が使われる。

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うずみ

うずみとは、広島県東部の福山地方に伝わる郷土料理。大分県、島根県でも食べられている。汁に具やご飯を「埋める(うずめる)」という言葉から「うずみ」と呼ばれるようになった。
具には、小エビや白身魚、豆腐、ねぎ、里芋、人参、ごぼうなどが使われる。秋には旬の松茸を加える場合もある。
うずみの由来については、1619年、福山藩初代藩主・水野勝成が倹約政治を行ったため、一般庶民は贅沢品とされた鶏肉やエビなどの具をご飯で隠しながら食べていた事からという説や、忙しい農耕期に早く食事が出来るように、汁にご飯を入れてかき込んで食べていた事からという説など、諸説伝えられている。

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あなご飯

あなご飯とは、あなごの頭と中骨で出汁を取り、その出汁としょう油で炊いたご飯の上に蒲焼きにしたあなごを「うな丼」のように敷き詰めて食べるもの。広島県瀬戸内地域の郷土料理。ご飯をあなごに混ぜ込んだものもある。瀬戸内のアナゴの旬は1月中旬と夏。
瀬戸内海の漁師料理「あなごどんぶり」が発祥とされ、明治時代にこれを更に工夫し駅弁として売り出したものが広まったと言われる。現在では、厳島神社ある宮島の内外に多くの店が点在する他、駅弁としても知られる。
2007年、農林水産省により農山漁村の郷土料理百選に、広島県の郷土料理として「牡蠣の土手鍋」と共に選ばれた。

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あずまずし

あずまずしとは、酢で締めたママカリやコノシロなどを使った握り寿司の一種で、広島県や岡山県からなる瀬戸内地域の郷土料理。「あずまずし」の名は主に海岸部での呼び方で、山間部では「卯の花ずし」と呼んでいる。
あずまずしの主な特徴は、酢飯の代わりに酢で味付けした「おから」を使う。ご飯とおからを混ぜて使うこともある。米が貴重な漁村の節米のために考案された。

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大手まんぢゅう

大手まんぢゅうとは、岡山市の「大手饅頭伊部屋」によって作られている薄皮の酒饅頭の事。岡山市の銘菓として知られ「大手」の略称でも呼ばれる。
饅頭のひとつひとつが、巾着の様な紙箱にそれぞれ包まれているのが特徴。
岡山市の土産菓子としては、吉備団子に比べ知名度では劣るが、岡山市民を中心に人気のあるお菓子であり、岡山市民が県外に土産品として持って行く事が多いとされている。お土産品売り場において吉備団子は他地区の、大手まんぢゅうは地元の人々が購入する傾向にあるという。
その誕生は1837年(天保8年)。当時の店舗が岡山城大手門のそばにあったことから、時の岡山藩第7代藩主・池田斉敏により「大手まんぢゅう」と名づけられ、その後も池田氏代々の藩主に愛された。

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吉備団子(きびだんご)

吉備団子とは、きびの粉と餅米の粉を混ぜて求肥を作り、小さく平な円形に形を整えて仕上げた餅菓子のひとつ。岡山県のお土産品として知られる。
しかし岡山県民が日常的に食べたり、贈答用に使うことはあまり多くないようである。
同じく岡山県の特産品であるマスカットのシロップを包み込んだ「マスカットきびだんご」や、白桃のシロップを包み込んだ「白桃きびだんご」、吉備団子にきな粉をまぶした「きな粉きびだんご」など、数種類のバリエーションがある。

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カキオコ

カキオコとは、カキを使ったお好み焼きの事で、岡山県日生地区の郷土料理。日生独自のお好み焼きで、関西風とも広島風とも異なるため、「日生焼き」「日生風」とも呼ばれる。
まず、山盛りの千切りキャベツに、独特のとろとろ生地をあわせて鉄板に広げる。その上から、鉄板で焼いた日生地区特産のカキやその他の具を乗せ、更にその上に再び生地をかけ裏返して両面を焼く。
なお各店で微妙に焼き方は異なり、あらかじめ具と生地を軽く合わせてから鉄板に広げる方法と、先に鉄板に具を広げて上から生地をかける方法など、関西風や広島風を取り入れている店もある。また、店により焼きそばや焼きうどんを使う場合もある。ソースも各店で異なるが「タイメイソース」を使っている店が多い。

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むらすゞめ(むらすずめ)

むらすゞめとは、クレープ状に焼いた外皮を裏返し、焼けている方の面につぶ餡をのせ半円状に丸めたもので、岡山県倉敷市に本社を置く和菓子店「橘香堂(きっこうどう)」が製造販売している和菓子。
江戸時代、倉敷の人々が豊作を祈願して踊った盆踊りが、まるで稲穂に群がる雀のようであったと言われたことから、明治初期に橘香堂の初代がこの話を基に和菓子を考案し、その様子から「むらすゞめ」と命名。また、むらすゞめの形が半円状になっているのは、その盆踊りでかぶっていた編み笠の形を模したとされる。
現在では、「吉備団子」「大手まんぢゅう」などと共に、岡山県を代表する郷土菓子として知られている。

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ままかり寿司

ままかり寿司とは、ニシン科の魚である「ままかり」の開きを酢漬けにして、にぎり寿司にした郷土料理。
ままかりは、主に瀬戸内海沿岸や有明海沿岸で食べられている、背の青い全長10cmほどの小魚。実名は「サッパ」と言い、これは、ままかりの味が淡白でさっぱりしている事から。
ままかりとは岡山地域での呼び方で、ままかりが美味しすぎてご飯をたくさん食べてしまい、「まま(ご飯)」を隣に「かり(借り)」に行く程であると言う事に由来する。
この地域では、ママカリが多く水揚げされることから、寿司の他にも、酢漬けや塩焼き、唐揚げなど多くのママカリ料理が、祭事などでよく食べられている。6月頃に旬をむかえる。
2007年、農林水産省により農山漁村の郷土料理百選に、岡山県の郷土料理として「岡山ばらずし」と共に選ばれた。

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鮒飯(ふなめし)

鮒飯とは、ミンチ状にした「銀鮒(ぎんぶな)」を、油としょう油、みりん、砂糖、出汁、具材などで炒め煮したもので、岡山の冬の郷土料理。ご飯にかけて食べるのが一般的な食べ方。
岡山県はため池が多くあり、また岡山市藤田地区などの干拓地には農業用水路が多いことから鮒がたくさん捕れていた。
鮒は川魚特有の泥臭さがあるため、冬場にとった寒鮒や、真水で数週間泥抜きしたものが使われる。

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備中手延麺(びっちゅうてのべめん)

備中手延麺とは、岡山県浅口市鴨方町やその周辺地域に伝わる手延べ麺の事。主にうどんやそうめん、ひやむぎなどの麺で知られる。
古書によれば、朝廷に特産品として献上したという記録があり、少なくとも9世紀頃には吉備地方でうどんやそうめんの原型のようなものが作られていたと考えられる。
江戸時代後期になると、播州から招聘されたそうめん職人が、浅口市で始めた製麺業が現在の備中手延麺の始まりとされる。

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岡山ばらずし

岡山ばらずしとは、岡山県を代表する郷土寿司。
椎茸や切ったかんぴょうの煮しめなどを混ぜ込んだ酢飯の上に、錦糸玉子、人参、酢れんこん、えんどう、ちくわ、かまぼこ、豆腐、茹でたタコ、海老、焼あなご、イカ、さわら、ままかりなどの具材を大きめに切って敷き詰めたもの。ちらし寿司に似ている。「岡山ずし」「備前ずし」「ばらずし」「祭りずし」とも呼ばれる。

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鯛素麺(たいそうめん)

鯛素麺とは、1尾の鯛を姿煮にしたものと茹でた素麺を一緒に大皿へと盛りつけ、鯛の煮汁をつけ汁、またはかけ汁として食べるもので、岡山県、広島県、愛媛県、大分県などなど瀬戸内海沿岸地域を中心に食べられている郷土料理。鯛麺(たいめん)とも呼ばれる。
鯛が盛り付けられている事から縁起物の料理として出される事が多く、結婚式や年祝い、上棟式などでよく食べられる。
広島の鯛素麺は、縁起担ぎのため鯛の身に切れ込みを入れない。

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えびめし

えびめしとは、ご飯に海老などの具を入れて油炒めし、ソースを絡めて黒褐色に仕上げた料理で、焼き飯やピラフのひとつ。岡山市の郷土料理として知られる。
ソースは、デミグラスソースとケチャップ、またはカラメルソースなど。錦糸卵をえびめしの上に乗せたり、キャベツの千切り、コールスローなどを添えるのが一般的だが、飲食店により、ハンバーグやシーフードのフライを添えたり、オムライス仕立てにする場合もある。
東京渋谷のカレー店のメニューを、岡山県出身の店員が暖簾分けの形で許可を得て故郷に持ち帰りアレンジを加え、岡山市奉還町にオープンした自身の店で提供したのが始まりとされる。その後、岡山市の市街地を中心に評判となり、現在では多くの岡山県民が知る人気メニューとなった。

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しじみ汁

しじみ汁とは、宍道湖(しんじこ)で獲られるしじみ「やまとしじみ」を使った汁物で、島根を代表する郷土料理。しょう油で味付けをしたすまし汁、または味噌汁仕立てがある。
宍道湖でとれるしじみは黒めで粒が大きいのが特徴で、「スズキ」「モロゲエビ」「ウナギ」「アマサギ」「シラウオ」「コイ」と並び「宍道湖七珍」のひとつに数えられる。
宍道湖は日本全国のしじみ漁獲量の約3分の1を誇る、しじみの名産地として知られる。
2007年、農林水産省により農山漁村の郷土料理百選に、島根県の郷土料理として「出雲そば」と共に選ばれた。

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うずめ飯

うずめ飯とは、島根県津和野町に伝わる郷土料理。「うづめめし」と呼ばれる場合もある。
椎茸や人参、かまぼこ、椎茸、高野豆腐等を角切りにしたものを塩、薄口醤油で煮て、その上にご飯をのせ、刻みのり、わさび、三つ葉などの薬味を加え、熱いだし汁をかけて食べる。具材は、魚や肉を入れる地域もある。だし汁とご飯を冷やして食べる「冷やしうずめ飯」を提供する店などが島根県津和野町にある。
「さよりめし」「深川飯」「忠七飯」「加薬ご飯」と並んで「日本五大銘飯」と呼ばれているうちのひとつ。

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出雲そば(いずもそば)

出雲そばとは、島根県の出雲地方に伝わる郷土料理のそば。長野県戸隠村の「戸隠そば」、岩手県盛岡市・花巻市の「わんこそば」と並び、産地名を使った日本三大そばの一つに数えられる。
そばの実を皮ごと石臼で挽きこんで作ったそば粉で作るそばで、皮ごと挽くため一般のそばに比べて色が黒めで香りも濃く、そばのコシも強め。
出雲そばの代表的な食べ方は、水で冷やしたそばを3段に重ねた割子(わりご)と言われる丸い小ぶりの朱塗り器で食べるのが一般的(これは、江戸時代に松江の人々がそばを野外で食べる際、弁当箱として用いていた名残から)。おろし大根、ねぎ、刻みのり、鰹節などの薬味をのせ、そばつゆをかけて食べる。

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ぼてぼて茶

ぼてぼて茶とは、島根県出雲地方に伝わる郷土料理。
乾燥した茶の花を茶碗に入れて煮出した番茶を注ぎ、よく泡立つように熱いうちに長めの茶せんで泡立てる。泡立てたお茶の中に、ご飯またはおこわ、椎茸、高野豆腐、黒豆、かんぴょう、漬物などの具を入れる。食べる時は箸を使わず、茶碗の底をとんとんと叩いて、具をお茶とともに流し込んで食べる。
「ぼてぼて茶」の名前の由来は、茶せんで泡立てる時に生じる音からと言われている。

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大山おこわ

大山おこわとは、季節の野菜ともち米を蒸らして作った味付けおこわの事で、大山周辺の山麓地域に伝わる郷土料理。
地域により「五目おこわ」や「深山おこわ」とも呼ばれるが、かつては「汗入郡」という旧郡名にちなんで「汗入(あせり、またはあせいり)おこわ」と呼ばれていた。「大山おこわ」と呼ばれるようになったのは明治以降とされる。
その発祥は、僧兵達の携行食、または農作業の際の弁当だったなど諸説あり、その後、お祝い事の際に振舞われるごちそうとして各家庭でも受け継がれてきた。

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ののこめし

ののこめしとは、お米や野菜類を詰めた油揚げをだし汁で炊いたもので、鳥取県西部地域に伝わる郷土料理。
昔より鳥取県西部では「浜綿」と呼ばれる綿の栽培が盛んに行われてきた。その綿の入った半てんの事を「布子〈ぬのこ〉」と言い、ご飯を包む油揚げのふっくらした様子が半てんに似ている事から、「ぬのこ」がなまり、「ののこめし」と呼ばれるようになったと言われている。また、かつてお米が大変貴重だった時代に、祭事やお祝い事などで振舞われていたとされ、それを「頂く」という感謝の気持ちから、別名「いただき」とも呼ばれるようになった。

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あごのやき

あごのやきとは、飛魚(とびうお)を酒やみりん、砂糖、塩などで下味をつけて焼き上げたちくわの事。古くより、鳥取県や島根県の一部の地域で庶民的な食べ物として親しまれている夏の郷土料理。別名「あごちくわ」とも言われる。食べ方は、そのまま食べたり、わさび醤油をつけて酒の肴にするなどして食べる。
「あご」とは、とびうおの事で、初夏の暖かい季節に屋外であごを直火で作っていた事から、「あご」の「野焼き」が転じ「あごのやき」と呼ばれるようになったとされる。
回遊魚であるあごは、初夏の頃になると産卵のために山陰沿岸に多く来遊するようになる。その新鮮なあごを使い、あごのやきの他、刺身、かまぼこ、あごだしなどに調理している。

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かに汁

かに汁とは、「セコ蟹(またはセイコ蟹)」と呼ばれる松葉ガニの雌と、大根を煮て作られる味噌汁。松葉ガニが獲れる11月から1月上旬が旬の、冬の郷土料理。
松葉ガニの雌を使う理由は、雌ガニの持つ卵の旨みが味噌汁に適している事から。
松葉ガニの漁獲高で日本海一を誇る境港市で、漁師料理として作られたのがかに汁の発祥とされる。
2007年、農林水産省により農山漁村の郷土料理百選に、鳥取県の郷土料理として「あごのやき」と共に選ばれている。

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おいり

おいりとは、干した飯を炒り水飴を絡めて丸めたお菓子で、鳥取県東部因幡地方に伝わる郷土菓子。製造過程で米を炒っている所から「おいり」と名付けられたとされる。原料には玄米、ポン菓子、メリケン粉など様々なものが使われる。
以前は、各家庭で残したご飯の処理方法として、洗って干したご飯を使って作ったお菓子だった。また、家庭によってはかき餅を入れるなどして、各家庭独自のおいりが作られていた。
現在、地元ではひな祭りのお祝いとしておいりが食べられている。

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いがい飯

いがい飯とは、鳥取市青谷町夏泊で獲れた「いがい」をむき身にして味付けした炊き込みご飯で、この地域の他にも、兵庫県北部や徳島県の漁村に伝わる郷土料理。
青谷町夏泊は山陰地方で唯一、海女が活動している地域として知られ、その海女たちが獲る「いがい」が使われる。
海女が活動を始める6月頃より食べられ、地域の夏の風物詩となっており、お盆のもてなし料理などとして古くから伝えられている。

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梅びしお

梅びしおとは、裏ごしした梅干に砂糖を加えて煮込んだ、甘辛く酸味のある調味料の事。和えるなどして、様々な料理に使用される。

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茶粥

茶粥とは、米をほうじ茶、または緑茶で炊いたもの。「大和の茶粥」として知られる奈良が発祥とみられるが西日本各地で茶粥は見られ、特に和歌山県では日常食となっている。和歌山県以外にも、大阪府、奈良県、京都府でも郷土料理として食べられている。また、山口県、石川県、青森県、宮城県等でも見られる。
元々は、奈良の僧坊で食べられていたものが庶民にも広がり定着した。

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クエ鍋

クエを使った鍋料理。クエは、体長1メートル以上に達する大型魚。和歌山県日高町はクエの町として知られ、1年を通して漁獲される。近年は養殖も行われている。クエは鍋料理の他、刺身やひれ酒などとしても親しまれ、クエを使った料理は日高町を代表する郷土料理となっている。

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鯨の竜田揚げ

鯨の竜田揚げとは、適当な大きさに切った鯨肉を、しょう油と生姜汁に漬けて下味を付けた後、片栗粉にまぶして油で揚げた料理。
日本での本格的な捕鯨の起源は江戸時代。和歌山県太地町の太地角右衛門が、網での捕鯨を考案したのが最初とされるが、奈良時代の文献に既に鯨肉贈答の記述があることから、鯨を食べる習慣はそれよりもずっと古い時代からあったと言われている。
2007年、農林水産省により農山漁村の郷土料理百選に、和歌山県の郷土料理として「めはり寿司」と共に選ばれている。

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金山寺味噌(きんざんじみそ)

金山寺味噌とは、主に和歌山県、千葉県、静岡県に伝わる味噌の一種。
炒った大豆を引いたものに麦麹と塩を加え、塩押しした瓜、なす、生姜などを刻んで混ぜ、さらにウイキョウ、山椒、紫蘇などを加え3ヶ月ほど寝かせて作る。ご飯にかけて食べたり、きゅうりなどにまぶして食べたり、酒の肴等でそのまま食べるなどといった様々な食べ方がある。
和歌山県の特産品として和歌山県推薦優良土産品指定。径山寺味噌(きんざんじみそ)と表記する場合もある。

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胡麻豆腐(ごまどうふ)

胡麻豆腐とは、奈良県および和歌山県の郷土料理で精進料理のひとつ。吉野地方、高野山などのお土産物店や道の駅などで販売されている。また、禅寺などの精進料理での定番料理としても知られる。主な原材料は胡麻と吉野葛で、「豆腐」と呼ばれているが大豆は含まれない。
皮をとり、すりつぶした胡麻と葛粉を水で溶いて火にかけて練り、豆腐状に冷やし固める。味付けとして、砂糖または出汁を加える場合もある。
そのまま冷奴として食べるのが一般的で、お好みでわさび醤油、たれをかける。

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わらび餅

わらび餅とは、わらび粉に水や砂糖を加えて加熱しながら混ぜ、冷やして固めた夏の和菓子。古くより、わらびの根に含まれるでんぷんから作るわらび粉が使われたため、この名がついたとされる。
生地は透明で、きな粉や黒蜜をかけて食べる。奈良はわらび粉の名産地である事から、わらび餅は奈良名物として足利時代より親しまれてきた。当時は上流階級者しか食べられなかった高級品だったとされる。
現在では原料の採取や製造に手間がかかるため、わらび粉の代わりにさつまいもやタピオカから取られたでんぷん、あるいは葛粉を材料にして製造されている。

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三輪そうめん

三輪そうめんとは、奈良県桜井市を中心とした三輪地方で生産されているそうめん。三輪地方はそうめん発祥の地とも言われ、三輪そうめんはこの地方の名産品となっている。
原料に小麦粉を使い、寒さの厳しい時期に作られる手延べそうめん。細長いながらコシのある独特の歯ごたえが特徴。
夏は冷やしそうめんとして、冬は温かいにゅうめんとして三輪地方では一年中食べられている。
奈良時代に中国より伝来し、三輪地域で作られたのが発祥とされる。江戸時代には、「大和三輪索麺名物なり。細きこと糸のごとく、白きこと雪のごとし」とたたえられ評判となり、全国的に広く知られるようになった。

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葛切り(くずきり)

葛切りとは、葛粉に砂糖を加え水で溶かして加熱し、その後冷やして板状にのばし、うどんのように細長く切った麺状の食べ物。冷して蜜をかけて食べたり、乾燥したものを鍋料理の具として用いたりする。
葛粉は非常に高価で供給量も少ないため、葛を原料に用いず、代わりにじゃがいも澱粉などを原料にして葛切りを模した食材が一般に使われるようになっている。
葛粉には血行促進や体の保温などの薬効があり、古くより治療薬として風邪薬(葛根湯)や胃腸薬として利用されてきた。
最近では、自然食品や健康食品などとして注目を集めている。

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にゅうめん

にゅうめん(入麺、煮麺)とは煮たそうめんの事で、つゆで煮込んだり、または煮込んだそうめんに温かいつゆをかけて食べる奈良県の郷土料理。
特に大和地方は手延べそうめんの発祥地と言われる。にゅうめんの名は、「煮麺」がなまったもの。えび、椎茸、なす、湯葉などが具材に使われる。

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奈良茶飯(ならちゃめし)

奈良茶飯とは、米と、炒った大豆や小豆、焼いた搗栗(かちぐり)、穀物、季節の野菜を加え、煎茶やほうじ茶で炊き込んだ炊き込みご飯の一種で、奈良県各地に伝わる郷土料理。
古くより奈良の興福寺や東大寺などで、寺領から納められる貴重なお茶を用いて食べられていた。元々は、二番煎じの茶で炊いたご飯を、一番煎じの濃いめのお茶に浸したものだったとされる。
江戸時代になると、江戸や川崎に伝えられ庶民の間に広まった。特に、川崎宿にあった「万年屋」は、「東海道中膝栗毛」にその奈良茶飯が登場したことで有名店となったと言われる。
平城遷都1300年記念行事に向けて「奈良のうまいもの」の郷土料理16品の1つに選ばれた。

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奈良漬け

奈良漬けとは、白うり、きゅうり、すいか、しょうがなどを塩漬けにし、新しい酒粕(さけかす)に何度か漬け替えながら作る漬物。
1300年以上前より「粕漬け」として存在していた。当時は上流階級の人々の保存食として食べられており、高級食という認識が強かった。また、当時は「どぶろく」で漬けられていたため、粕とは搾り粕ではなく酒の底に溜まる沈殿物の事だったとされる。
江戸時代に入ると、奈良漬けは奈良の名産品として普及。庶民にも広く食べられるようになった。

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飛鳥鍋

飛鳥鍋とは、鶏がらベースの味噌汁に牛乳を加えた鍋料理で、奈良地方の郷土料理。別名、飛鳥汁。具は、鶏肉、野菜類、豆腐、糸こんにゃくなどで、卵に溶いて食べる。
お好みで、しょうが、唐辛子などの薬味を加えても良い。酒粕や、すりつぶした胡麻などをを加える場合もある。
飛鳥時代、中国から来た僧侶が牛乳で鍋料理を作ったのが発祥と伝えられている。

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かつめし

かつめしとは、お皿に盛ったご飯の上にビーフカツ(またはとんかつ)を乗せて、その上にタレをかけた料理で、兵庫県加古川市の郷土料理。キャベツを添えて出される事が多い。
その発祥は1953年頃。ビーフカツとご飯を一緒にした「箸で食べられる洋食」として、当時加古川市内にあった食堂が考案したとされる。手軽に食べられることから加古川市内の食堂や喫茶店に広まり、地域の名物料理となった。

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神戸ビーフ

神戸ビーフ(神戸牛)は、兵庫県で生産された「但馬牛(たじまうし)」からとれる肉が一定の基準を満たした場合のみ用いることが出来る牛肉のブランド名で「日本三大和牛」の1つ。
日本国内のみならず欧米でもよく知られており、「世界で最も高級な牛肉」として高級銘柄牛肉の代名詞となっている。

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明石焼き

沈粉(じんこ)と呼ばれる粉と小麦粉を混ぜたものを卵と出汁で溶き、その中に細かく切ったタコを入れ丸く焼いたもので、兵庫県明石市の郷土料理。たこ焼きよりも、小麦粉に混ぜる卵の割合が多く、食べる時にだし汁のようなたれをつけて食べるのが特徴。
起源は、江戸時代の天保年間(1830年~1843年)、明石にあった工芸品である卵白を使った珊瑚の代用品「明石珠」の製作の際、余った黄身を再利用するために考案されたと言われている。

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ぼっかけ

ぼっかけとは、牛スジ肉とこんにゃくを甘辛く味付けして煮込んだ料理。「すじこん」とも呼ばれる
同じく牛スジを煮込んだ料理に「どて焼き」があるが、味噌が味付けの主体であるどて焼きに対し、ぼっかけはしょう油やみりんなどを加えた汁で煮込んでこんにゃくを加えるのが特徴。
カレーやラーメン、うどん、お好み焼きなどのトッピングにしたり、青ねぎを添えて酒の肴として食べる。

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ぼたん鍋

ぼたん鍋とは、薄切りにした猪肉と野菜類を一緒に煮て食べる鍋料理で、兵庫県丹波篠山地方に伝わる冬の郷土料理。味付けは地方により異なるが、味噌仕立てや醤油仕立てなどが多い。猪肉は、煮込むほど柔らかくなり旨みが増すのが特徴。
「ぼたん」と呼ばれるのは、お皿に猪肉を盛りつけた様子が牡丹の花を思わせる事からと言われる。
猪肉は古くは縄文時代よりよく食べられていた食材であり、ぼたん鍋の発祥は明治時代の軍隊食とされる。

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蛸飯(たこめし)

蛸飯とは、タコとご飯を一緒に炊き込む、あるいは煮たタコをご飯と混ぜ合わせて作る郷土料理。
愛媛県、香川県、広島県、岡山県、兵庫県など、瀬戸内海周辺を中心とした地域の他、茨城県でも太平洋のタコを用いて食べられている。

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出石そば(いずしそば)

出石そばとは、兵庫県豊岡市出石町に伝わる郷土料理のそば。ダシに、ネギ、おろし大根、おろしワサビ、とろろ、卵などをお好みで入れてそばを浸して食べる。
そば屋などでは、1人前5皿で出されるのが一般的で、1皿に盛られたそばは通常2~3口程度。
江戸時代中期、信濃国上田藩(信州)藩主・仙石政明が出石へ国替えした際、信州のそば職人を連れて来た事が発祥とされる。

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いかなごの釘煮

いかなごの釘煮とは、水揚げされた「いかなご」をしょう油やみりん、砂糖、おろし生姜などで水分がなくなるまで煮込んだ佃煮の一種。
阪神地区や播磨地区、淡路地区などで主に春頃食べられる郷土料理。
炊き上がったいかなごは茶色く曲がり、その形が釘に似ている事から「釘煮」と呼ばれるようになった。
2007年、農林水産省により農山漁村の郷土料理百選に、兵庫県の郷土料理として「ぼたん鍋」と共に選ばれている。

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てっさ

てっさとはフグの刺身の事。関西でフグは、その毒が当たれば命が危ないという事から「てっぽう」と呼ばれており、「てっぽう刺し」を略し「てっさ」と呼ばれるようになったとされる。
ふぐの身は繊維質であることから、通常の刺身の厚さでは噛み切りにくいため、盛り付ける皿の絵柄がすけて見えるほど薄切りにする。
ぽん酢で頂くのが一般的で、お好みで「もみじおろし」なども薬味として使う。
ふぐ刺しの盛り方は、大きい円形の皿に刺身を平たく円盤状に盛り付ける「べた盛り」が一般的。その他、見た目にも楽しめるように「鶴盛り」「菊盛り」「孔雀盛り」「牡丹盛り」などという盛り方もある。

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肉吸い(にくすい)

肉吸いとは、肉うどんからうどんを抜いたもので、かつおや昆布等からとっただしに、牛肉と半熟卵を入れた大阪名物。卵抜き、または豆腐が入ったものもある。
うどんのだしに肉が入っているので「肉の吸い物」と呼ばれ、それが短くなり「肉吸い」と呼ばれるようになった。
難波千日前にあるうどん屋「千とせ」が発祥。間寛平などの師匠として知られる吉本新喜劇の俳優・花紀京が二日酔いの際、軽く食事をしたかったために「肉うどん、うどん抜きで」と注文した所、店主がそれに応じたのが始まり。その後、口コミで広まり人気メニューとなった。

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白みそ雑煮

白みそ雑煮とは、白味噌汁に丸もちを入れ、形を整えて切った大根、にんじん、里芋などを加えたお雑煮で、大阪に伝わる伝統的な郷土料理。
お正月に食べられる事が多い。具材の形を丁寧に整えるのは「角が立たないよう、丸くする」との意味が込められている。2007年、農林水産省により農山漁村の郷土料理百選に、大阪府の郷土料理として「箱寿司」と共に選ばれている。

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箱寿司

箱寿司とは、海老、鯛の切り身、穴子などの具材と酢飯を木製の押し型に詰めて作る押し寿司の事で大阪寿司の1つ。
大阪の老舗寿司屋「吉野寿司」が鯛や海老、穴子など高級食材を用いた寿司として考案し、もてなし料理として定番となった。
現在では、前日からの仕込みが必要となるなど手間がかかる事から提供するお店は減少しつつあるが、今もなお伝統の味として引き継がれている。
2007年、農林水産省により農山漁村の郷土料理百選に、大阪府の郷土料理として「白みそ雑煮」と共に選ばれている。

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たこ焼き

たこ焼きとは、小麦粉を水かだし汁で溶いたものを、専用の鉄板に流し込み、中に細かく刻んだタコ、えび、粉末かつお、青のり、紅しょうが、ネギなどを入れて丸く焼き上げた大阪発祥の食べ物。
大阪にはかつて、しょう油で食べる「ちょぼ焼き」という物があり、それがたこ焼きのルーツと考えられている。昭和初期頃より、たこ焼きは縁日などの屋台で売られるようになり、終戦後は東京など大阪以外の都市でも見られるようになった。
現在、関西ではたこ焼き器が広く普及しており、昼食や夕食としての他、おやつなどとしても食べられる事が多い。

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お好み焼き(関西風)

お好み焼きとは、水や卵で溶いた小麦粉に、野菜類、肉類、魚介類などの具材を入れ、鉄板の上で両面を焼き上げ、ソースやマヨネーズなど調味料をつけて食べるもの。仕上げには、かつお節や青のりなどをかける。
大阪地方を中心とする関西風お好み焼きは、生地に直接刻んだキャベツを混ぜたり、すりおろした山いもを混ぜ込む場合もある。地元関西では「お好み」と呼ばれる事が多い。

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どて焼き

どて焼きとは、牛スジ肉を味噌やみりんで時間をかけて煮込んだもので、串カツとともに大阪・新世界の名物料理として知られる。
鉄鍋の内回りに味噌を盛り、その中央でまず具材を焼き、熱により溶け出した味噌で煮込んでいく。その味噌の盛り方が土手状である事から「どて焼き(土手焼)」、あるいは「どて煮(土手煮)」と呼ばれるようになった。単に「どて」と呼ぶ場合もある。

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加薬ご飯

加薬ご飯とは、具材を一緒に炊き込んだもので、いわゆる炊き込みご飯の事。「加薬めし」とも言う。「加薬」とは具材の事。人参、こぼう、こんにゃく、油揚げ等が加薬として使われ、昆布、だし、しょう油等で調味する事が多い。
具材を一緒に炊き込むことで一度にご飯とおかずを食べられ、栄養価も高い。冷めても美味しく食べられるため、駅弁などに使われる事も多い。

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はりはり鍋

はりはり鍋とは、鯨肉と水菜を用いた鍋料理のひとつで、大阪府を中心とした関西地方の郷土料理。名前の「はりはり」とは、水菜のシャキシャキとした食感から来た表現。
昆布で出汁をとった鍋に水菜をたっぷり入れ、鯨肉を薄切れにして加える。煮立ったら、ポン酢につけて頂く。お好みで、粉山椒や七味唐辛子をかけても良い。また、出汁を使わずに水菜から出る水分だけで煮て、しょう油、酒、砂糖などで味を調える場合もある。一般的な鍋料理とは違い、水菜と鯨肉以外は何も入れない。

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船場汁(せんばじる)

船場汁とは、塩さばと大根などの野菜類を煮込んで作る澄まし汁の1つで、大阪の問屋街である船場が発祥。別名「船場煮」とも呼ばれる。
塩さばの身、頭、中骨などを切って、昆布と適当な大きさに切った大根と一緒に煮立てる。具が煮えたら仕上げにしょう油で味を調え、お好みでねぎ、こしょう、しょうがなどを加えて食べる。
かつて、船場で働く従業員が食べていた料理が発祥とされ、時間をかけずに簡単に作れて、魚のアラまで使うためムダがなく安い単価で食べられる事などから、忙しい船場での問屋街で親しまれ定着していった。

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バッテラ

バッテラとは、塩をして酢じめにしたさばを酢飯に乗せ、白板昆布を重ねた押しずしの事。明治時代中期、大阪の寿司屋「鮓常(すしつね)」により考案された。
最初はコノシロが使われており、酢じめしたコノシロの半身を使って寿司にしたところ尾がぴんとあがって、小形のボートに似た形になった。そこで、ポルトガル語で小形のボートを意味する「バテイラ(bateira)」と呼ばれるようになり、それが変化してバッテラとなったとされる。その後、コノシロの漁獲が減り価格が上がったため、さばのバッテラに変化した。
さばを酢じめにするために臭みが押さえられ、また保存性も高まる。また、昆布が旨みと食感を加える。

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紫葉漬け(しばづけ)

紫葉漬けとは、なすやしその葉を塩漬けにした京都の伝統的な漬物。「すぐき」「千枚漬」と並んで「京漬物」の1つに数えられる。
本来、酸味は乳酸発酵によるものだけで酢は使用しなかった。本来の製法で漬ける場合は、熟成まで一年近くかかるとされる。
現在はきゅうりやみょうがなどを入れる事もあり、酢を使用しない製法のものは「生柴漬」「生紫葉漬け」などという名称で販売されることが多い。

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千枚漬(せんまいづけ)

千枚漬とは、蕪を薄く切り昆布や唐辛子とともに酢漬けにした京都の伝統的な漬物。「すぐき」「紫葉漬け」と並んで「京漬物」の1つに数えられる。
江戸時代の御所の料理人・大藤藤三郎が考案。
京野菜の「聖護院蕪」を使うのが一般的で、聖護院蕪の栽培時期である11月から翌年3月頃までに漬け込みが行われる。

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すぐき

すぐきとは、カブの一種である酸茎菜(すぐきな、すぐきかぶらともいう)を使った漬物で、味付けをしない日本唯一の自然漬物。京都の伝統的な漬物であり、「紫葉漬け」「千枚漬」と並んで「京漬物」の1つに数えられる。
京都市北区の「賀茂別雷神社(上賀茂神社)」で、300年前より栽培されたのが発祥とされている。明治時代に栽培が一般農家にも広がり一般的に販売されるようになった。
2007年、農林水産省により農山漁村の郷土料理百選に、京都府の郷土料理に「京漬物」の1つとして「賀茂なす田楽」と共に選ばれている。

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湯葉(ゆば)

湯葉とは、豆乳を加熱した時に表面にできる膜を、竹串などを使って引き上げた大豆の加工食品のひとつ。
引き上げた湯葉を生湯葉と呼び、料理の材料にするほか、刺身と同様にそのまま食べる。
京都の湯葉は膜の端に串を入れて引き上げるため1枚なのに対し、日光の湯波は膜の中央に串を入れて2つ折りにするように引き上げるため2枚重ねとなる。

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湯豆腐

湯豆腐とは、豆腐を使った冬を代表する鍋料理のひとつ。京都南禅寺周辺の参道が発祥とされる。
鍋に昆布を敷き水を入れた中に、適当な大きさに切った豆腐を入れ、温まったところをつけだれで食べる。豆腐はあまり長く煮ずに食べるのがよいとされる。
つけだれには、しょう油、ポン酢、またはしょう油に酒やみりん、だし等を合わせたものなどが用いられ、薬味にはネギ、柚子、大根おろし、削ったかつお節などが用いられる。
また、あらかじめしょう油などで味付けした吸い物風のつゆで豆腐を温め、そこへ薬味を投じてそのつゆとともに食べる方法もあり、これを「煮奴」と呼んでいる。

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八ツ橋

八ツ橋とは、京都を代表する和菓子の一つで、米粉や砂糖、ニッキなどを原料とした生地を薄くのばしたもの。
堅焼きせんべいのほか、生地を焼かずに蒸しあげる生八ツ橋も有名。
和琴「箏」を模した長方形の生地だけのものと、2つ折りにし餡を包んだものとがある。
「八橋」「八つ橋」「八ッ橋」などと表記され、その名の由来は、箏曲で知られる江戸時代前期の音楽家「八橋検校」を偲んだ事に由来する説と、「伊勢物語」の舞台「三河国八橋」に由来する説とがある。江戸時代中期に、聖護院の「金戒光明寺」参道の茶店で売られたのが発祥とされる。

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芋棒(いもぼう)

芋棒とは、京野菜の里芋「海老芋」と、干した真鱈である「棒鱈」を炊き合わせたもの。厚く面取りした海老芋と、1週間~10日程かけて柔らかく戻した棒鱈を合わせ、1日以上かけて炊き上げて作る。京都に300年以上伝わる伝統の郷土料理。

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賀茂なす田楽

賀茂なす田楽とは、京都の伝統料理「賀茂なす」を油で揚げて、味噌、酒、砂糖、みりんを合わせたものをまぶしたもの。7月の祇園祭の時期になると料亭などでよくみかける料理。
賀茂なすは京都を代表する夏野菜で、通常のなすよりも丸みがあり、ボールの様な形をしている。京都の上賀茂や西賀茂が産地で、その名の由来と考えられている。
2007年、農林水産省により農山漁村の郷土料理百選に、京都府の郷土料理として「すぐき」「千枚漬」「紫葉漬け」の「京漬物」と共に選ばれた。

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卓袱うどん(しっぽくうどん)

卓袱うどんとは、しいたけの煮付け、かまぼこ、ゆば、板麩、三葉などを載せたうどんで、讃岐、京都などに伝わる。つゆは他のうどんと変わりがないが、地域によって具材や出汁などが異なる。山形には「すっぽこうどん」があるが、これは「しっぽく」が訛ったと考えられており、元々は江戸時代に卓袱料理の影響を受けて京阪地区で考案されたうどん。

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水無月(みなづき)

水無月とは、ういろう生地の上に小豆のつぶあんを散らした和菓子。
京都では古くより、1年のちょうど折り返しにあたる6月30日、「夏越しの祓(なごしのはらえ)」として、この半年の罪や穢れを祓い、 残り半年の無病息災を願って食べられる。
水無月の上部にある小豆は悪魔払いを意味し、三角形に切り分けるのは暑さを払う氷の形を表す事からとされる。

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赤こんにゃく

赤こんにゃくは、三二酸化鉄という食品添加物で赤色に加工したこんにゃくで、滋賀県の近江八幡に伝わる。辛さを連想される赤色だがが、辛子などが入っているわけではなく、通常のこんにゃくと味は変わらない。近江八幡では日常的に、また冠婚葬祭等でも食べられている。
安土桃山時代、織田信長がこんにゃくを赤く染めさせたのが、近江八幡の赤こんにゃくの由来と言われている。

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鴨鍋

鴨鍋は、マガモを豆腐やねぎ、白菜、糸こんにゃく、もちなどの具材と一緒に煮込んで食べる鍋料理で、湖北地方の冬の味覚として知られる。 
冬が近くなる頃、琵琶湖に飛来してくるマガモは脂が多くのっており、しっかりとした歯ごたえとその脂身の甘さを特徴とする。
元々は魚を取る網にかかったマガモを食べていたが、現在では湖面での猟は禁止されている。ただし内陸部や川沿いでは、11月中旬から2月中旬に限り猟が許されている。

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焼鯖そうめん(やきさばそうめん)

焼鯖そうめんとは、焼鯖をしょう油や砂糖などで甘辛く煮て、その煮汁にそうめんを絡めたもので、滋賀県長浜市周辺の湖北地方に伝わる郷土料理。別名で「鯖そうめん」とも呼ばれる。
農繁期である5月に、農家へ嫁いだ娘を気遣い、実家から嫁ぎ先に焼鯖を届ける「五月見舞い」という湖北地方独特の習慣に由来している。農繁期に気軽に作って食べられる定番料理として、また客をもてなす際の料理としても伝えられてきた。また近年では、お店などでも焼鯖そうめんを出す所が増えてきている。

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鮒寿司(ふなずし)

鮒寿司とは、フナを用いて作られる「なれ寿司」のひとつで滋賀県に伝わる郷土料理。
主に琵琶湖に生息する大型フナ「ニゴロブナ」が使われる事が多く、オスとメスの両方使われるが子持ちのメスのものは比較的高価とされる。
ニゴロブナの内臓を取り除き(メスは卵巣以外の内臓)、取り除いた部分に塩を詰め込み3ヶ月ほど漬け込む。その後フナをよく洗い、ご飯に塩を混ぜたものを詰めてさらに数ヶ月~2年程漬け込んだ後食べる。

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おこうこのじゃこ煮

おこうこのじゃこ煮とは、色が悪くなったり、堅くなったり、漬かりすぎて酸っぱくなった「たくあん」を、削り節や煮干しと一緒に煮た料理の事。主に滋賀県や京都府に伝わる郷土料理。倹約して何でもおいしく食べる知恵から生まれた。「こうこ」とは、漬物という意味で、特にたくあんを指す。

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めはり寿司

めはり寿司とは、大きめににぎったおにぎりを高菜の浅漬けの葉でくるんだもので、和歌山県と三重県にまたがる熊野地方や、奈良県吉野郡を中心とした吉野地方の郷土料理。
おにぎりは本来は麦飯で作っていたが、現在はもっぱら白米を用いる事が多く、酢飯やしょう油味の場合もある。また、おにぎりに入れる具も、刻んだ高菜漬けの葉や茎、ごま、じゃこ、かつお節などを混ぜるなどバリエーションは広がっている。
紀州産の高菜は外側から葉を一枚ずつとっていき、高菜自体は植えたままにして半年くらい収穫を続けるという特殊な方法をとっており、この採取法でとれた高菜の葉を使うめはり寿司が本流とされる。

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秋刀魚寿司(さんまずし)

秋刀魚寿司とは、開いて軽く塩漬けしたさんまを酢飯の上にのせた姿寿司で押し寿司のひとつ。三重県の志摩半島から和歌山県に至る熊野灘沿岸一帯に伝わり、主に祝いの席や祭事などで食べられる郷土料理である。
さんまは、背から開く場合と、腹から開く場合とがあり地方により異なる。さんまの香り付けには柚子、ダイダイ、ジャバラなどが用いられ、薬味には練りがらしが添えられる場合が多い。
三重県熊野市の産田神社で毎年1月10日に行われるお祭り後の直会(なおらい)で出される秋刀魚寿司が元祖であるとして、熊野市の「さんま寿司保存会」が1月10日を「さんま寿司の日」としている。

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手こね寿司

手こね寿司とは、しょう油などで作ったタレに漬け込んだ「かつお」や「まぐろ」などの刺身を酢飯の上にのせたお寿司の事で、伊勢志摩を代表する郷土料理。お好みで、大葉やしょうが、刻みのりなどの薬味を散らして食べる。
志摩地方の漁師が漁に出る際、忙しい合間に時間をかけずに、また、腐らないように食べられる食事として、釣ったかつおをぶつ切りにしてしょう油をかけて酢飯にをのせ、手でこねて混ぜたのが始まりと言われる。また、海女の女性達の間でも、食事の準備に手間がかからず簡単に食べられ、かつ栄養価が高い食事としてが定着した。

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伊勢うどん(いせうどん)

伊勢うどんとは、たまり醤油に鰹節やいりこ、昆布等の出汁を加えた黒く濃厚でやや甘めのなつゆを、長時間軟らかく煮た極太の緬に絡めて食べるうどんで、三重県伊勢市を中心に食べられている郷土料理。うどんの麺を茹でる時間が約1時間ほどと非常に長い。具はネギ程度であまり他に添えずシンプルなのも特徴。
江戸時代以前からこの地域の農民が自分たちの食事のために作っていた地味噌のたまりをつけたうどんに、鰹節などのだし汁を加え食べやすくしたのが発祥とされる。やがて、伊勢参りの参拝客にうどんを振る舞う店が出てきたことで、多くの参拝客が参拝の行き帰りにこれを食べるようになり、伊勢の名物として定着。

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味噌田楽(みそでんがく)

味噌田楽とは、適度な厚さに切った豆腐を串に刺し、味噌だれをつけて焼いた郷土料理。
平安時代末期に中国より豆腐が伝わり、拍子木型に切った豆腐を串刺しにして焼いた料理が生まれた。その料理の、棒の上に白い豆腐が乗っている様子が高足を行っている田楽法師の姿と似ている為に「田楽」の名が付いたと言われる。
その後、室町時代に、すり鉢が登場し味噌がすり潰されて調味料として使われるようになったため、味噌を塗って焼いた味噌田楽が誕生した。

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味噌煮込みうどん

味噌煮込みうどんとは、名古屋の名産品である八丁味噌(豆味噌の一種)仕立ての濃い汁にかつお節のだしを効かせ、小麦粉と水で作られるこしの強い麺を土鍋でぐつぐつ煮込んだ、愛知県を代表する冬の郷土料理。尾張地方では「きしめん」と並んでよく食べられている。「すいとん」や「ほうとう」などと同じく、つゆや汁を別に作らずに、うどんを煮た汁はそのままの状態で食べる。
具材には、鶏肉、油揚げ、卵、野菜、もち等が使われるのが一般的で、栄養のバランスも良い。
白飯と一緒に食べることもあり、余った汁を米と一緒に炊き「おじや」とする場合もある。

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ひつまぶし

ひつまぶしとは、うなぎの蒲焼きを細かく刻んでおひつのご飯の上にのせたもので、主に名古屋周辺で食べられている郷土料理。三河一色町のうなぎ生産量は市町村別で全国1位。
食べ方に特徴があり、最初はそのまま、2杯目はねぎやわさび、のりなど薬味をのせて、3杯目はお茶、またはだし汁などでお茶漬けにして、最後はそのうち最も好みの食べ方で食べるのが一般的。この様に一度に3種類の食べ方ができ、うなぎのおいしさを存分に味わうことができる。
この呼び方は、おひつの中のご飯を混ぜて(まぶして)食べる事からとの説や、関西でうなぎ飯を意味する「まむし」という語から「ひつまむし」と呼ばれ、それがなまって「ひつまぶし」と呼ばれるようになったとも考えられている。

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ニシ汁

ニシ汁とは、巻貝「イボニシ」を使った味噌汁の事で、愛知県知多郡南知多町の篠島などで、主に冬に食べられる郷土料理。酒のつまみとしても食べられる事が多い。ニシ汁のニシとは、イボニシの地元での呼び名。イボニシには、唐辛子のようなピリピリした辛味と苦味があり、またタウリンが豊富に含まれているため、疲労回復や骨粗鬆症予防に効果があると考えられている。
食べ方は各家庭により様々だが、そのまま味噌汁の具として使ったり、すりつぶして焼いた味噌などで調理して食べる場合などがある。この場合は、炊き立ての飯にかけてお茶漬け風にして食べる事が多い。イボニシの辛味や独特の風味から、地元でも好き嫌いがはっきり分かれると言われる。

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菜飯(なめし)

菜飯とは、葉野菜をご飯に炊き込んだ料理で、愛知県豊橋市では、味噌田楽とセットになった「菜飯田楽」が地元名物となっている。
かつて白米が贅沢品とされていた時代、お米のみのご飯は、正月やお盆、または冠婚葬祭などでしか食べられなかった。そのため日常の食事ではご飯に麦やあわ、ひえなどの雑穀、または大根、山野草、芋など野菜類を混ぜ込んで量を増やしていた。こうした混ぜご飯を「糧飯」(かてめし)と呼び、菜飯もそのひとつ。

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じょじょ切り

じょじょ切りとは、小麦粉をよく練り、うどんのように細長く切ったものを入れた汁物を言う。
もち米が大変重宝されていた時代に、もち米の代わりに小麦粉を入れたのがはじまりで、古くから農作業の際に食べられていた。
語源は、小麦粉を練って作った細長い形が「どじょう」に持ている所から、どじょうを意味する 「じょじょ」をとり、「じょじょ切り」と呼ばれるようになったとされる。また別名で「伊良湖汁粉」とも呼ばれる。
しょう油味で煮込んでご飯として食べたり、甘く煮ておやつして食べる場合などがある。

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きしめん

きしめんとは、薄くて平たい麺を使用したうどん。愛知県名古屋市の名物である。
現在の愛知県刈谷市で作られたものが、きしめんの元祖という説が最も有力。同地で作られていた平らなうどんはかつてのこの地の名前だった三河国芋川(いもかわ)を取り「芋川うどん」と呼ばれ、江戸時代初期から同地の名物として知られていた。
「きしめん」の語源は、原型は麺でなく碁石型だったことから「碁子麺(きしめん)」となったという説や、紀州出身者が作った「紀州めん(きしゅうめん)」がなまり「きしめん」となったという説、きじの肉を具材にしていたから事から「きじめん」が「きしめん」となったなど諸説ある。

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浜焼き鯖

かつて、若狭湾で水揚げされた様々な魚介類は若狭街道を経て、京の都にまで運ばれていた。しかし鯖は他のものよりも腐敗が早いため、京へ運ぶ時は保存法として一塩ふって運んでいた。この一塩が、京に到着する頃には適度な味を生み出し、鯖のおいしさを引き立たせていたとされる。これが京の人々に好まれ、若狭街道は京へおいしい鯖が行き交う道として「鯖街道」と呼ばれるようになった。

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丁稚ようかん

丁稚ようかんとは、水ようかんに比べ、甘みや寒天の量が控えめのようかんを指す。夏の和菓子の代名詞は水ようかんだが、保存料は使用しないため夏季には作らないのが一般的で、若狭の丁稚ようかんは冬の和菓子として知られる。
元々は、安価なようかんとの意味合いがあった。通常のようかんに対し、当時は冬の時季にしか作れない小豆や砂糖を減らした様なようかんを意味していた。
名前の由来は、小豆の「出汁」(でじる)の様な軟らかい状態から作る工程からとの意味と、「上り羊羹」の手前の意味での「丁稚」、「安価であるので丁稚が里帰りの時に土産にできる」等の意味が重なった事からと言われている。

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たくあんの煮物

たくあんの煮物とは、古たくあん漬けをだしやしょう油などで煮付けし、仕上げに唐辛子などを散らしたもので、京都府、滋賀県、福井県、石川県、富山県などに伝わる郷土料理。酒のつまみやご飯のおかず、お茶漬けのつけ合わせとして、温かいまま、または冷やしたものを、主に夏から秋にかけて食べる。
地域や各家庭によりその呼び名は異なり、「たくあんの煮たの」「たくあんの炊いたん」「贅沢煮」「ふるさと煮」などと呼ばれる。

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鯖なれずし

鯖なれずしとは、鯖を塩と米飯で発酵させた保存食品。寿司の原型とも呼ばれる伝統的な調理法で、現在でも、福井県若狭地方や岡山県新見市、近畿地方、山陰から山間部にかけての中国地方で広くみられる郷土料理。
海から離れた奥越では魚はとても貴重なもので、手に入ると保存性を高め長く食べる事ができるよう、なれずしを作っていたのがはじまりとされる。

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へしこ

へしことは、塩を振った鯖を糠漬けにしたもので、若狭地方や丹後半島に伝わる伝統的な郷土料理。食べ方としては、火であぶってお茶漬けや酒の肴にしたり、新鮮なものであれば刺身で食べることもできる。漬け込む魚は鯖の他、いわしやフグなどが使われる場合もある。
名前の由来については、漁師が魚を樽に漬け込むことを「へし込む」と言った事からという説や、「へし込まれた物」が略されて「へしこ」となったという説、魚を塩漬けにする際に滲み出てくる水分のことを「干潮(ひしお)」と呼んだ事からこれが訛ったものであるとする説など諸説ある。
2007年、農林水産省により農山漁村の郷土料理百選に、福井県の郷土料理として「越前そば」と共に選ばれている。

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越前そば

越前そばとは、主に福井県嶺北地方で食べられているそば。そばに大根おろしをのせてつゆをかけたり、または大根おろしを混ぜたつゆをかけて食べる事から「越前おろしそば」とも呼ばれる。
茹でたそばを素早く冷水にさらし、濃い目のつゆを直接かけて食べるのが特徴。この場合、冬でもつゆは冷たいものが使われる。また具材は大根おろしやネギ、かつおぶし、刻み海苔などシンプルで、健康長寿食としても全国から注目されている。
江戸時代初頭、時の領主・朝倉孝景が非常食としてそばの栽培を命じたのがはじまり。その後、越前勝山藩の初代藩主・小笠原貞信が信州より優れたそばの種を持ち込み、それが越前全土に広まった。
越前そばとの呼び方が一般的に使われ始めたのは戦後より。昭和天皇が昭和22年に福井を訪れた際「越前のそば」として気に入り、それ以降「越前そば」と呼ばれるようになった。
2007年、農林水産省により農山漁村の郷土料理百選に、福井県の郷土料理として「へしこ」と共に選ばれている。

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栗きんとん

栗きんとんとは、茹でて裏ごしをした栗に砂糖を加えて炊き、茶巾絞りの形にした、岐阜県東濃地方の郷土菓子。おせち料理などに入っている栗きんとんと違い粘り気はないが、栗から自然に出る水分でしっとりとしており、程よい甘みがある。
岐阜県では中津川市、恵那市などの東美濃地方を中心に昔から栗の栽培が盛んで、栗の収穫が始まる9月から冬にかけて手作業で作られる。
栗きんとんの発祥は、岐阜県中津川市の「本家すや」が元祖という説と、岐阜県加茂郡八百津町の「緑屋老舗」が販売したのが最初という両方の説がある。
2007年、農林水産省により農山漁村の郷土料理百選に、岐阜県の郷土料理として「朴葉味噌」と共に選ばれた。

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げんこつ飴

げんこつ飴とは、きな粉から作られる飴菓子で古くから飛騨に伝わる。地元では、お土産としてだけでなく、スーパーやコンビニなどでも売られているポピュラーな郷土菓子。
水飴を混ぜて練り上げる際、抹茶やごま、よもぎなど様々なものを混ぜることもある。仕上げにも、まわりにきな粉や砂糖などをまぶすこともあり、組合せにより多くのバリエーションを持つげんこつ飴がある。作り方は、練り上げたものを直径1.5cmほどの棒状に仕上げ、包丁で長さ2cmほどの一口サイズに切る。
岐阜県のみならず、隣接する愛知県犬山市でもげんこつ飴が特産物になっている。

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朴葉味噌(ほおばみそ)

朴葉味噌とは、ネギなどの薬味や、椎茸などの山菜、白菜などの漬物などを赤味噌にからめ朴の葉に乗せて焼いた、岐阜県飛騨地方に伝わる郷土料理。
岐阜県飛騨地方の冬は厳しく、凍った漬物を焼いて食べたのが朴葉味噌の始まりとされる。
朴の葉は火に強く、食材をのせて使うには程よい大きさで、飛騨地方の山林では多く自生している。
ご飯に乗せて食べるのが一般的で、焼肉の味付けとして使う場合もある。
2007年、農林水産省により農山漁村の郷土料理百選に、岐阜県の郷土料理として「栗きんとん」と共に選ばれた。

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朴葉寿司(ほおばずし)

朴葉寿司とは、朴葉の上に酢飯を乗せ、その上に鮭、みょうが、漬物、椎茸、錦糸卵、紅しょうが、わらび、ふき、ごぼうなどを乗せたもの。岐阜県の飛騨地方の南部から東濃・中濃地方に伝わる郷土料理。他にも長野県木曽地方、奈良県吉野地方などでも食べられる。地域などにより具材や作り方は異なる。
朴葉と酢飯の殺菌効果で日持ちし、持ち運びやまかないにも便利な朴葉寿司は、農作業の合間などに食べるお弁当として古くから食べられてきた。

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わさび漬け

わさび漬けは、わさびの根と茎をみじん切りにし塩漬にしてから、熟成させた酒粕に和えて食塩、砂糖などを練り合わせた粕漬けの一種で静岡県の名産品。
わさびの鋭い香りと辛味が酒粕の甘みによって和らげられているのが特徴。ご飯のおかずとしてや、酒の肴、かまぼこなどで食べるのが一般的。
江戸時代後期、現在の静岡市にあたる府中の商人が考案したとされる。1889年(明治22年)、東海道本線静岡駅でお土産として売られるようになり各地に広まった。

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すっぽん料理

静岡県浜松市の名物、すっぽん料理。すっぽんを使った料理としては、鍋料理や雑炊、吸い物などが挙げられる。甲羅、爪、膀胱、胆嚢以外はすべて食べられることが特徴で、そのため別名で「まる」とも呼ばれる。
すっぽんは蛋白質、脂質が少なくカロリーは低め、ビタミンA、ビタミンB1は多く含まれる。この様に栄養価が高いため滋養強壮の食材とされている。
甲羅を乾燥させたもの(土鼈甲(どべっこう))は、市販の栄養ドリンクや健康食品の原材料に用いられることも多い。
食用のすっぽんは主に養殖され、名物の一つになっており、浜松市では全国の約7割を生産している。

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うなぎの蒲焼き

うなぎの蒲焼きは、うなぎをさばいて串にさし、しょう油やみりん、砂糖、酒などを合わせたタレにつけて焼き上げたもの。
静岡県内では浜名湖を中心にうなぎの養殖が明治時代より行われており、「浜名湖のうなぎ」は全国的にも有名。蒲焼きの他にも、白焼きやうなぎの佃煮、うな丼、うな重など、さまざまなうなぎ料理が食べられている。
2007年、農林水産省により農山漁村の郷土料理百選に、静岡県の郷土料理として「桜えびのかき揚げ」と共に選ばれた。

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黒はんぺん

黒はんぺんとは、サバやアジ、イワシなどを使った茹で蒲鉾の事。色は灰白色で、形は半月状のものが多い。
静岡県中部を中心に、静岡県内ほぼ全域で食べられている。特に焼津市の名産品とされるが、静岡市や沼津市でも生産されており、郷土料理に使用される材料の一つにもなっている。
静岡で通常はんぺんと言えばこの黒はんぺんを指す。
「はんぺん」の名の由来は、駿河の料理人「半平」が作った事からという説や、半月型の形状から「半片」と呼ばれるようになったなど諸説ある。

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とろろ汁

とろろ汁とは、自然薯(じねんじょ)をすりおろして汁状にしたもの。ごはんにかけて食べる場合は「とろろかけご飯」という。
天然の山芋は粘りが強く、そのままではご飯にかけて食べられない程なので、これを出汁でのばし、酒、みりん、醤油、白味噌、卵などを加えなめらかにして食べる。
歴史的に有名なとろろ汁は、旧東海道(現静岡県静岡市駿河区丸子)の宿のもので、松尾芭蕉も「梅若菜丸子の宿のとろろ汁」と一句残している事で知られる。

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桜えびのかき揚げ

桜えびのかき揚げとは、生の桜えびに葉ねぎなどの野菜を混ぜ合わせ揚げたもの。サクサクとした食感と桜えびの甘みや香ばしさが楽しめる静岡県の郷土料理。
2007年、農林水産省により農山漁村の郷土料理百選に、静岡県の郷土料理として「うなぎの蒲焼き」と共に選ばれている。
桜えびは、別名「ヒカリエビ」とも呼ばれる体長わずか3~4cmのえび。甲殻が桜の花のようにピンク色をしている事から「桜えび」と呼ばれている。駿河湾に注ぐ大井川から富士川の河口流域の興津、由比、蒲原地方に多く生息。静岡県駿河湾での桜えびの国内水揚げ量は100%を誇る。漁期は春と秋の年2回。

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甲府鳥もつ煮(こうふとりもつに)

甲府鳥もつ煮とは、山梨県で食べられている、ニワトリのモツを砂糖と醤油で煮込んだ郷土料理。
山梨県内では一般に「鳥もつ煮」と呼ばれているが、発祥の店がある甲府市の名を取り「甲府鳥もつ煮」、または「甲州鳥もつ煮」とも呼ばれる。
砂糖と醤油だけを使って小鍋で短時間のうちに強火で照り煮をする。汁気はなく照り焼きに似た状態となる。
山梨県内では、蕎麦屋、ほうとう屋などの定番メニューとして知られており「鳥もつ」といえばこの甲府鳥もつ煮を指す。

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みみ

みみとは、山梨県南巨摩郡富士川町十谷の郷土料理で、小麦粉を練って一口大にしたものを野菜とともに味噌味で煮込んだもの。
山梨県の日常食として知られる「ほうとう」や「すいとん」などの「粉食料理」の一つに数えられる。
「みみ」という名前の由来は諸説あり、その形が農具の「箕(み)」の形に似ているという説や、「耳」に似ている事からなどの説がある。
具としては、ごぼう、里芋、かぼちゃ、人参、大根など季節の野菜が用いられる。

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吉田うどん

吉田うどんとは、山梨県郡内地方で食べられている郷土料理のうどん。
麺はコシが強く硬めで、つゆは味噌かしょうゆ、または合わせて作る。にんじん、煮キャベツ、ごぼう、油揚げなどを具として入れるのが一般的だが、シンプルな「かけうどん」や、煮た桜肉(馬肉)を入れた「肉うどん」、冷たい麺に冷たい汁を満たした「冷やし」、暖かい汁に冷たい麺をつけて食べる「つけ麺」など食べ方には様々なバラエティがある。
江戸時代、富士参詣客を相手にうどんも売られたのが始まりとされる。ただし一般の居住用家屋を昼時だけ開放してうどんを出していたといわれ、現在でもその名残で看板やのれんなどを掲げず一般家庭の居間を利用した店舗が多く見られる。

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ほうとう

良く練った小麦粉で作った生地を、折り重ねて幅広に切って麺を作り、野菜と共に味噌仕立ての汁で煮込んだ料理。一部の地域では穀物が使用される場合もある。麺の形はうどん状の長いものや、地域によってはすいとんのようなものも。麺を生のまま煮込むので、小麦粉が適度に味噌に溶けてとろみがある。またその為、冷めにくい。
使用される野菜として、夏はネギ、たまねぎ、じゃがいも、冬はかぼちゃや里芋、人参や白菜、椎茸などを入れる。豚肉、鶏肉などを入れる場合や、あずきのほうとうもあり、非常に栄養価の高い料理と言える。

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鮑の煮貝(あわびのにがい)

鮑(あわび)の煮貝とは、あわびをそのまま醤油ベースの煮汁で煮浸しにした山梨県の高級名産品。
発祥は1860年頃。山梨県は海に面しない内陸地域のため、海産物などは隣接する静岡県や神奈川県など他の地域に頼っていた。交通が不便だった当時、あわびは鮮度を保ちながら他の地域に運ぶことは困難だったため、駿河湾などで獲れたあわびは醤油漬けにして木の樽に入れ、馬の背に乗せて運んだところ、馬の体温とその振動で醤油があわびに程良く染み込み、山梨に着く頃にはちょうど良い味に仕上がった事が発祥のきっかけとなったとされる。
昔から貴重な高級名産品と位置づけされており、現代では、結婚式などのお祝いの席や贈答品として食べられることが多い食品である。

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しらす丼

しらす丼とは、白飯を盛った丼の上にカタクチイワシの稚魚である「シラス」をのせ、タレや醤油をかけて食べるどんぶり料理。
味付けには生しょう油やつゆ、薬味には刻み海苔、ねぎ、青シソなどが好まれる。
釜揚げシラスを用いるものと、生シラスを用いるものがある。神奈川県茅ヶ崎・片瀬から逗子・葉山に至る湘南海岸周辺の漁場で獲れるシラスが有名。

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サンマーメン

サンマーメン(サンマーめん)とは、炒めたもやしを片栗粉を溶いたあんで絡め、塩、またはしょう油味スープの細麺ラーメンの上に乗せた神奈川県のご当地ラーメン。もやし炒めの中にはキャベツやキクラゲ等の野菜やかまぼこ、豚肉の細切り等も入っていることもあり、皿うどんのあんかけによく似ている。
漢字では「生碼麺」や「生馬麺」と表記。「生碼」とは「生きのよい具材という意味がある。名前の由来は、三種類の具(モヤシ、豚肉、ターサイ)を使ったので三馬麺としたとの説や、馬のような生気がつくという意味で命名されたという説がある。
戦前から食べられており、その発祥は横浜中華街の「聘珍楼」とも、伊勢佐木町の「玉泉亭」とも言われている。現在では多摩川以南、大井川以東で特に沿岸地域で多く見られる。

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海軍カレー

海軍カレーとは、カレーに小麦粉を炒めて作ったルーで、牛肉や鶏肉、にんじん、じゃがいも、玉ねぎなどを煮込んだもの。その発祥は日本海軍食とされる。
明治時代、日本海軍の軍医が、調理が簡単で栄養バランスが良いメニュー「イギリス海軍のカレーシチュー」を採用。これにとろみをつけて日本人好みの味に調え、ご飯にかけて食べるようにした所、当時の海軍の人気メニューとなり、故郷に戻った軍人達により全国に広まり各家庭に定着した。現在日本で食されるカレーのルーツとも言われる。

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かんこ焼き

かんこ焼きとは、小麦粉の皮で山菜やキノコなどの具を包んで焼いたもので、相模原市津久井地域に江戸時代から伝わる郷土料理。
津久井で採れた小麦粉で作った生地を少し発酵させ、フキ等の山菜、シメジ等のキノコ、クリ、アズキ、カボチャ、サツマイモ、リンゴ、切り干し大根、漬物等の季節の地元食材を具として包んで、軽く焼いた後に蒸すもので、「おやき」に似ている。
江戸時代には、うるか(鮎のはらわたの塩漬け)や味噌を小麦粉の皮で包んで焼き、昼食などに食べていた。現在では、各家庭にある食材を包んで、気軽なおやつとして食べられている。

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へらへら団子

へらへら団子とは、小麦粉と上新粉で作った団子を平たくしあんこを絡めたあんころ餅の一種で、神奈川県横須賀市の佐島地区に江戸時代から伝わる郷土和菓子。
外観は赤福餅に似ている。団子を平たく押しつぶされた形がぺらぺらしている事から「へらへら団子」と呼ばれるようになったと言われる。佐島地区では毎年7月に行われる船祭りの時に、無病息災を祈願し「マダイ」とともに奉納される。
2007年、農林水産省により農山漁村の郷土料理百選に、神奈川県の郷土料理として「かんこ焼き」と共に選ばれている。

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けんちん汁

けんちん汁とは、大根、にんじん、ゴボウ、里芋、蒟蒻、豆腐を胡麻油で炒め、出汁を加えて煮込み、最後に醤油で味を調えたすまし汁で、神奈川県鎌倉市に伝わる郷土料理。漢字の表記は「建長汁」、または「巻繊汁」。地域や各家庭によっては、味噌仕立ての場合もある。
元々は精進料理なので、肉などは加えず、だしも鰹節ではなく、昆布としいたけから取ったものを使うのが一般的。
「建長寺」の修行僧が作っていた事から、「建長汁」がなまり「けんちん汁」になったといわれる説や、普茶料理の「巻繊(けんちん)」( 野菜を刻み、豆腐を混ぜて炒め、湯葉で巻いて油で揚げた料理)が改良され、けんちん汁になった説など、その発祥には諸説ある。

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もんじゃ焼き

もんじゃ焼きとは、お好み焼きの元になった料理。お好み焼きに比べ小麦粉を溶かす水の量が多く、またソースなどの調味料を一緒に混ぜ込むのが特徴。鉄板にコテで押さえつけて焼きながら食べるので、鉄板に接する外部は食感がパリッとしているが、押さえつけが足りない部分などはトロッとしている。
「もんじゃ」と呼ばれる事も多く、「もんじやき」「ぼったら」「ぼった」と呼ぶ地域もある。
発祥は、江戸中期の江戸で作られた仏事用菓子「麩の焼き」であるとされる。その後、麩の焼きを起源として江戸末期から明治にかけ、味噌の代わりに餡を巻いて作る「助惣焼」が生まれる。

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島寿司

島寿司とは、東京都の伊豆諸島にある八丈島の郷土料理で、握りずしの一種。地魚をしょう油、酒、砂糖で作ったたれに漬け、砂糖を多く配合した酢飯で握る。この際、わさびの代わりに練りがらしを使うのが特徴。しょう油に漬けた刺身の色から別名「べっこうずし」とも呼ばれる。
魚は島に水揚げされる白身の魚を中心に、鯛、マグロ、カツオ、カジキ、シイラ、トビウオ、イサキ、カンパチ等が使われる。伊豆諸島南部や八丈島からの移住者が多い小笠原諸島ではサワラを使うのが一般的。

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どぜう鍋

どぜう鍋(どじょうなべ)とは、どじょうを煮た鍋料理で東京下町の名物郷土料理。
享和元年(1801年頃)創業の「駒形どぜう」初代当主・越後屋助七の発案により、文化3年(1806年)頃からどじょうを「どぜう」と表記するようになったとされる。
幕末近くには江戸の町中でも定着し、他店も「どぜう」を看板として用いるようになった。
どじょうを酒に入れてしばらく置き、小さな薄い鉄鍋に並べ、甘辛い割下を注ぎ炭火で煮込む。ネギを大量に載せ、山椒や七味唐辛子をかけて食べる。
この食べ方は「丸鍋」と呼ばれるどじょうを丸ごと煮込む本来の食べ方だが、背開きにして骨と頭を取り除いた「抜き」あるいは「裂き」という食べ方もある。また、これをゴボウと共に卵とじにしたものは「柳川鍋」として人気が高い。

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柳川鍋(やながわなべ)

柳川鍋とは、開いたどじょうと笹掻きにしたゴボウを、みりんと醤油で煮て卵でとじた鍋料理。どじょうの別名である「オドリコ」に由来し「舞子丼」とも呼ばれる。
ネギやミツバを用いたバリエーションもある。また、どじょうを開かずにそのまま使ったものは「丸鍋」と呼ぶ。丸鍋にはゴボウでなくネギ、また醤油でなく味噌と使い分ける料理店も多い。
柳川鍋をご飯に載せて丼物に仕立てた料理もありこれを「柳川丼」という。また、肉類などを笹掻きゴボウと共に甘辛く煮て卵で閉じたものを「柳川風」と呼ぶことも一般的である。

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くさや

くさやとは、魚類の干物の一つで、伊豆諸島の特産品として知られる。ムロアジやトビウオなどの新鮮な魚を「くさや液」と呼ばれる魚醤に似た独特の風味をもつ液に浸潤させた後、天日干しにする。
くさや液には魚からにじみ出た成分が溶け込んでいるため、減ると塩水を注ぎ足す方法で、100年以上も繰り返し同じ汁を使う。こうして造られた汁には、多くの微生物が存在し、魚のタンパク質に作用して発酵し、濃厚なうま味を作り出している。

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べったら漬

べったら漬とは、大根の皮を厚めに剥き、下漬けで塩押しした大根を、砂糖、米、米麹で本漬けしたもので東京を代表する名産品。表面についた甘酒の麹がべとべとしていることからこの名がついた。 ポリポリした歯ざわりと甘く淡白な味が特徴。食べる際には大きめに切るのが一般的。
漬け込んで10日から15日で食べられるが、風味が変わるのも早く保存性は低い。
べったら漬の歴史は古く、江戸時代の宝田恵比寿神社例祭の市にさかのぼる。毎年10月19日の夜には、日本橋本町の宝田神社を中心とした日本橋、大伝馬町、堀留町、人形町近辺の通りで「べったら市」が開かれ、べったら漬が売り出される。

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品川飯(しながわめし)

品川飯とは、ご飯にシャコを混ぜて炊き上げた東京都品川の郷土料理。
江戸時代まで東京湾ではシャコが多く獲れており、品川飯は漁師のまかない料理だったとされている。
後にシャコが獲れなくなり高額となったため、シャコ同様に沢山獲れたアナゴを入れたものも品川飯と呼ばれるようになった
その他、砂糖醤油で煮付けたシャコを丼飯の上にのせたものや卵とじなどもあり、バリエーションは各家庭により異なっていた。

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深川丼(ふかがわどん)

深川丼とは、あさりやはまぐり、ねぎ、油揚げ、野菜などを味噌で煮込み、ご飯にかけたどんぶりの事。
江戸時代末期、江戸深川の漁師が船上で食べたのが発祥とされる。かつて江戸深川は海に面しており、あさりがよく取れていたため値段も手ごろで、忙しい合間にも素早く作れてしかも栄養価も高い事から漁師達に好まれた。
現在も江東区の深川と門前仲町付近で、深川丼を提供する料理店が多い。
また、同じ材料を使った炊き込みご飯を、「深川飯」と呼ぶ。
2007年、農林水産省により農山漁村の郷土料理百選に、東京都の郷土料理として「くさや」と共に選ばれた。

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五家宝(ごかぼう)

五家宝(ごかぼう)とは、水飴で固めたおこしを、きな粉と水飴を混ぜた皮で巻き付け、黄粉や青大豆をまぶした和菓子。埼玉県熊谷市や加須市の銘菓として知られ、埼玉の三大銘菓の一つに数えられる。埼玉の音風景・かおり風景10選の1つにも認定されている。
五家宝の発祥は、水戸の銘菓「吉原殿中」を元に熊谷で作られたという説や、幕末に下総国五霞村(現在の茨城県猿島郡五霞町)で作られたという説、文化年間(1804~1817年)に武蔵国不動岡(現在の埼玉県加須市)で作られたという説、享保年間(1716~1736年)に上野国五箇村(現在の群馬県邑楽郡千代田町)で作られたという説、原料に「五穀」を用いたことから名付けられたという説など諸説ある。

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加須うどん(かぞうどん)

加須うどんとは、埼玉県加須市とその周辺地域で食べられているうどんで、五家宝と並ぶ加須市の郷土料理。「加須の手打ちうどん」とも呼ばれる。
江戸時代半ば、不動ヶ岡不動尊總願寺の門前でうどんを参拝客に振舞ったのが始まりといわれ、また明治時代には、その地で青縞織りの市が定期的に開催され、関東から人が集まるようになると織物職人や商人等の昼食やお土産物として発達した。各家庭でも古くから作られていたとされる。
この地で栽培が盛んな小麦粉を使用し、手づくね・足踏みと、寝かせを通常の2倍程行い、切った後にごく短い時間棒に掛けて干す。コシが強く、また加水率が高いのが特徴。

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冷汁うどん

冷汁うどんとは、鉢ですったゴマと味噌に、しそ、きゅうり、みょうがなどを加えて作ったつゆで食べる冷たいうどん。
農作業の合間などに手軽に食べられ、しかも栄養価の高い食事として、農家の間に広まったのがはじまりとされる。旧家ではお盆に親戚一同が集まり、宴席のしめに出される事が多かった。
平成22年「第6回埼玉B級ご当地グルメ王決定戦」で優勝。それを機に提供する店も増えてきている。
2007年、農林水産省により農山漁村の郷土料理百選に、埼玉県の郷土料理として「いが饅頭」と共に選ばれた。

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いが饅頭

いが饅頭とは、まんじゅうを赤飯でまぶしたもので、北埼玉地域に伝わる郷土菓子。赤飯が栗のいがのように見える事からこの名が付いたとされる。
その発祥は、お祝いの日に赤飯とまんじゅうを両方まとめて作ってしまう女性の知恵から生まれたという説や、饅頭のボリュームを出すために赤飯をまぶしたのがはじまりという説、子どもの病気よけのために作られたという説など諸説ある。
現在では、祝い事にはもちろん、子どもたちのおやつとしても各家庭で食べられている。
2007年、農林水産省により農山漁村の郷土料理百選に、埼玉県の郷土料理として「冷汁うどん」と共に選ばれた。

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孫茶(まごちゃ)

孫茶(まごちゃ)とは「なめろう」をご飯の上に盛ってお湯を注ぎお茶漬けにしたもの。
魚はアジのほか、マグロ、カツオなどが使われる。
漁師料理として知られ、漁の際に漁師が船の上で食べたもので、家にいる孫にもたべさせてやりたと言った事が由来とされている。

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はかりめ丼

はかりめ丼とは、特産のアナゴ煮物を使ったどんぶりで、千葉県富津市の郷土料理。
「はかりめ」とははかりのことで、富津ではアナゴの別名にも使われている。細長くて側線孔の連なるアナゴの姿が、魚市場で使われている棒はかりの細長くて目盛りがふられた形に似ていることからついた呼び名であると言われる。

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いわしのごま漬け

いわしのごま漬けとは、酢漬けにしたカタクチイワシに、胡麻、しょうが、唐辛子をまぶしたもので、千葉県の九十九里地方に伝わる郷土料理。
古くより九十九里地方で作られてきた、イワシにごはんをまぶした「めし漬け」が元になっており、これにごまをまぶすことが定着してごま漬けになったと言われている。
他の地方ではアジやサバ、マグロなど別の魚が使われる事もある。
2007年、農林水産省により農山漁村の郷土料理百選に、千葉県の郷土料理として「太巻き祭り寿司」と共に選ばれている。

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太巻き祭り寿司

太巻き祭り寿司(ふとまきまつりずし)とは、卵焼きや酢飯を、かんぴょう、しいたけ、にんじんなど、季節の野菜や魚と一緒に、海苔や卵焼きで巻いて作る太巻き寿司で、千葉県の代表的な郷土料理。「太巻き寿司」と単に呼んだり、「房総巻き」「房総太巻き寿司」「飾巻き寿司」「花寿司」「祭りずし」などとも呼ばれている。

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さんが焼き

さんが焼きとは、「なめろう」を、よくこねて焼いた料理。そのまま鉄板や網などで焼いたり、ホタテやアワビの貝殻に詰めて焼く場合もある。

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なめろう

なめろうとは、たたきの一種で、主にアジ、サンマ、イワシ、トビウオなどの青魚を三枚に下ろし、味噌、日本酒、ねぎ、しそ、しょうがなどを乗せ、そのまま包丁で粘り気が出るまで細かく叩いたもの。房総半島沿岸部周辺などに伝わる郷土料理として知られる。元々は地元の漁師が漁船の上で作っていた料理であることから、「沖膾」(おきなます)とも呼ばれる。
名前の由来は、叩いたことによるなめらかな食感からという説と、あまりの美味しさに皿までなめたくなる事からとの説などがある。

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ゴリ料理

ゴリ料理とは、石川県金沢市に伝わる郷土料理。
ゴリとは、犀川などで漁が行われる淡水魚のカジカの事で、地元の郷土料理には欠かせないものとして利用されてきた。
主に、佃煮、骨酒、から揚げ、刺身、照り焼き、甘露煮、お吸い物などに料理される。
最近では漁獲量が減少し、地元の高級食材になりつつある。

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笹寿司

笹寿司(ささずし)とは、寿司飯とネタを2枚のクマザサの葉でくるみ、箱に詰めて圧をかけて仕上げる押し寿司の一種。石川県白山麓地域(白山市)や能登地方では、お祭りなどに欠かせない郷土料理。
ネタには、鮭・鱒・シイラ・鯛などの魚類のほか、油揚げを使うこともある。薬味として、サンショウの葉・ショウガ・レモンの薄切り・サクラエビ・ゴマ・テングサを青く着色した「紺のり」などがあしらわれる。

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こんかいわし

こんかいわしとは、いわしをぬかやこうじを使い塩漬けした加賀地域の特産品。
天保年間の飢饉の際に非常食として考案されたのが発祥とされ、加賀藩主代々の保護奨励を受けた。

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枯露柿(ころがき)

枯露柿とは、主に能登で栽培される「最勝柿」を使った干し柿のこと。
かつて柿を軒下に吊るし天日干しをした際、まんべんなく柿に日が当たるように、ころころと柿の向きを変えた事が名前の由来とされる。

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いしる

いしるとは、イワシやイカの内臓を塩漬けにし、ひと夏寝かせ自然発酵させた後、その汁を煮詰めこして作る、しょう油に似た能登特産の調味料。

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河豚の卵巣の糠漬け(ふぐのらんそうのぬかづけ)

河豚の卵巣の糠漬けとは、その名の通り、ふぐの卵巣を塩漬・糠漬けにしたもので、石川県に伝わる伝統的な郷土料理。「河豚の子糠漬け」とも呼ばれる。
フグの卵巣には肝臓と同様に致死性の高い毒素が多く含まれているため、そのままでは食べる事はできないが、2年以上にもわたって塩漬けおよび糠漬けにする事で毒素を消失させる事ができる。
しかし何故無毒化されてしまうのか、今も解明されていない。
その濃厚な味は酒の肴として重宝され、米飯とともに食べる事もある。
また、糠漬けの後にさらに酒粕に1ヶ月漬け込むと「河豚の子粕漬け」となる。

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鯛の唐蒸し(たいのからむし)

鯛の唐蒸しとは、鯛の中に卯の花を詰めて蒸し揚げた石川県金沢市の加賀料理。かつて長崎から加賀に伝えられたとされる。
卯の花には銀杏や人参、ゴボウ、しいたけ等を混ぜあわせたものを詰めるのが一般的。2匹の鯛を腹合わせに盛りつける事から「にらみ鯛」と称される事も。

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柿の葉寿司(かきのはずし)

柿の葉寿司とは、一口大の酢飯を、鯖・鮭・小鯛・鰤などの切り身と合わせ、柿の葉で包んだ押し寿司の事で、奈良県、和歌山県、石川県などに伝わる郷土料理。
具材は、奈良県・和歌山県では穴子や椎茸、石川県では鰤を使うのが地域の特徴。
柿の葉は通常剥がして食べ、地域により柿の葉を巻く前に昆布を巻いてから柿の葉を巻くところもある。
柿の葉は、緑あざやかな渋柿の若葉が使われる。柿の葉には殺菌効果があるといわれており、包む事により保存性が高まるとされる。柿の葉は塩漬けにする場合もある。
和歌山県では和歌山県推薦優良土産品に指定されており、奈良県、和歌山県内の主要駅では駅弁として販売されている。

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治部煮(じぶに)

治部煮とは、江戸時代から伝わる石川県金沢市の代表的な郷土料理。
鴨肉、または鶏肉を切り身にして小麦粉をまぶし、だし汁に醤油、砂糖、みりん、酒をあわせたものに、しいたけやたけのこ、れんこん、青菜など旬の野菜を加えて煮込んだもの。肉にまぶした粉がうまみを閉じ込めると同時に汁に適度なとろみがつくのが特徴。冶部椀(じぶわん)と呼ばれる椀に盛り付けられ、地元では結婚式などのお祝いの席には欠かせない料理となっている。

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蕪寿し(かぶらずし)

蕪寿しとは、切り込みをいれたカブを塩漬けにし、同じく塩漬けにしたブリの薄切りを挟み込み、細く切った人参や昆布などとともに、米麹で漬け込んで醗酵させたもの。なれずしの一種であり、イズシ系と分類されるすしである。ブリの水揚げが最盛期となる地元の冬の名産品。酒の肴として、また、お正月料理としても食べられる。
地域や各家庭により、カブのかわりにダイコンを使った「大根寿し」や、ブリのかわりにサバ、サケ、ニシンなどを使う場合もある。

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えびす(べろべろ)

えびす(べろべろ)とは、溶き卵を生姜のきいただし汁に流し込み寒天で固めたもので、石川県金沢市に伝わる加賀料理の一つ。
見た感じが鼈甲(べっこう)に似ている事からこの名が付いたとされる。
地元金沢では、お正月のおせち料理や祭事などで古くから食べられている。
各家庭によりその味付けは変わる。

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いかの黒作り

いかの黒作り(または「黒造り」)とは、さばいて陰干しにしたイカとイカスミに、塩を混ぜ合わせ2週間後ほど発酵させたもの。
酒の肴などに合う富山に伝わる珍味。

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鱒寿司(ますずし)

鱒寿司とは、木製のわっぱの底に笹を敷き、その上に塩漬け後に味付けをした鱒の切り身と酢飯を詰め、笹で包み込みんだもの。鱒を発酵させずに酢で味付けするのが特徴の押し寿司のひとつで、駅弁としても知られる、富山は神通川流域を中心とした郷土料理。
その発祥は、享保2年(1717年)、富山藩士の吉村新八が、神通川の新鮮なアユと越中米を使って作ったのが始まりとされ、それが八代将軍吉宗に献上され、そのおいしさから食通の吉宗をうならせ、以後、越中名物として広まった。その後、マスを使った寿しも作られるようになったとされる。
また、富山市内にある鵜坂神社に、神通川で獲れた一番鱒を塩漬けにして春の祭礼に供えていたものが、江戸時代に現在の様な鱒寿司へと変化していったとも考えられている。
2007年、農林水産省により農山漁村の郷土料理百選に、富山県の郷土料理として「ぶり大根」と共に選ばれた。

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昆布〆め(こんぶしめ)

昆布〆めとは、刺身を昆布で挟んでひと晩程おき、刺身の様にしょう油につけて食べる富山県の昆布料理のひとつ。「こぶじめ」「昆布締め」とも呼ばれる。
冬の北陸は季節風が強く吹き海が荒れる日が多く、漁が出来ない日々が続くため魚を日持ちさせる方法として、また、北海道から大量に送られる昆布を消費する方法として考案されたのがはじまり。昆布が水分を吸収し刺身の身が締まり、昆布の旨味が刺身に移ることで、元の刺身とはまた違った深い味わいとなる。
巻かれる魚は、ブリやカジキが一般的だが、タイ、イカ、甘エビなど、ほとんどの刺身に応用できる。また、サワラのように身の軟らかい魚でも、昆布〆めにすると肉質が締まり旨みが出るとされる。
また、刺身からの水分を吸って柔らかくなった昆布も食べる事ができる。

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白海老

富山には唯一白海老の魚場があり、「富山湾の宝石」と呼ばれている。沿岸地域では「ヒラタエビ」と呼ぶこともある。
1996年、「富山県のさかな」として、ブリ、ホタルイカと並んで指定された。
その味は淡泊で上品な甘みを持つ。刺身や昆布〆、唐揚げやかき揚げなどで食べられる。

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ホタルイカ

富山市から魚津市にかけてはホタルイカが水揚げされる地域として知られており、「富山湾の神秘」と呼ばれている。
ホタルイカは、浅葱(あさぎ)、ミョウガ、生姜、ワカメと一緒に盛りつけ、辛子酢味噌をかけた「ホタルイカの辛子酢物」や、茹でたホタルイカを、しょう油や酒、砂糖、水飴、七味唐辛子などで和える「ホタルイカの飴炊き」としての他、刺身や姿煮、釜揚げ、沖づくりなどでも食べられる。

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ぶり大根

ぶり大根とは、やわらかく煮た大根にブリのアラを加え、しょう油、砂糖、だし汁、みそなどを入れてじっくり煮込んだもの。富山の郷土料理だが、日本全国で食べられている冬の料理。
「富山湾の王者」と称されるブリは、養殖は一切行われておらず、水揚げされるブリは全て良質な天然のブリのみ。
また、ブリは成長とともに数回呼び名が変わることから「出世魚」と言われ、縁起物として歳暮や祭事などで食される事が多い。
また富山には、ブリ大根の他、ブリの照り焼き、ブリを使ったなますなど、様々なブリ料理が存在する。
2007年、農林水産省により農山漁村の郷土料理百選に、富山県の郷土料理として「鱒寿司」と共に選ばれた。

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蕪寿し(かぶらずし)

蕪寿しとは、切り込みをいれたカブを塩漬けにし、同じく塩漬けにしたブリの薄切りを挟み込み、細く切った人参や昆布などとともに、米麹で漬け込んで醗酵させたもの。なれずしの一種であり、イズシ系と分類されるすしである。ブリの水揚げが最盛期となる地元の冬の名産品。酒の肴として、また、お正月料理としても食べられる。
地域や各家庭により、カブのかわりにダイコンを使った「大根寿し」や、ブリのかわりにサバ、サケ、ニシンなどを使う場合もある。
江戸時代石川県金沢近郊の農家が、正月のご馳走としてブリを食べる際に、贅沢をはばかり魚をカブで隠すようにして食べたのが始まりとされ、その後富山に伝わった。
2007年、農林水産省により農山漁村の郷土料理百選に、石川県の郷土料理として「治部煮(じぶに)」と共に選ばれている。

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ローメン

ローメンとは、肉と野菜を炒め、蒸した太めの中華麺を加えた長野県伊那地方の郷土料理。炒肉麺(チャーローメン)とも呼ばれる。
スープを加えたラーメン風のものと、スープのないソース焼きそば風のもの、カレー味のもの、冷やしローメンなど、料理店によって様々なバリエーションがある。
麺は中太で水分が少なめの中華麺を使用する。全国的に焼きそば用として売られている麺と比べて色が茶色っぽく食感が硬い。

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五平餅(ごへいもち)

五平餅とは、炊いたうるち米を潰し、竹などの串に固めて、味噌やしょう油ベースのタレを塗って焼いたもので、長野県の南部地方(木曽・伊那)や、岐阜県、愛知県三河地方に伝わる郷土料理。
五平餅の名前の由来は、神道において神に捧げる「御幣」の形をしていることからこの名がついたとするのが一般的だが、かつて猟師の五平(または五兵衛)という人物が、ご飯を潰して味噌をつけて焼いて食べたのが始まりとの説もある。

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おしぼりうどん

おしぼりうどんは、「ねずみ大根」という辛めの大根をすりおろし、ふきんで搾った汁に信州味噌を溶かしてつゆを作り、うどんをつけて食べる長野県埴科郡坂城町周辺の郷土料理。大根おろしではなく、搾り汁を使うのがこのうどんの特徴で、おしぼりうどんの「しぼり」とはこの絞り汁から来ている。
ねずみ大根以外にも、中之条大根、上野大根、戸隠大根など辛みのある大根が用いられる。薬味には刻みネギ、削り節などを添える。

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鯉こく(こいこく)

鯉こくとは、輪切りにした鯉を特産の信州味噌で煮こんだ郷土料理。鯉こくの「こく」とは、「濃醤(こくしょう)」という味噌を用いた汁物のこと。濃醤は江戸時代までは盛んに作られており、当時は鯉だけでなくウナギ、フナ、スッポン、サンショウウオ、野鳥などでも作られていたとされ、臭みの強い魚肉類を、濃く仕立てた薄味噌で煮込んだ料理だった。しかし江戸時代以降は濃醤はほぼすたれてしまい、鯉を材料とした鯉こくのみが現在に伝えられている。

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野沢菜漬け

野沢菜漬けとは、アブラナ科の野菜「野沢菜」の葉と茎を塩などで漬けたもの。寒冷な環境で作られ保存されるため発酵はあまり進まず、臭いは少なめであっさりした味わいが特徴。
酒の肴としてそのまま食べたり、また、炒め物などに用いたり、細かく刻んで納豆に薬味として混ぜるなど幅広く利用される。 また、酸味が強くなったものは、しょうゆや砂糖、油で炒めて「佃煮風」にして食べることもあるが、各家庭それぞれの味付けで食されている。

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蜂の子(はちのこ)

蜂の子とは、クロスズメバチ、ミツバチ、スズメバチ、アシナガバチなどの蜂の幼虫を食用加工したもので、長野県を中心に食べられている珍味。近年は高級品として、缶詰、瓶詰などで販売されている。

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凍り蕎麦(こおりそば)

凍り蕎麦とは、長野県の郷土料理のひとつ。主に冬の時期に食べられる保存食で、凍みそば(しみそば)とも呼ばれている。
茹でた蕎麦を一口大程度に丸め、ざるの上に並べ夜間外に出し、凍結したものを昼に日に当てるという工程を繰り返して蕎麦を乾燥させる。
食べる際は、囲炉裏に吊るした鍋に野菜などを煮立てた汁を作り、小さなざるに凍り蕎麦をいれ、汁の中で振って戻して食べる。
かつては来客があった時などに振舞われる御馳走であったとされる。
しばらくは食べられる事が無かったが、近年になり蕎麦打ち名人により復活し、最近ではお土産物として見かけるようになってきた。

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すんき漬

すんき漬けとは、長野県木曽地方で作られる伝統的な漬物。一般的な漬物は食塩を用いるが、すんき漬けは塩をまったく使わない無塩乳酸発酵なのが特徴。
木曽地方は海から離れている事から塩は貴重品とされ、そのため野菜の保存に食塩を多く使うことは困難だった事から、無塩発酵の漬物が誕生したと考えられている。
材料は在来の漬け菜のひとつである「すんき菜」で、これを湯通ししてから保存しておいた前年のすんき漬を種として加えて乳酸菌を接種、発酵させる事で作る。そのため、独特な酸味がある。
食べ方は、適当な長さに切って鰹節としょう油をかけて食べたり、細かく切って味噌汁に入れ「すんき汁」にしたり、蕎麦つゆに混ぜ「すんきそば」として食べるなど様々な食べ方がある。

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笹寿司(謙信寿司)

笹寿司(ささずし)とは、笹の葉の上にひと口大にした寿司飯を置き、具材や薬味を乗せた郷土料理。
具材は、しいたけ、わらび、たけのこなどの山菜のほか、くるみ、人参、ひじき、油揚げなどを乗せるのが一般的。しかし地域や家庭によって異なり、鮭のそぼろや錦糸卵などを乗せる地域もある。薬味は紅しょうが多い。
笹寿司は、戦国時代から伝わるとされ、かつて信越国境の富倉地区の人々が川中島と春日山を往復する上杉謙信に送ったと言われている。謙信は戦時にこれを携帯し保存食としていた事から、別名「謙信寿司」と呼ばれている。

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おやき

おやきとは、小麦粉やそば粉などで作った皮で、野菜の惣菜や山菜などで作った具を包み、焼いたり蒸したりした郷土料理。
「焼き餅」「あんびん」「ちゃなこ」「はりこし」などとも呼ばれる。
中に包まれる具は、なすの味噌和え、野沢菜炒め、おから、切干大根、キャベツ、かぼちゃなど各家庭ならではの具が入れられるのが特徴。
皮も、ふっくらしたものや、もっちりしたもの、油焼き、灰焼きなど各家庭や地域によって様々な作り方がある。

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山賊焼き

山賊焼きとは、鶏のもも肉や胸肉をにんにくを効かせたタレに漬け込み、片栗粉をまぶして油で揚げ、千切りや手でちぎったキャベツを添えた長野県中信地方(塩尻市・松本市など)に伝わる郷土料理。「山賊揚げ」とも呼ばれる。
中信地方の各家庭で食べられる他、飲食店のメニューとして、またスーパーなどのおそうざいとしても販売されている。
その発祥は諸説あり、長野県塩尻市の店「山賊」を元祖とする説や、松本市の店「河昌」による「山賊は物を鶏揚げるとの語呂を合わせた」とする説があるが、塩尻説の方が有力とされる。

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信州そば

信州そばとは、長野県で作られるそばの総称で、一般的にそば粉が40%以上配合したものを言う。
そばは高冷地での栽培に適している事から、信州の風土と相性が良くこの地では、古くより山間部を中心にそばの栽培が行われてきた。冷涼な気候で朝夕に霧が発生する環境で作られる信州そばは「霧下そば」とも呼ばれる。
現在一般的に食べられている麺線状のそばは、江戸時代に中山道本山宿から始まったと言われ、それ以前は団子状やせんべい状にして食べられていた。また、「江戸そば」「出石そば」「出雲そば」「越前そば」などのルーツも信州そばと言われている。
生粉打ちそばの「十割そば」や、そばの実の芯を使う「更科そば」、また「おしぼりそば」などのスタイルで頂く。
2007年、農林水産省により農山漁村の郷土料理百選に、長野県の郷土料理として「おやき」と共に選ばれた。

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こしね汁

こしね汁とは、「こんにゃく」「しいたけ」「ねぎ」の頭文字を取って名づけられた郷土料理。
地元特産のこんにゃく、しいたけ、ねぎをはじめ、地元野菜をふんだんに使い、野菜嫌いの子どもでも野菜を多く食べられるように作られた具だくさんの「食べるみそ汁」。
豚肉や油揚げなどが入っているのでコクがあり食べやすく、しかも栄養価が高い。

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生芋こんにゃく料理

古くより神事や祝儀などの行事食として、おでん、さしみ、味噌田楽、なべ料理、煮物など様々な料理に使用されている。生芋こんにゃくは粉末状のものより、弾力豊かで風味があるのが特徴。こんにゃくは低カロリーで炭水化物や食物繊維を多く含む事から美容食品としても注目を集めている。
2007年、農林水産省により農山漁村の郷土料理百選に、群馬県の郷土料理として「おっきりこみ」と共に選ばれた。
下仁田のこんにゃく料理は特に有名。

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磯部せんべい

磯部せんべいとは、群馬県安中市にある温泉地「磯部温泉」で作られるせんべいのひとつ。
小麦粉と砂糖を主原料とし、磯部温泉の炭酸水で焼き上げた軽い歯ざわりの菓子で、店によっては、味噌、生姜、ゆずなどを加えたり、クリームをはさむなどスタイルは異なる。チェコの「コロナーダ」というお菓子が元になっている言われる。
磯部せんべいの発祥は、1873年に地元の医師により磯部温泉の高い効能が確認され、当時の県衛生局により飲用や食品への加工が認められた事がきっかけとなり、お土産として磯部せんべいが考案されたとされる。

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水沢うどん

水沢うどんとは、群馬県渋川市伊香保町水沢にあり、飛鳥時代創建で坂東三十三ヶ所の十六番目の札所としてしられる由緒ある「水沢寺」付近が本場の手打ちうどん。
秋田県の稲庭うどん、香川県の讃岐うどんとならび、日本三大うどんのひとつと称される。
特徴は、やや太めでコシがあり、透き通る感じの白い麺。一般に冷たいざるうどんで提供される。つけ汁は各地域や店により異なるが、主にしょうゆだれとゴマだれがある。
約400年前、水沢寺の参拝客向けに、地元産の上質な小麦と水沢山から湧き出た名水でつくられた手打ちうどんが振舞われていたのが発祥とされる。
群馬県は古くから小麦の栽培が盛んで、現在でも小麦の生産量全国第2位を誇る。
また、水沢うどんは冷うどんが考案された始めてのうどんとして知られる。

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おっきりこみ

おっきりこみとは、煮込み麺料理の一種で、手打ちの麺を、季節の野菜類と一緒に煮込む群馬県を代表する郷土料理。
二毛作での小麦生産が盛んな地域では、うどんなどの粉食料理を常食する文化が根付いており、おっきりこみもそのひとつ。
「お切り込み」「煮ぼうとう」「ほうとう」とも呼ばれる。また、埼玉県北部でも見られる。

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焼きまんじゅう

焼きまんじゅうとは、どぶろくを入れた小麦粉で作ったまんじゅうを竹串に刺し、黒砂糖などで甘くした味噌ダレを塗り炭火に掛けて焼いたもので群馬県の郷土食のひとつ。主に前橋市や伊勢崎市、館林市などの県南部・東毛地区に伝わる。まんじゅうは、あんの無いものが用いられるのが一般的だが、こしあんが使われる場合もある。
起源は19世紀中期と考えられ、前橋発祥説が有力とされているが、他にも伊勢崎市、沼田市等の店舗が元祖を名乗っており、それぞれ独立した起源であるとする見方もある。

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とっちゃなぎもち(すいとん)

とっちゃなぎもちとは、いわゆる「すいとん」の事。小麦粉を少し軟らかめに練り、手でちぎって味噌汁ベースの汁に入れ、大根、人参、白菜、椎茸など季節の野菜と一緒に煮込んだ郷土料理。

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宇都宮餃子

宇都宮市の餃子は、1940年(昭和15年)、宇都宮出身の将兵が帰国に際して本場の餃子の製法を持ち込んだのが始まりと言われる。
にら、ねぎ、キャベツなどをみじん切りにし、ひき肉と一緒によく混ぜ、しょうが汁、塩、こしょうなどで味を調える。餃子のたれは主に酢だけで食べるのが宇都宮流とされる。
栃木県は具材となるにらの生産量が全国トップクラス。また、宇都宮市は一世帯当たりの餃子の購入額が国内トップである事から「餃子の街」として日本全国に知られており、平成5年には「宇都宮餃子会」が発足。町おこしに役立てられている。
現在、市内には餃子専門店、または餃子を扱う店舗が200軒ほどあると言われる。通常の焼き餃子の他、水餃子、揚げ餃子、スープ餃子などさまざまなスタイルの食べ方がある。

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イモ串

蒸す、または茹でた里芋の皮をむいて串刺にして焼き、味噌だれを塗って食べる栃木県日光、那須地方に伝わる郷土料理。
お正月の料理として、またはおやつとして食べられている。

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ちたけそば

ちたけそばとは、キノコの一種である「乳茸(ちたけ)」と茄子を煮て、しょう油、みりん、砂糖で味付けしたつゆにつけて食べるそばの事。
「乳茸(ちたけ)」は、刻むと乳白色の汁が出ることに由来する。味と香りの良さから麺類のつゆに使われるようになった。
農作業が一段落したときにそばを打ち、ちたけをそばつゆとして食べていたのがはじまりで、現在でも多くの家庭に伝えられる郷土料理。
2007年、農林水産省により農山漁村の郷土料理百選に、栃木県の郷土料理として「しもつかれ」と共に選ばれている。

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湯波料理

日本各地、様々な食べ方で親しまれているゆば。日光では「湯波」と表記され精進料理に欠かせない食材となっている。
京都の湯葉は、両端に串を入れて引き上げるため一枚になるが、日光の湯波は中央に串を入れて二つ折りにするため2枚重ねとなる。このため、日光湯波は京都の湯葉と比較すると2倍のボリューム感がある。また、生または自然乾燥をさせる事が多い京都の湯葉に対し、日光湯波は生または油で揚げる事が多い。

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耳うどん

耳うどんとは、栃木県佐野市仙波町に古くから伝わる郷土料理。すいとんの様な食感で、具は五目うどんと似ており、汁は濃い目のしょう油味が特徴。
その形が耳に似ている事から「耳うどん」と呼ばれるようになった。
耳うどんは「悪い神様の耳」と称され、その耳を食べてしまえば家庭内の話を悪い神様に聞かれる事がなく一年間災いが起こらないと伝えられる。また、耳を食べてしまえば悪口が聞こえないため、ご近所付き合いが円満になるなどの言い伝えもある。 地元では、主にお正月に食べるのが習慣となっている。

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海老大根

海老大根とは、その名の通り海老と大根を煮込んだ、栃木県の両毛地方の郷土料理。一般的には川海老を使用するが、現在では桜海老を使う事が多くなっている。
栃木県は内陸部に位置し海から離れている事から、大きな沼や川が多い両毛地方では川海老が手軽に入手でき、川海老を日常的に食べる料理として海老大根が考案された。

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しもつかれ

しもつかれとは、鮭の頭と野菜の切り屑などを大根おろしと混ぜ酒粕で煮込んだもので、栃木県、群馬県、茨城県など北関東地方に伝わる伝統の郷土料理。「しみつかり」「しみつかれ」「すみつかれ」などとも呼ばれる。
栃木では初午の日(旧暦2月)の「初午」の日に、各家庭で作って赤飯と共に稲荷神社に供え、家中の無病息災を祈ってからこれを食べる行事食の風習が鎌倉初期から伝えられている。
新巻鮭の頭、節分に撒いた残りの大豆を煎ったもの、目の粗いおろし器(鬼おろし)で粗くすり下ろした大根、人参、その他の余り物を細切れにした具材を、酒粕と共に厚手の鍋で煮込む。地域によっては油揚げを入れることもある。調味料は一切用いず、鮭や酒粕の量で味を整えるのが一般的だが、しょう油などで味付けする場合もある。

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水戸藩らーめん

水戸藩らーめんとは、茨城県水戸市で販売されているご当地ラーメン。1993年に町おこしとして、水戸市の製麺業者が販売をはじめたもので、日本で最初にラーメンを食べた人物と言われる「水戸黄門様」こと徳川光圀公が、中国から招いた儒学者から伝授された中国麺を再現したもの。
麺にレンコン粉を練りこんで作るのと、にら、らっきょう、ねぎ、にんにく、しょうがという「五辛」と呼ばれる薬味を添えるのが特徴である。

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どぶ汁

どぶ汁とは、茨城県や福島県南部の太平洋沿岸地域に伝わる漁師料理。
名前の由来は諸説あり、あん肝から出る肝油でスープがオレンジ色ににごり、酒のどぶろくの様に見えることからこの名がついたという説や、あんこうの全てを使う事から、「全て」という意味をもつ「どぶ」という言葉を取って「どぶ汁」としたとの説もある。本来は水を加えずに作る調理法がどぶ汁と呼ばれていたが、現在では水を加えても、あん肝から出る肝油でスープが濁る鍋ならば「どぶ汁」と呼んでいる。
北茨城市や大洗町を中心に食べられるどぶ汁は、鍋で生のあん肝を炒めた後にあんこうの身や野菜をいれるほか、出汁も加える。通常のあんこう鍋と比べると、汁が濁るほどあん肝の量が多いのが特徴で、濃厚で深みのある味わいになる。
また水を加えないどぶ汁も存在し、これは北茨城市や大洗町、日立市など、常磐沖の漁師の家庭か一部の店などでしか食べる機会がなく、高価な料理とされている。

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そぼろ納豆

そぼろ納豆とは、納豆に塩漬けにした切り干し大根を混ぜ、しょう油等の調味料で味をつけた茨城県の郷土料理。小粒の大豆が特徴で、保存食として水戸地方の農家で作られた。「おぼろ納豆」「しょぼろ納豆」とも呼ばれている。そのまま酒の肴として、またご飯にかけたり、お茶漬けなどにして食べるなど様々な食べ方が楽しめる。
また、全国的に知られる水戸納豆の発祥は、明治以降に遡り、水戸線の開通に伴いお土産として売られた天狗納豆が、観光地などで販売され広まり納豆の産地として知られる事となった。
2007年、農林水産省により農山漁村の郷土料理百選に、茨城県の郷土料理としてあんこう料理(あんこう鍋)と共に選ばれている。

>>そぼろ納豆の詳細を読む

あんこう鍋

あんこう鍋とは、あんこうをメインの具材として作る鍋料理。「西のふぐ、東のあんこう」と呼ばれる、茨城県の冬の代表的な郷土料理。
元々、地元の漁師達を中心に食べられていたものが一般的に広がっていったとされる。
あんこうは、骨とあご以外は全て食べられ、「皮」「胃」「肝臓」「卵巣」「えら」「ひれ」など部位によりそれぞれ食感の違いが楽しめる。これらは一般に「あんこうの七つ道具」と呼ばれている。
また、肝臓は「あんきも」とも呼ばれ、見た目と食感から「海のフォアグラ」とも称されている。
2007年、農林水産省により農山漁村の郷土料理百選に、茨城県の郷土料理としてそぼろ納豆と共に選ばれている。

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わっぱ煮

わっぱ煮とは、薄い杉の板を曲げて作った容器「わっぱ」の中に、焼き魚、ねぎ、味噌、水を入れ薪でよく熱した石を落とし、その熱で具を煮立たてて食べる新潟県粟島に伝わる郷土料理。

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寒造里(かんずり)

かんずりとは、唐辛子を雪の上でさらしてアクをぬき、辛味が柔らかくなったものをすりつぶして、麹、塩、ゆずなどを加えて作る、新潟県妙高市に伝わる、香辛料のひとつ。
控えめの辛味、塩気、麹の甘み、ユズの香りが特徴。鍋料理のポン酢に加えたり、焼肉、冷や奴、ラーメンの薬味など、幅広い料理に用いる事ができるほか、そのままで酒の肴にすることも。ガラス瓶などに入ったものが市販されている。

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わっぱ飯

薄口の出汁で炊きあげたごはんを、薄い杉の板を曲げて作った容器「わっぱ」に盛り、鮭やイクラを乗せて蒸した郷土料理。

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ひこぜん

ひこぜんとは、新潟県三条市下田地区に伝わる冬の郷土料理。
地元産のコシヒカリを潰してわらじ形に整え、矢の竹の部分に刺して一度炭火で焼いた後、青紫蘇の一種の「エゴマ」を炒ってすり潰す。その後、酒・みりん・砂糖などと一緒に混ぜた味噌「イグサ味噌」を表面に塗って、炭火で軽く炙り直して完成。かつて、冬場に狩りに出ていた猟師達が保存食として持ち歩いていた料理とされ、現在でも地元の山間部などを中心に食べられている。
信州・東海地方の五平餅や、秋田のきりたんぽに近い。

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えご練り

いご練りとも呼ばれる。日本海に自生する海草「エゴ草」を練り上げたミネラルが豊富な食品で、食卓のおかずとして食べられている。

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笹団子

笹団子とは、あん入りのよもぎ団子を数枚の笹の葉で包んで、い草などの紐で結んで蒸した新潟県を代表的する和菓子。上半分だけをむいた状態でバナナのように食べるのが一般的。
笹の葉には防腐作用や殺菌効果があり、笹の葉効果で食べ物が日持ちする事から、戦国時代頃より保存食として食べられていたとされる。また、上杉謙信が考案したという説もある。
中に入れるのは一般的には小豆あんだが、一部地域ではこれを「女団子」と呼び、きんぴらを中に入れる「男団子」との2種類が存在する。
かつては梅やおかかなどおにぎりのように中に色々な具を入れて食べられていた事もあった。中があんこ以外のものを「あえもんだんご」と呼び、皮だけの物をあんを子にたとえ中に宿らないことから「男だんご」と呼ぶ地域もある。以前は端午の節句の供物とされた。現在では新潟名物としてお土産品として販売されている。
また、茨城県名物の和菓子「ちまき」のルーツはこの笹団子であるという説もある。

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笹ずし

笹ずしとは、笹の葉の上に一口大の寿司飯をのせ、その上に山菜などの具材や薬味をのせた郷土料理。現在では新潟県全域のほか、長野県の一部でも食べられている。
具材は、わらび、竹の子、ぜんまいなどの山菜や、くるみ、人参、ひじき、油揚げなどが使われる。薬味には、紅しょうがをあしらうのが一般的。
しかし、川魚や錦糸卵、そぼろなどを乗せる地域もあるなど、各家庭や地域によってその具材は異なる。また、具材を寿司飯に混ぜる地域もある。
新潟県上越地方では笹の葉を箕の形に折って作り、箕寿司と呼ぶ地域もある。
2007年、農林水産省により農山漁村の郷土料理百選に、新潟県の郷土料理として「のっぺい汁」と共に選ばれた。

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いとこ煮

いとこ煮とは、大根、人参、里芋などの根菜類や、ごぼう、こんにゃく、油揚げなどを煮たものに小豆を加えて、味噌やしょう油などで味付けしたもの。新潟の他、福島、山形、富山、石川、山口、香川などでも食べられる郷土料理で精進料理のひとつ。
その起源は古く、1643年版の「料理物語」に既に登場している。その名の由来は諸説あり、具材を煮るのに時間がかかるものから先に入れ、おいおい(甥々)追加していく事から従兄弟(いとこ)煮になったという説や、年中行事の際に作られるお事煮が訛って「いとこ煮」になったという説もある。
浄土真宗の開祖で、北陸に縁のある「親鸞」の命日である11月27日の前7日間に営まれる「報恩講」で必ず食べられる。

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けんさ焼き

新潟県魚沼地方に伝わるしょうがみそをぬった焼きおにぎりで、米の香ばしさとしょうが味噌の独特の風味が特徴。薬味を乗せ、だし汁やお茶などを注いで食べる事も。現在ではお正月や新米の収穫を祝う際に食べられている。
その名の由来は、上杉謙信が諸国を遠征した際に、剣の先におにぎりを刺しそれを焼いて食べた事からと言われる。

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のっぺい汁

のっぺい汁とは、里芋、人参、大根、こんにゃく、れんこんなどの野菜類に鶏肉を加えだし汁で煮込んだとろみのある汁物。冷やして食べるのが一般的だが温かくしても美味しい。各家庭や地域によるバリエーションも豊富で、新潟の名産品である鮭やイクラをいれる場合もある。2007年、農林水産省により農山漁村の郷土料理百選に、新潟県の郷土料理として「笹寿司」と共に選ばれている。

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へぎそば

へぎそばとは、「布海苔(ふのり)」という海藻を使った新潟県魚沼地方発祥のそばの事。通常「片木(へぎ)」と呼ばれる剥ぎ板で作った四角い器に、冷やしたそば3~4人前を一口程度の小さな束にし丸めて盛りつける。このことから「手振りそば」「手びれそば」ともよばれる。
本来は片木に盛り付けたものだけを指すが、布海苔つなぎの蕎麦であれば「へぎそば」と呼ぶ場合もある。この片木とは剥ぎ板の「剥ぐ」が訛ったもの。
元々は、麻織物に糸を糊づけする為に使っていた布海苔をそばのつなぎとして使ったのが始まりと言われており、江戸時代後期には布海苔を使ったそばが既に存在したと言われる。
薬味として、刻みネギやからし、ワサビなどを使うのが一般的。

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にしんの山椒漬け

にしんの山椒漬けとは、身欠きにしんを山椒の葉やしょう油、酒、酢などで漬けたもので会津地方の郷土料理。
江戸時代頃より作られていたとされる。身欠きにしんは貴重なたんぱく源だったが、この地域は山々に囲まれている事から海が遠く、新鮮な魚の入手が難しかったため、ニシンの干物に保存性を高める効果のある山椒の葉が使われていた。現在も、各家庭で毎年漬け込まれ、その味と風味から日本酒の肴としても親しまれている。
また、この地域ではにしんを漬けるための専用の「にしん鉢」が会津本郷焼で作られている。
2007年、農林水産省により農山漁村の郷土料理百選に、福島県の郷土料理として「こづゆ」と共に選ばれた。

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しんごろう

しんごろうとは、うるち米を半つきにして竹串に刺し、味噌にすりつぶしたエゴマなどを混ぜ合わせたじゅうねん味噌を塗って炭火で焼いた、福島県南会津地域に伝わる郷土料理。
発祥はこの料理を生み出した「新五郎」という人物に由来する。貧しくもち米が買えない新五郎が、うるち米を丸めたものにじゅうねん味噌を塗って焼いたものが大変美味しく、村中で評判となったのがはじまり。

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凍み餅(しみもち)

凍み餅とは、餅を水に浸して凍らせたものを寒風にさらして乾燥させたもの。江戸時代の大飢饉の頃より食べられていたとされ、福島県内の農家で長年伝えられてきた伝統の郷土料理である。
保存食として主に寒冷地で作られており、伝統的に小正月前後についた餅や残った餅を氷餅として加工し、田植えの時期に食べる地域が多い。
細かく砕き和菓子の材料として用いられる場合もある。また、繊維質を多く含んでいるため消化もよく栄養価も高い。

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三五八漬け(さごはちづけ)

三五八漬けとは、漬床に塩、麹、米を漬けた漬物の事。塩、麹、米それぞれの割合が3、5、8である事からこの名前になったとされる。
1週間ほど漬けて熟成させた後、野菜やスルメ、数の子などを一緒に漬ける。もち米はごはんの硬さになるまで炊いておき、野菜はあらかじめ材料の4%くらいの薄塩で2日間漬けたものを本漬けにする。

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こづゆ

こづゆとは、干し貝柱で出汁を取り、まめふ、人参、しいたけ、里芋、キクラゲ、糸こんにゃくなどを加えた薄味のお吸い物を、会津塗りの椀で食べる会津地方や郡山地方の郷土料理。
海の物が手に入りにくい内陸部であるため、食材は乾物が中心。具材は地域により異なり、平野部では貝柱を、山間部ではするめを使うことが多い。 7または9種類の具材の数は、奇数で縁起が良いとされることから。名前の由来は「小吸物」から変化したもので、かつては「かいつゆ」とも呼ばれていた。また、南会津地方ではこづゆを「つゆじ」と言う場合もある。
江戸後期から明治初期にかけて、会津藩の武家料理や庶民のごちそうとして広まり、お正月や冠婚葬祭など祝い事の席でのもてなし料理となった。
当時はぜいたくな食べ物だったにも関わらず、「最高のおもてなしをしたい」という人情味あふれる料理である事から、何杯おかわりしても失礼にならないという習慣が残っている。
2007年、農林水産省により農山漁村の郷土料理百選に、福島県の郷土料理として「にしんの山椒漬け」と共に選ばれた。

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クリームボックス

クリームボックスとは、厚切りの食パンにミルク風味のホワイトクリームを塗った菓子パンのひとつで、主に福島県郡山市で販売されているローカルフード。
クリームの上にチョコレートやアーモンドなどのトッピングが施されているものもある。

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お平(おひら)

古くから地元に伝わる郷土料理。お正月や冠婚葬祭の席などで食べられるのが一般的で、平椀に盛り付けることから「おひら」と呼ばれるようになったとされる。
昆布、ごぼう、舞茸、長芋、油揚げなど、それぞれ「山」「川」「畑」の幸を表したものが食材に使われる。栄養価も高く、健康食としても優れている。
料理の内容や品数は各家庭や地域により異なり、5品か7品の奇数で入れると縁起が良いとする所も。

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ウニの貝焼き

ウニの貝焼きとは、新鮮なムラサキウニをホッキ貝の殻に盛り、炭火で焼いて食べる福島県いわき市の代表的な郷土料理。
例年5月頃に地元のウニ漁が解禁されるため、5月~8月にかけて食べられる。
酒の肴やおかずとして珍重される一品。

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いかにんじん

いかにんじんとは、スルメと人参を細切りにし、しょう油、日本酒、みりんなどで味付けした福島県北部の郷土料理。
昆布を入れない松前漬のようなもので、人参のしゃきしゃきとした感触が楽しめる漬物。
保存食として晩秋から冬にかけ、おつまみやおかずとして作られている他、現在ではお正月にも食べられる事が多い。
基本的にはスルメと人参のみで作るシンプルな料理だが、各家庭でその作り方も異なり、昆布や数の子を入れる場合もある。

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冷や汁

季節の茹で野菜に、数種の乾物を戻して煮たものを冷まして汁ごと和えたもの。正月料理としても知られており、野菜には雪菜を使うのが一般的。

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どんがら汁

どんがら汁とは、「寒鱈」と呼ばれる脂の良くのった大きなタラを使った山形県庄内地方の郷土料理で、タラのブツ切りの身、頭、内臓などを鍋に入れ、ねぎや大根、豆腐など加えて味噌で煮込んだ鍋料理。身よりも白子やアラから出る旨みがポイントで、食べる直前に岩のりを入れると一層風味が増す。
その名の由来は、寒鱈の「身とガラ」である「胴殻(どうがら)」が変化したものとされ、庄内地方の漁師らが船上や浜辺で、魚を余さず丸ごと食べていた漁師料理をルーツとして古くから伝えられてきた。
2007年、農林水産省により農山漁村の郷土料理百選に、山形県の郷土料理として「芋煮」と共に選ばれている。

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だし

だしとは、山形県村山地方の郷土料理で、きゅうり、なす、みょうが、しそ、ねぎなどの夏野菜や香味野菜を、細かくきざみ、しょう油などで和えたもの。
温かいごはんにかけて食べるのが一般的だが、冷や奴の薬味にしたり、蕎麦つゆに入れたり、また酒の肴などそのままおかずの一品としても食べられる栄養価の高い料理。各地域や家庭、また季節によって様々なバリエーションがある。

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納豆汁

納豆汁とは、すりつぶした納豆に、豆腐、こんにゃく、油揚げ(油抜きしたもの)、セリなどの野菜が入った、山形県全域で作られる味噌汁。村山地方では七草粥の代わりに食べられる。

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おみ漬け

おみ漬けとは、青菜を細かく刻み他の野菜とともに漬けた漬物の一種で、山形県内陸部の冬の郷土料理。
青菜、大根、人参、しその実などを、塩、砂糖、酒などで漬け込む。唐芋を入れても美味しい。
湯を注いでそのまま飲んだり、湯漬け、納豆と混ぜた「おみ漬け納豆」などの食べ方もある。

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いなごの佃煮

いなごの佃煮とは、イナゴを用いた佃煮で、山形県の内陸部や、群馬県、長野県、福島県など、海産物が少ない山間の地域を中心に食べられる郷土料理。

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稲花餅(いがもち)

稲花餅(いがもち)とは、こしあんを餅でくるんだもので、黄色の餅米が上に2、3粒乗っている。餅はうるち米ともち米を練ったものが用いられ独特の食感を持つ。蔵王温泉の土産物としても知られる。「伊賀餅」と書く場合もある。

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青菜漬け(せいさいづけ)

青菜漬けとは、高菜と同じアブラナ科の野菜である「青菜(せいさい)」を漬けた山形県の郷土料理。山形青菜とも呼ばれる。青菜の辛みからくる独特の風味が特徴。
青菜は主に内陸地方で作られ、9月上旬頃に種がまかれ、11月下旬の雪が積もる前に収穫される。高菜よりもやや大きく葉も厚め。
青菜を軽く日干しにし、濃いめの塩に漬け込んだ後一度取り出して塩抜きし、しょう油、昆布、鷹の爪などで本漬けにする。
主に冬の間の保存食として知られ、そのまま漬物として食べたり、おにぎりを巻いて食べる場合もある。古漬けは塩抜きをして、炒め物や煮物などの具材として使う事がある。

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芋煮

芋煮とは、里芋やこんにゃく、牛肉、ねぎ、きのこ、季節の野菜などを具材とした鍋料理で、親しい人たちが屋外で大きな鍋を囲みながら楽しむのが一般的。これを「芋煮会」と呼び、収穫の祝いや地域交流の場として300年程前より行われてきた。
牛肉を使った醤油ベースの鍋が内陸部、豚肉を入れた味噌ベースの鍋が庄内地域と、地域によりそのスタイルも異なる。
毎年9月の第1日曜日は「芋煮会」の始まりの日とし、大鍋で一度に3万食分を作る「日本一の芋煮会フェスティバル」が開催され、山形県の秋の風物詩となっている。
2007年、農林水産省により農山漁村の郷土料理百選に、山形県の郷土料理として「どんがら汁」と共に選ばれた。

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横手やきそば

横手やきそばとは、太めのストレートな角麺に、キャベツや豚肉、またはホルモンを具材に、比較的甘口のソースで作る焼きそば。トッピングに目玉焼きをのせ、福神漬を添えるのが大きな特徴。
秋田県横手市周辺で売られており、「富士宮やきそば」「上州太田焼きそば」と並び、「日本三大やきそば」の一つに数えられる。

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クジラかやき

クジラかやきとは、くじらの肉を使った鍋料理。鍋物にしてはめずらしく夏場に食べられるのが一般的。くじら汁とも呼ばれる。
具材には、鯨肉、茄子、山菜などが使われ、これらを味噌で味付けし、卵をかけて食べる。

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ババヘラ

ババヘラとは、主に夏の時期に露店で売られているアイスクリーム。中年女性が「ヘラ」でアイスクリームを盛りつける事からこの名が付いた。幹線道路そばやお祭り会場などで売られている事が多い。

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ハタハタ寿司

ハタハタ寿司とは、ハタハタ使った飯寿司のひとつで、ハタハタ漬けとも呼ばれる秋田県の郷土料理。江戸時代の文献にも多く登場し、古くから親しまれてきた。
お正月などに食べる保存食として知られる。
一匹をそのまま漬ける「まるずし」(または「一匹ずし」)と、切り身にして短期間で漬ける「切りずし」とがある。

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しょっつる鍋

しょっつる鍋とは、ハタハタに塩を加えて漬け込み作った魚醤に、白身の魚や豆腐、野菜類、きりたんぽなどを加えて煮た鍋料理。
かつて、帆立の殻を鍋の代わりに使っていた事から「塩汁貝焼き(しょっつるかやき)」とも呼ばれる。
秋田ではハタハタが大量に獲れたため、生で食べきれない分を原料にして作っていた魚醤を調味料として使っていたのが発祥とされる。

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きりたんぽ鍋

潰したご飯を、杉の木の棒に巻きつけてちくわ状に焼きあげた「きりたんぽ」。
このきりたんぽを、鶏肉やごぼう、きのこ、ねぎなどと共に、鶏ガラでのだし汁で煮込んだ鍋料理。
2007年、農林水産省により農山漁村の郷土料理百選に、秋田県の郷土料理として稲庭うどんと共に選ばれている。

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だまこもち

だまこもちとは、新米のごはんをつぶして丸めたもので、「だまこ」「やまもち」とも呼ばれる。秋田の沿岸北部では、秋の取り入れが一段落したころ、「庭あらい」と称して食べる風習のひとつ。鍋の具材として使われることが多く、だまこもちが入った鍋は「だまこ鍋」と言う。
お手玉を「だまこ」と呼ぶ事からその名がついたとされる。

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いぶりがっこ

いぶりがっことは、囲炉裏の上で干した大根を、桜や楢などの焚き火で燻製にし米糠床や塩でじっくり漬けこむいぶり漬けで、秋田を代表する漬けもの。独特の香ばしい風味が特徴。
秋から冬にかけて日照時間の少ない秋田で、地域の気象条件を利用し大根を早く乾燥させるために考え出された製法。
囲炉裏で乾燥させることで風味がより高まり、さらに冬の時期の低温下で漬ける事で保存がきき、この地方の長い冬の間、保存食として食べる事ができる。

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稲庭(いなにわ)うどん

稲庭うどんとは、秋田県南部の手延べ製法で作られる干しうどん。日本三大うどんのひとつに数えられる。
伝統の職人技による独特の手延べ製法の麺は、やや黄色味かかった乾麺で、つるつるとした喉越しとしっかりとしたコシが特徴。細めの麺で茹で上がりも早い。
温麺や冷やし麺など、季節に応じ1年中食べられる。
2007年、農林水産省により農山漁村の郷土料理百選に、秋田県の郷土料理としてきりたんぽ鍋と共に選ばれている。

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石焼き鍋

石焼き鍋とは、秋田県の男鹿地方に伝わる郷土料理。
杉で出来た桶に地元で獲れた魚介類や野菜類を入れて味噌汁仕立てにし、熱した石をほうり込んで、石を入れる度に出る湯気で一気に調理する豪快な鍋料理。

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牛タン

牛タンとは、牛のタン(舌)をスライスしたものに塩やタレなどで味付けをして焼いた仙台の名物料理。
「仙台牛タン」との名称で知られており、やや厚切りにした牛タン焼きと、テールスープをともに提供する「牛タン定食」が、地元の飲食店での定番となっている。
また、味付けは「タン塩」、「味噌」「からし味噌」といったタン肉自体の味噌漬けの焼肉も定番。
牛タン焼き以外のメニューとしては、「タンシチュー」や「牛タンしゃぶしゃぶ」、「タン刺し」や「牛タン寿司」などのバリエーションがある。また、お土産用として、くん製や佃煮などもある。
駅弁としても販売されている。

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白石温麺(しらいしうーめん)

白石温麺(しらいしうーめん)とは、宮城県白石市で生産される特産品で素麺のひとつ。白石温麺の「温麺」は、「うーめん」または「ううめん」と表記されているが、かつては「雲麺」と書いて「うんめん」とも呼ばれていた。
一般の素麺は生地を延ばす際、表面の乾燥を防ぐために油を塗るのに比べ、温麺は油を用いないのが特徴。およそ10cm程度の短い束にして販売される事が多く、そのため茹で時間が短くてすみ料理がしやすいとされる。
食べ方は、醤油や味噌で煮込んだ汁につけて食べるのが一般的。また、温麺と表記するが冷やしても食べる事が出来る。

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ずんだ餅

ずんだ餅(ずんだもち)とは、枝豆をすりつぶし砂糖を加えて作った緑色のあん「ずんだ」を餅にからめたもので、南東北の宮城県、山形県、福島県などでお盆などに各家庭で食べられている名産品。
2007年、農林水産省により農山漁村の郷土料理百選に、宮城県の郷土料理として「はらこ飯」と共に選ばれている。
最近では、ずんだクレープやずんだあんぱん、ずんだアイスクリーム等、そのバリエーションは広がっている。

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あざら

あざらとは、ぶつ切りにしたメヌケのあらと白菜の古漬けに、酒粕を加えとろ火で煮立てた宮城県気仙沼地方の郷土料理。
その発祥は、春頃に白菜の処理に困った家庭で考案されたという説や、旧正月に各家庭の残り物を煮て食べていたのがはじまりという説がある。

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ほっき飯

ほっき飯とは、軟骨を取り除いて千切りにしたほっき貝に、人参、貝のむき汁、醤油、砂糖などを加えて煮た煮汁を米に加えて炊き、その上に調理した貝をのせて蒸したご飯の事。

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腹子飯(はらこめし)

腹子飯とは、ご飯の上に鮭の切り身とイクラなどを乗せた郷土料理。鮭の身と子(イクラ)を使った「鮭の親子丼」である。用いられるご飯は、鮭の煮汁で炊いたものや通常の白米など地域により異なる。 2007年、農林水産省により農山漁村の郷土料理百選に、宮城県の郷土料理として「ずんだ餅」と共に選ばれている。駅弁としても人気が高い。

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法度(はっと)汁

法度汁とは、地域ならではの食材や季節の野菜、そして「はっと」を加えて醤油仕立てで煮た汁物で、すいとんに似た宮城県登米地方の郷土料理。
各地域により味付けや具材が異なり、特産物の油麩を入れる地域もある。また、お湯で茹でて、あずき、ずんだ、エゴマなどに絡める場合もある。

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お葛かけ(おくずかけ)

お葛かけとは、片栗粉などでとろみをつけた醤油味の汁に、宮城県の郷土料理として知られる白石温麺や季節の野菜、油揚げなどを入れてじっくり煮込んだあんかけ料理の一つ。
温麺の一般的な食べ方であり、同じく宮城県の名産品「ずんだ餅」とともに宮城県を代表する郷土料理で、主に精進料理としてお盆やお彼岸に食べる事が多い。
主な具材は、温麺、茄子、里芋、いんげん、さやえんどう、にんじん、みょうが、油揚げ、干し椎茸、麩などが基本。
本来は精進料理だが、鶏肉や豚肉を入れたり、 温麺の代わりに白滝を入れるなど、地域や各家庭ごとに味付けや具材は異なる。

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盛岡じゃじゃ麺

盛岡じゃじゃ麺とは、岩手県盛岡市で「わんこそば」「盛岡冷麺」と並び「盛岡三大麺」と呼ばれる麺料理の一つ。基本的には、盛岡周辺を中心とした岩手県で食べられている郷土料理。
茹でたじゃじゃ麺用の麺(平たいきしめんかうどん)に、特製の肉味噌ときゅうり、ねぎをかけ、お好みに合わせラー油やおろしショウガやにんにくをかけて食べる。
また、麺を食べ終わった後、その器に生卵とあまった肉味噌を入れ、茹で汁を注いでかき混ぜたスープを「鶏蛋湯(チータンタン)」と言う。

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盛岡冷麺

盛岡冷麺とは、「わんこそば」「盛岡じゃじゃ麺」と並び「盛岡の三大麺」と呼ばれる岩手県盛岡市の麺料理。主に焼肉店などで提供される。
盛岡冷麺の麺は半透明で、小麦粉と片栗粉などのでんぷんで作られる強いコシと、独特の歯ざわりがあるのが特徴。麺は、太さに合わせた穴から押し出して作られる「押し出し麺」という製法で作られる。盛岡冷麺は、牛肉や鶏肉を煮込んださっぱりかつコクがあるスープも特徴のひとつで、付け合わせとしてリンゴ、スイカ、梨など季節の果物が乗せられるのが一般的である。 また、冷麺の辛みとして大根のキムチを合わせる。

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ぬっぺ汁

ぬっぺ汁とは、豆腐入りのすまし汁の上にとろろをたっぷりかけて食べる岩手県の郷土料理。地方によって「ぬっぺい(濃餅)汁」「のっぺ」「八杯豆腐」と様々な呼び方がある。寒い冬の汁物として幅広い年齢層に親しまれている。長芋と豆腐の組み合わせは、病人食としても適している。

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わんこそば

わんこそばとは、盛岡市や花巻市を中心に伝わる岩手県の名物料理の一つで、「盛岡じゃじゃ麺」「盛岡冷麺」と並び「盛岡三大麺」と呼ばれる。
わんこそばの「わんこ」とは、岩手の方言でお椀を意味する。
料理店では、熱いそばつゆをくぐらせ小分けにされたそばを、お給仕さんが掛け声と共にお客のお椀に入れ、食べ終わるたびに同じお椀に次々とそばを入れ続け、お客が満腹の合図としてお椀のふたを閉めるまで連続して食べ続けるというのが基本となっている。 各家庭でも、宴会のしめとして小ぶりのそばを食べる風習が残されている。
薬味などと食すのが一般的で、ねぎ、海苔、鰹節、まぐろ、とろろ、イカの塩辛、天ぷらなど多彩。
2007年、農林水産省主催農山漁村により郷土料理百選に、岩手県の郷土料理として「ひっつみ」と共に選出されている。

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みそばっけもち

みそばっけもちとは、「ばっけ(ふきのとう)」とくるみを砕き、味噌で和え焼いた
古くから伝わる岩手の郷土料理。おやつや酒の肴として親しまれている。

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ひっつみ

ひっつみとは、手でちぎった小麦粉の生地を鍋に入れ、魚や鶏肉、季節の野菜などと一緒に煮込んだ汁物の事で、すいとんの一種。
岩手県の北上盆地を中心とし、岩手県内各地域でふるさとの味として幅広く食べられている。
水を加えた小麦粉を練り、しばらくおいて固めたものを薄くのばしてひっつまむ(手でちぎり)事からこの名がつけられたとされる。
具やだしは地域や各家庭、季節などにより変化し、かに、魚、鶏肉、季節の野菜類などが入れられる。
地域により「つみれ」「とってなげ」「はっと」「きりばっと」と呼び方も様々。
2007年、農林水産省主催農山漁村により郷土料理百選に、岩手県の郷土料理として「わんこそば」と共に選出された。
また、ゆでたひっつみにきな粉と砂糖をかけると、おやつとして食べる事もできる。

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せんべい汁

せんべい汁とは、汁物専用のせんべい「南部せんべい(白せんべい)」を醤油味などで煮立てた料理で、青森県八戸市地域の郷土料理。
汁物、または鍋料理に分類される。
南部せんべいには汁物や鍋に使う目的で特別に焼き上げられた「かやき煎餅」を使用するのが一般的。これを割り入れ、醤油味(味噌味や塩味もある)の鶏肉や豚肉などの出汁で、ねぎ、ごぼう、きのこなどの野菜類と共に煮立てる。鯖、昆布等で出汁をとる場合もある。
2007年、農林水産省主催農山漁村により郷土料理百選に青森県の郷土料理としていちご煮と共に選出されている。

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べこもち(べごもち)

べこもちとは、5月の端午の節句に食べられる白黒の木の葉型をした和菓子の一つ。県内下北地域の他、北海道でも見られる。
黒砂糖と白砂糖が使われ、その白黒のまだらが牛の模様を連想させる事から、牛を意味する「べご」をとって「べごもち」と呼ばれるようになった。
また、地方によっては、あんこを米粉の餅生地に練りこんだものを素の生地に包み、色々な模様を中に作って、それを均等に切り分け蒸す物もある。こちらの名前の由来は、切り分ける前の形が牛の背の形に見える事から。

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けいらん

けいらんとは、しょう油味のだし汁の中にこしあんを包んだ餅が入っている郷土料理で、主に県南、または下北地方で食べられている。
形が鶏卵に似ていることからこの名が付いたとされ、江戸時代頃より確認されている。しかし精進料理としての歴史はもっと古く、鶏卵素麺とも表記されている。
元々は秋の収穫祝いとして食べられていたが、最近では結婚式や法事などの慶弔時、精進料理として出される事も多い。なお、慶事には紅白に色づけされたもちが、弔事には小振りのもち(うずらの卵大)や、青(緑)に色づけされたもちが使われる。

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茶粥

米をほうじ茶または緑茶で炊いたもの。茶は木綿などで作った茶袋に入れ、湯を沸かした鍋でさきに抽出し、そこに米を入れて炊き上げる。青森の他、発祥とされる奈良、和歌山、大阪府南部、京都の一部の地域、能登、仙台、山口でも見られるとされる。

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そばかっけ

そばかっけとは、そば切りやうどんなどの麺を作るときに残ったかけらが転じたと言われる「かっけ」を、一辺が5㎝程度の三角形に切り、大根や豆腐と一緒に鍋で茹で、にんにく味噌やねぎ味噌をつけて食べる、青森県南部地方の郷土料理。

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貝焼き味噌

貝焼き味噌(かいやきみそ、かやきみそ)とは、青森県の津軽地方、または下北地方を中心に伝わる郷土料理で、
ホタテ貝の殻にホタテや豆腐などの具を入れて、味噌やとき卵で焼いたもの。

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けの汁

けの汁とは、大根、人参、ごぼう、ふき、わらび、ぜんまい、油揚げ、こんにゃく、凍豆腐などを細かく刻んで煮込み、みそやしょうゆで味付けした津軽を代表する郷土料理。
地域や各家庭により、材料や味付けなどが異なる。大きな鍋にたくさん作り、何日も温め直して少しづつ食べるのが一般的。

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いちご煮

いちご煮とは、青森県八戸市を中心とする県南地方に古くから伝わる伝統的な漁師料理。
薄切りにしたウニとアワビを湯または出汁で煮立てて、塩と醤油だけで味付けをしたシンプルなお吸物。
ウニの赤い色味が、まるで野いちごのように見えることからこの名が付いた。
アワビの代わりにつぶ貝等が使われる事もある。
いちご煮は、2007年農林水産省により農山漁村の郷土料理百選に、せんべい汁と共に青森県を代表する郷土料理として選ばれている。
現在ではお正月や慶事の席などで食べられる事が多い。また、例年7月には「いちご煮祭り」が行われている。

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イカのポンポン焼き

イカのポンポン焼きとは、青森県八戸市およびその周辺の、主に太平洋沿岸に伝わるイカを使った郷土料理。イカのぽっぽ焼きと呼ばれ事もある。

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じゃっぱ汁

タラや鮭を丸ごと一匹使った、津軽を代表する鍋料理。
「じゃっぱ」とは標準語の「雑把」がなまったもので「残り物」という意味がある。
名前の通り、魚を三枚に下ろした後に残る内臓や頭、身の付いた中骨など、普通は捨てられる部分をぶつ切りにして具材として使い野菜などを加えて、塩や味噌、酒粕で仕立てる。全国的には「あら汁」と呼ばれている。
魚の身だけよりも出汁にこくがあり、地元では人気の高い郷土料理である。
入れる具は各家庭ごとに異なり、鮭のじゃっぱにじゃがいもとネギを用いれば、北海道の三平汁と同様となる。この地方ではお正月に食べられる事が多い。

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イカの沖漬け

イカの沖漬けとは、ヤリイカやアオリイカなどのイカをまるごと、または切り身にして醤油に数時間~数日漬け込んで食べる郷土料理。
醤油に日本酒を加えて煮立てたものや、それに唐辛子を入れたものを漬け汁にするのが一般的。出汁を加えることもある。
また、臭みを和らげるため食べる直前にゆずなど柑橘類の香りをつける場合もある。ちなみにホタルイカの沖漬けは富山県の名物。

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ジンギスカン

ジンギスカンとは、中央が凸型に盛り上がっているジンギスカン鍋を熱して羊肉と野菜を焼き、羊肉から出る肉汁で野菜を調理しながら食べる焼肉料理。現在は、日本各地で食べられているが、北海道の郷土料理である。肉に味をつけないで特製のたれで食べる食べ方もある。
あらかじめ味を付けて食べる方法が主流なのは旭川市や滝川市で、生肉が主流なのは札幌市、函館市、室蘭市、釧路市などの北海道南部、北海道東部の海岸部とされる。
2004年に北海道遺産の一つに選ばれ、2007年には農林水産省により農山漁村の郷土料理百選に、石狩鍋ちゃんちゃん焼きと共に北海道を代表する郷土料理に選ばれている。

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ようかんパン

ようかんパンとは、主に横割りしたコッペパンの間に、ホイップクリーム(または、カスタードクリーム・バタークリームなど)を挟み、液状のようかんをエクレアのようにコーティングしたもの。北海道を代表的する菓子パンの1つ。
種類は主に、コッペパンタイプ・ツイストタイプ・ロールパン・正四角形のパンなどがある。
近年、様々なメディアにようかんパンが北海道のご当地パンとして取り上げられ人気が急上昇し、企業が新たに商品開発に参入するなどしている。

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豆パン

北海道では、生地に甘納豆を用いたアンパンのような丸い菓子パンを指す。
甘納豆パンは、北海道が発祥の地とされているが、石川県にも甘納豆を用いた豆パンがある。北海道では、戦時中には代用食として食され、学校給食のパンとしても古くより食べられており、北海道を代表する菓子パンのひとつ。一部の地域では、コッペぱんタイプの甘納豆パンがある。

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黒飯(こくはん)

黒飯とは、北海道で弔事に食べる黒豆を使ったおこわの事。
赤飯と違いご飯に色はついていない。葬式や法事の食事の際に、折詰で出されることが多い。葬祭の飯として仕出し屋などから注文でき、北海道では比較的どこでも見る事が出来る。

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豚丼(とんどん/ぶたどん)

豚丼(とんどん・ぶたどん)とは、砂糖醤油などで味付けして甘辛いタレで焼いた豚肉を、どんぶりご飯の上に載せた北海道道東地方(十勝地方)の郷土料理。 「十勝豚丼」「帯広豚丼」「北海道豚丼」と呼ばれる場合もある。
豚肉はロースやばら肉を使うのが一般的で、網焼きやフライパンで炒める場合などがあり、また豚肉と共に乗せる具材も、白髪ネギやグリーンピースなどがあり、北海道の各地方により様々なバリエーションが存在する。

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ちゃんちゃん焼き

ちゃんちゃん焼きとは、鮭などの魚と野菜を鉄板で焼いたもの。北海道石狩地方の漁師町の郷土料理で、2007年農林水産省により農山漁村の郷土料理百選に、ジンギスカン石狩鍋と共に北海道を代表する郷土料理に選ばれている。

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ラムしゃぶ

ラムしゃぶとは、羊肉のしゃぶしゃぶ料理。北海道の名物料理「ジンギスカン」と同様に北海道を代表する羊肉料理である。
一般的にラム肉(仔羊肉)の冷凍ロール肉を、薄くスライスしたものを使用する。

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エスカロップ

エスカロップとは、炒めたライスの上にトンカツを載せ、デミグラスソースをかけたもの。北海道根室市の郷土料理として知られ、省略してエスカと呼ばれる事もある。
ケチャップライスを用いる「赤エスカ」と、微塵切りの筍が入ったバターライスを用いる「白エスカ」とがあり、現在は白エスカが主流となっている。
「肉の薄切り」を意味するフランス語の「エスカロープ(escalope)」が語源とされており、その名の通り比較的薄切りの豚肉が使われる。
また、通常付け合せとしてサラダなどを添える場合が多い。
根室市でのエスカロップの普及度は非常に高く、料理店やホテル、コンビニエンスストアなどで食事メニューとして広く提供される。しかし、根室市以外ではほとんど見られない料理でもある。

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切り込み

切り込みとは、生の鰊や鮭を細切りにし、塩と米麹で漬け込み熟成させたものを言う。製法としては塩辛に近い。乾燥唐辛子「鷹の爪」を加える場合もある。
北海道以外にも東北地方にも伝わる郷土料理。名前は、生魚を包丁で切り刻むことに由来するが、地域によって呼び名や料理そのものが異なる場合がある。
使用する魚は、北海道では鰊を使うのが一般的。北海道日高沿岸では、サメガレイなどカレイを原料にした切り込みも売られている。
以前の切り込みは、内臓を取った鰊を丸のまま刻むため骨付きが多かったが、最近のものは大きな骨が取り除かれた後に作られるため食べやすくなっている。

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松前漬け(まつまえづけ)

松前漬けとは、 スルメと昆布を細切りにし、醤油、酒、みりん、砂糖などで漬け込んだ北海道の郷土料理。酒の肴やご飯のおかずとしても相性が良い。
かつては、豊富に獲れて余っていた数の子がメインに使われていたが、数の子の漁獲数が減ったため、現在はスルメと昆布のみを漬け込んだ物が主流となった。

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三升漬(さんしょうづけ)

三升漬とは、青なんばん(青唐辛子)、麹、醤油をそれぞれ、一升づつの分量で漬け込んだ郷土料理。北海道、または東北地方の保存食としても知られる。最近では、地域の特産品を加えるなどした、地域独自の三升漬も存在する。

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鰊漬け(にしんづけ)

鰊漬けとは、身欠き鰊を米麹と塩で漬け込んだもの。
北海道や東北地方では、厳しい冬に備え秋頃から漬け込まれ保存食として食される。塩分はさほど強くなく、米麹を使用しているので長期間漬け込む程発酵が進み、ほどよい酸味と鰊の独特の風味が出るのが特徴である。
鰊、キャベツ、大根、人参など具だくさんのものが良く好まれる。

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鮭冬葉(さけとば)

鮭冬葉(さけとば)とは、秋鮭を半身におろして皮付きのまま縦に細く切り、海水で洗って潮風に当てて干したもの。北海道や東北地方の、その名の通り冬の風物詩となっている。
細かく切ってそのまま食べたり、スルメのように炙ってやわらかくして食べる事もある。

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女奮(めふん)

女奮(めふん)とは、オスの鮭の中骨に沿って付いている腎臓を使って作る塩辛の事。北海道の料理店では珍味の酒肴として扱われている。
「ぶなざけ」と呼ばれる川を遡上中の鮭の腎臓が材料として良いとされる。色は黒く、食感にとろみがある。
ストレスを回復させる栄養素であるビタミンB12や、鉄分が豊富に含まれているため、健康食品としても注目されている。

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氷頭なます(ひずなます)

氷頭なますとは、生の鮭の頭部を薄切りにし、塩をして酢で洗い、さらに酢につけてしばらく置いた後、粗めに切って洗っておいた大根と合わせて、酢、砂糖、塩を合わせた調味料で和えたもの。好みにより千切りにした柚子の皮やイクラを乗せる場合もある。
主に普通のなますと同じく、お正月や祝い膳などに用いられる。
氷頭なますの「氷頭」とは、鮭の鼻先の軟骨の部分のことを指し、氷のように透きとおっているためこのように呼ばれるようになった。
見た目透き通った軟骨のこりこりとした触感がこの料理の身上である。北海道地方以外でも、青森県、岩手県の沿岸部、新潟県などに伝わる。

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たこまんま

たこまんまとは、ヤナギダコ(北方系タコ)の卵巣の事で、北海道太平洋沿岸地域でよく食される珍味。
マダコの卵である海藤花に相当するが、ヤナギダコの卵はマダコの卵の2倍以上もある大粒で、色は白く楕円型をしている。生だと透き通っているが、茹でると炊いたお米の形状に似ているため、「まんま」と呼ばれるようになったとされる。
イクラと同様に酒や醤油に一日ほど漬け込んで食べるのが一般的。かまぼこや塩辛、澄まし汁などに調理される場合もある。

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饅(ぬた)

ぬた(または酢味噌和え)とは、野菜類や魚介類、海藻類などを、酢味噌やからし酢味噌で和えた郷土料理で、膾(なます)のひとつ。
ぬたの味付けには甘みや色味の点から、米麹が多く含まれた白味噌を使うのが一般的。この味噌に酢、砂糖、からしなどを混ぜて作る。
代表的な具材としては、野菜類にはわけぎなどのねぎ類、魚類にはマグロの赤身やイカ、いわし、貝類には青柳や赤貝、海藻類にはわかめ等が使用される。
また、ねぎ類の他にもラッキョウ、ニラ、にんにくなども使われる場合がある。脂肪の少ない鶏の胸肉、ササミを霜降りにしたものも良く合う。

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飯寿司(いずし)

飯寿司(または飯鮨)とは、ご飯、米麹、魚、野菜などを桶に入れて漬け込み、乳酸発酵させて作られる「なれずし」のひとつ。
主に北海道から東北地方で、冬に作られ保存食として食べられる郷土料理。発祥は北陸地方とされる。
一般に漬け込まれる魚は、鮭、鰊、ハタハタ、秋刀魚、ホッケ、キンキ、カレイなど。野菜には、キャベツ、大根、人参、しょうが、きゅうり、たまねぎ、山椒などが使用される。
他のなれずしに比べると漬ける期間は短く、匂いは穏やか。米の甘さと乳酸の酸っぱさのバランスが良い。

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あげいも

あげいもとは、皮をむいたじゃがいもをまるごと茹でた後、バターを混ぜ合わせ、小麦粉に卵やベーキングパウダー、砂糖、牛乳、水などのホットケーキの生地のような物にじゃがいもからめて油で揚げたもの。出来上がった衣の状態は、アメリカンドッグ・フレンチドッグに似ている。北海道の中山峠で販売される「峠のあげいも」が有名。

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芋餅(いももち)

いももち(芋餅)は、北海道、道央・道東地方の郷土料理。他にも和歌山県、高知県、岐阜県などにもあるが、同じ名前でも使用する芋の種類や作り方が異なっている。
北海道では、「いももち」または「いもだんご」と呼ばれている。明確な区切りは無いが、焼いたもの(味付けしたもの)を「もち」、汁に入ったもの(味付けしていないもの)を「だんご」と呼んでいる。

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ルイベ

ルイベとは、生の鮭または鱒を一度凍らせて、解凍させないまま刺身のように薄く切って食べる北海道の郷土料理。
わさび醤油などで食べるのが一般的である。
魚を一度凍らせるのは、独特の匂いを抑えたり、寄生虫を死滅させるのに良いとされる事から。
また冷凍した際に水分が抜けていく段階で脂肪分が落ち、魚自体の風味が増すとも言われている。
なお、鮭や鱒に限らず、イカなどを凍ったまま薄切り(イカの沖漬け)にして食べる食べ方自体をルイベと呼ぶ場合もある。

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烏賊飯(いかめし)

烏賊飯(いかめし)とは、げそや腹わたを取り除いたいかに米を詰め込み、米が飛び出さないように爪楊枝等で留めた後、醤油ベースの出し汁で炊き上げた北海道渡島地方の郷土料理。いかに詰める具材としては、げそを細かく刻んだものや竹の子など山菜類を入れることもある。
北海道渡島地方以外でも広く食べられており、ご当地料理として駅弁にもなっている。

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鰊そば(にしんそば)

鰊そばとは、そばの上に身欠きにしんの甘露煮を乗せたもの。京都が発祥とされるが、北海道でも名物料理として提供する料理店が多い。
にしんの甘露煮を乗せるそばは、かけそば、または冷たいそばの場合もある。薄い味付けの出汁が特徴。

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含多湯(がたたん)

がたたん(含多湯)とは北海道芦別市の郷土料理で、団子、竹の子、しいたけ、豚肉、こんにゃく、ちくわ、卵などの具を入れ、とろみをつけた塩味のスープを言う。スープのベースは鶏がらや豚骨であったり、具の種類も各家庭や料理店によって様々で固定されてはいない。

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三平汁(さんぺいじる)

三平汁とは、昆布で出汁をとり、鮭、にしん、たら、ほっけなどの魚の塩引き、または糠漬けを大根、人参などの根菜類やジャガイモと一緒に煮た塩汁。同じく鮭を用いた石狩鍋と混同されることが多いが、味噌仕立てで塩引きしない生の鮭を使う石狩鍋と異なり、三平汁の特色は魚自体が塩味を含んでいる。
地域または家庭によっては、鮭の切り身やあらを入れたり、野菜などの具材などが変わったり、また酒粕や味噌を入れる場合もある。
北海道の道央地方や道東では塩鮭が、道北では塩だらが用いられる。檜山地方では、味噌仕立てを「味噌三平」、塩仕立てを「塩三平」と呼ぶ。味噌三平は鮭、塩三平はすけそうだらを使うことが多い。なお、醤油仕立てはない。

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ごっこ汁

ごっこ汁は、主に北海道で収獲される魚「ごっこ(ほていうお)」を使用した鍋料理。北海道の郷土料理として親しまれている。
北海道の渡島半島(道南地方)の家庭でよく食される冬の家庭料理。
ごっことは、一見ふぐのように全体的に体が膨らんだ魚で、体長はおよそ20cm~30cm。淡白な白身で表面に厚いゼラチン層がある。海底に住む魚であるが、産卵のため沿岸近くまでやって来る冬に漁獲量が多い。

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かじか汁

かじか汁とは、北海道で収獲される魚「トゲカジカ」を使った鍋料理。漁師料理のひとつでもある。
トゲカジカとは、約40~50cm程の海水魚。その名の通りヒレなどにトゲがあり、口やお腹、ヒレは大きめで、体表は粘液に包まれており、見た目は少しグロテスクである。
冬に産卵の為、沿岸まで寄ってくるトゲカジカを用いるのが一般的。

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なんこ鍋(なんこう)

なんこ鍋は、馬の肉や腸を味噌で煮込んだ鍋料理で、もつ煮のひとつ。北海道空知地方の郷土料理だが、発祥は秋田県とされる。
「なんこ」とは一般に馬肉を意味するが、空知地方を中心に現在では「馬の腸」を指す事もある。
祭事などに食べることが多いが、普段からもよく食べられる。
食べ方としては、ご飯の上にかけたり、うどんを入れる場合などがある。地方によっては、汁無しのなんこもある。

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石狩鍋(秋味鍋) いしかりなべ(あきあじなべ)

石狩鍋とは、ぶつ切りやあら、切り身になどにした鮭をメインに、野菜や豆腐などを、昆布で出汁を取った味噌仕立ての汁で煮込んだ鍋料理の事。北海道の石狩地方が発祥とされる。
汁に酒粕を加えたり、隠し味としてバターや牛乳などを使う場合もある。仕上げに山椒をふりかけて食べる。
同じく鮭を使った「三平汁」と混同される事も多いが、石狩鍋の場合は味噌仕立てであるため、塩引きしない生の鮭を使う。
石狩鍋は、2007年農林水産省により農山漁村の郷土料理百選に、ジンギスカンちゃんちゃん焼きと共に、北海道を代表する郷土料理に選ばれている。

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じゃがバター

じゃがバターとは、茹でたじゃがいもにバターを添えたもの(焼いたり、蒸したりする場合もある)。
北海道札幌市の観光地、大通公園(とうきびワゴン)で販売される物が全国的に有名。 >>じゃがバターの詳細を読む