汁物

汁物に関する郷土料理情報を掲載しています。詳細を読むからその料理の詳細情報を見ることができます。

日本の郷土料理図鑑 郷土料理のレシピ、通販情報


  

アーサ汁

アーサ汁とは、「あおさのり(アーサ)」を具に作る沖縄県特有の汁物料理。
アーサと豆腐などを具に、かつおだしでだしをとり塩・胡椒で味付けをする。味噌は使わない。
春に旬を迎えるアーサは、ビタミン類やたんぱく質、ミネラルなどを多く含み栄養価が高い。
沖縄ではハレの日には欠かす事の出来ない一品。沖縄料理店などのメニューとして出される事も多い。

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中身汁(なかみじる)

中身汁とは、豚の腸や胃(中身)を具としたお吸物のことで沖縄県の郷土料理。「中味汁」「中身の吸い物」などとも呼ばれる。
かつお節でとった出汁に、塩揉みし臭みを取った中身を短冊状に切り、椎茸、こんにゃくなど一緒に鍋に入れて煮立てる。お好みで生姜やネギを加える。
中身汁は、たんぱく質、鉄分、カリウムなどが豊富に含まれており栄養価も高いとされる。
地元沖縄ではハレの日などに食べられるお吸い物として知られる。

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いかすみ汁

いかすみ汁とは、その名の通り「いかの墨」で作る汁物料理で、沖縄を代表する郷土料理のひとつ。
頭痛や肩こりをはじめ、産後の回復に効果があるとされ、沖縄では出産直後の女性が最初に食べていた薬膳料理でもある。
いかすみ汁をはじめ、「クリジューシー」と呼ばれるイカの炊き込みご飯や「イカスミそば」など、沖縄にはいかすみを使う料理が数多くある。

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さつま汁

さつま汁とは、鶏肉をはじめ、大根、にんじん、ごぼう、椎茸、ねぎ、こんにゃくなどの野菜類を煮込んだ具だくさんの味噌汁。かつては薩摩鶏を使っていたが、現在では鶏肉の代わりに豚肉を使う場合もある。

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冷や汁

冷や汁とは、宮崎県に伝わる郷土料理。「ひやしる」または「ひやじる」と発音する。「冷やし汁(ひやしじる)」と表記される場合もある。
アジやトビウオ、カマスなどの魚の身や味噌、胡麻を合わせて香ばしく焼き、それをイリコや昆布などでとっただし汁で溶き、豆腐やきゅうりを加え冷えたご飯(または麦飯)にかけて食べる。お好みで青じそやみょうがなどの薬味を使うが、各家庭料理や地域により作り方が異なる。

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だんご汁

だんご汁とは、小麦粉を練って作った生地をちぎってだんご状にしたものを、味噌(またはしょう油)仕立ての汁に入れて煮立てた大分県の郷土料理。
具材には、ごぼう、にんじん、しいたけ、しめじ、里芋、豚肉などが入り「豚汁」に似ている。地域によっては「だご汁」「ほうちょう」と呼ぶところもある。
また、団子をきな粉と砂糖でまぶすと「やせうま」となる。

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ヒカド

ヒカドとは、野菜類(大根、人参、しいたけなど)と、魚(または鶏肉)などの具材を細かく切り、煮込んでしょう油で味を付け、すりおろしたさつまいもを加えとろみを付けたスープで 長崎の冬の郷土料理。
「ヒカド」とは、肉などを「細かく刻む」という意味のポルトガル語。
元々は、宣教師や貿易に携わっていた外国人が食べていた牛肉や豚肉を使ったシチューが、次第に地元の人々にも広がり、地域でとれる野菜、鶏、魚などを使うようになって現在の様なスタイルに定着したとされる。

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伊予さつま(いよさつま)

伊予さつまとは、愛媛県の宇和島市内や松山市内各地でみられる、魚と味噌を使った郷土料理。単に「さつま」や「佐妻(さつま)汁」と呼ぶ事もある。
おろした魚をすりつぶし軽く焼いた後、焼き味噌に加えて再度焼く。それを煮だし汁で溶き、味を付けたこんにゃくやきゅうりを混ぜご飯や麦飯の上にかけて、刻みネギや柚子などの薬味を散らして食べる。
伊予さつまの発祥は、その名のとおり薩摩から伝わったという説や、江戸時代に南宇和郡の漁村で考案されたという説などがある。
魚の代わりにいりこを使った冷や汁など、愛媛県各地で様々なバリエーションがある。

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まんばのけんちゃん

まんばのけんちゃんとは、冬が旬の高菜の一種「まんば」を煮こぼした後、約1日程水にさらして十分アクを抜いたものに、豆腐・油揚げ・天ぷら・いりこ等を入れしょう油仕立てで煮びたしにしたもの。香川県の冬を代表する郷土料理。「まんばのけんちゃん」との呼び方は東讃地方独特のもの。「けんちゃん」は、「けんちん」がなまったもの。西讃地方では「ひゃっかの雪花(せっか)」と呼ばれており、この他にも「まんばのけんちん」「まんばの炊いたん」などとも呼ばれる。まんばがない場合は、白菜や小松菜などで代用する場合もある。

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餡餅(あんもち)雑煮

餡餅雑煮とは、その名の通り、小豆の餡を包んだ「餡餅」が入った雑煮のことで、香川県や岡山県に伝わる郷土料理。
煮干しと白味噌仕立ての汁に、餡餅のほか、大根、にんじん、里芋等の具が入っているのが一般的だが、各家庭や地域により異なる。
江戸時代、当時砂糖は「讃岐三白(塩、砂糖、木綿)」と呼ばれ、讃岐を代表する名産品だった。日頃は食べる事の出来ない贅沢品であった砂糖を、お正月くらいは食べたいと、砂糖を使った餡餅を雑煮に入れたのが始まりとされる。

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うずみ

うずみとは、広島県東部の福山地方に伝わる郷土料理。大分県、島根県でも食べられている。汁に具やご飯を「埋める(うずめる)」という言葉から「うずみ」と呼ばれるようになった。
具には、小エビや白身魚、豆腐、ねぎ、里芋、人参、ごぼうなどが使われる。秋には旬の松茸を加える場合もある。
うずみの由来については、1619年、福山藩初代藩主・水野勝成が倹約政治を行ったため、一般庶民は贅沢品とされた鶏肉やエビなどの具をご飯で隠しながら食べていた事からという説や、忙しい農耕期に早く食事が出来るように、汁にご飯を入れてかき込んで食べていた事からという説など、諸説伝えられている。

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しじみ汁

しじみ汁とは、宍道湖(しんじこ)で獲られるしじみ「やまとしじみ」を使った汁物で、島根を代表する郷土料理。しょう油で味付けをしたすまし汁、または味噌汁仕立てがある。
宍道湖でとれるしじみは黒めで粒が大きいのが特徴で、「スズキ」「モロゲエビ」「ウナギ」「アマサギ」「シラウオ」「コイ」と並び「宍道湖七珍」のひとつに数えられる。
宍道湖は日本全国のしじみ漁獲量の約3分の1を誇る、しじみの名産地として知られる。
2007年、農林水産省により農山漁村の郷土料理百選に、島根県の郷土料理として「出雲そば」と共に選ばれた。

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かに汁

かに汁とは、「セコ蟹(またはセイコ蟹)」と呼ばれる松葉ガニの雌と、大根を煮て作られる味噌汁。松葉ガニが獲れる11月から1月上旬が旬の、冬の郷土料理。
松葉ガニの雌を使う理由は、雌ガニの持つ卵の旨みが味噌汁に適している事から。
松葉ガニの漁獲高で日本海一を誇る境港市で、漁師料理として作られたのがかに汁の発祥とされる。
2007年、農林水産省により農山漁村の郷土料理百選に、鳥取県の郷土料理として「あごのやき」と共に選ばれている。

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肉吸い(にくすい)

肉吸いとは、肉うどんからうどんを抜いたもので、かつおや昆布等からとっただしに、牛肉と半熟卵を入れた大阪名物。卵抜き、または豆腐が入ったものもある。
うどんのだしに肉が入っているので「肉の吸い物」と呼ばれ、それが短くなり「肉吸い」と呼ばれるようになった。
難波千日前にあるうどん屋「千とせ」が発祥。間寛平などの師匠として知られる吉本新喜劇の俳優・花紀京が二日酔いの際、軽く食事をしたかったために「肉うどん、うどん抜きで」と注文した所、店主がそれに応じたのが始まり。その後、口コミで広まり人気メニューとなった。

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船場汁(せんばじる)

船場汁とは、塩さばと大根などの野菜類を煮込んで作る澄まし汁の1つで、大阪の問屋街である船場が発祥。別名「船場煮」とも呼ばれる。
塩さばの身、頭、中骨などを切って、昆布と適当な大きさに切った大根と一緒に煮立てる。具が煮えたら仕上げにしょう油で味を調え、お好みでねぎ、こしょう、しょうがなどを加えて食べる。
かつて、船場で働く従業員が食べていた料理が発祥とされ、時間をかけずに簡単に作れて、魚のアラまで使うためムダがなく安い単価で食べられる事などから、忙しい船場での問屋街で親しまれ定着していった。

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ニシ汁

ニシ汁とは、巻貝「イボニシ」を使った味噌汁の事で、愛知県知多郡南知多町の篠島などで、主に冬に食べられる郷土料理。酒のつまみとしても食べられる事が多い。ニシ汁のニシとは、イボニシの地元での呼び名。イボニシには、唐辛子のようなピリピリした辛味と苦味があり、またタウリンが豊富に含まれているため、疲労回復や骨粗鬆症予防に効果があると考えられている。
食べ方は各家庭により様々だが、そのまま味噌汁の具として使ったり、すりつぶして焼いた味噌などで調理して食べる場合などがある。この場合は、炊き立ての飯にかけてお茶漬け風にして食べる事が多い。イボニシの辛味や独特の風味から、地元でも好き嫌いがはっきり分かれると言われる。

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じょじょ切り

じょじょ切りとは、小麦粉をよく練り、うどんのように細長く切ったものを入れた汁物を言う。
もち米が大変重宝されていた時代に、もち米の代わりに小麦粉を入れたのがはじまりで、古くから農作業の際に食べられていた。
語源は、小麦粉を練って作った細長い形が「どじょう」に持ている所から、どじょうを意味する 「じょじょ」をとり、「じょじょ切り」と呼ばれるようになったとされる。また別名で「伊良湖汁粉」とも呼ばれる。
しょう油味で煮込んでご飯として食べたり、甘く煮ておやつして食べる場合などがある。

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みみ

みみとは、山梨県南巨摩郡富士川町十谷の郷土料理で、小麦粉を練って一口大にしたものを野菜とともに味噌味で煮込んだもの。
山梨県の日常食として知られる「ほうとう」や「すいとん」などの「粉食料理」の一つに数えられる。
「みみ」という名前の由来は諸説あり、その形が農具の「箕(み)」の形に似ているという説や、「耳」に似ている事からなどの説がある。
具としては、ごぼう、里芋、かぼちゃ、人参、大根など季節の野菜が用いられる。

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けんちん汁

けんちん汁とは、大根、にんじん、ゴボウ、里芋、蒟蒻、豆腐を胡麻油で炒め、出汁を加えて煮込み、最後に醤油で味を調えたすまし汁で、神奈川県鎌倉市に伝わる郷土料理。漢字の表記は「建長汁」、または「巻繊汁」。地域や各家庭によっては、味噌仕立ての場合もある。
元々は精進料理なので、肉などは加えず、だしも鰹節ではなく、昆布としいたけから取ったものを使うのが一般的。
「建長寺」の修行僧が作っていた事から、「建長汁」がなまり「けんちん汁」になったといわれる説や、普茶料理の「巻繊(けんちん)」( 野菜を刻み、豆腐を混ぜて炒め、湯葉で巻いて油で揚げた料理)が改良され、けんちん汁になった説など、その発祥には諸説ある。

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こしね汁

こしね汁とは、「こんにゃく」「しいたけ」「ねぎ」の頭文字を取って名づけられた郷土料理。
地元特産のこんにゃく、しいたけ、ねぎをはじめ、地元野菜をふんだんに使い、野菜嫌いの子どもでも野菜を多く食べられるように作られた具だくさんの「食べるみそ汁」。
豚肉や油揚げなどが入っているのでコクがあり食べやすく、しかも栄養価が高い。

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とっちゃなぎもち(すいとん)

とっちゃなぎもちとは、いわゆる「すいとん」の事。小麦粉を少し軟らかめに練り、手でちぎって味噌汁ベースの汁に入れ、大根、人参、白菜、椎茸など季節の野菜と一緒に煮込んだ郷土料理。

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のっぺい汁

のっぺい汁とは、里芋、人参、大根、こんにゃく、れんこんなどの野菜類に鶏肉を加えだし汁で煮込んだとろみのある汁物。冷やして食べるのが一般的だが温かくしても美味しい。各家庭や地域によるバリエーションも豊富で、新潟の名産品である鮭やイクラをいれる場合もある。2007年、農林水産省により農山漁村の郷土料理百選に、新潟県の郷土料理として「笹寿司」と共に選ばれている。

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こづゆ

こづゆとは、干し貝柱で出汁を取り、まめふ、人参、しいたけ、里芋、キクラゲ、糸こんにゃくなどを加えた薄味のお吸い物を、会津塗りの椀で食べる会津地方や郡山地方の郷土料理。
海の物が手に入りにくい内陸部であるため、食材は乾物が中心。具材は地域により異なり、平野部では貝柱を、山間部ではするめを使うことが多い。 7または9種類の具材の数は、奇数で縁起が良いとされることから。名前の由来は「小吸物」から変化したもので、かつては「かいつゆ」とも呼ばれていた。また、南会津地方ではこづゆを「つゆじ」と言う場合もある。
江戸後期から明治初期にかけて、会津藩の武家料理や庶民のごちそうとして広まり、お正月や冠婚葬祭など祝い事の席でのもてなし料理となった。
当時はぜいたくな食べ物だったにも関わらず、「最高のおもてなしをしたい」という人情味あふれる料理である事から、何杯おかわりしても失礼にならないという習慣が残っている。
2007年、農林水産省により農山漁村の郷土料理百選に、福島県の郷土料理として「にしんの山椒漬け」と共に選ばれた。

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どんがら汁

どんがら汁とは、「寒鱈」と呼ばれる脂の良くのった大きなタラを使った山形県庄内地方の郷土料理で、タラのブツ切りの身、頭、内臓などを鍋に入れ、ねぎや大根、豆腐など加えて味噌で煮込んだ鍋料理。身よりも白子やアラから出る旨みがポイントで、食べる直前に岩のりを入れると一層風味が増す。
その名の由来は、寒鱈の「身とガラ」である「胴殻(どうがら)」が変化したものとされ、庄内地方の漁師らが船上や浜辺で、魚を余さず丸ごと食べていた漁師料理をルーツとして古くから伝えられてきた。
2007年、農林水産省により農山漁村の郷土料理百選に、山形県の郷土料理として「芋煮」と共に選ばれている。

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納豆汁

納豆汁とは、すりつぶした納豆に、豆腐、こんにゃく、油揚げ(油抜きしたもの)、セリなどの野菜が入った、山形県全域で作られる味噌汁。村山地方では七草粥の代わりに食べられる。

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クジラかやき

クジラかやきとは、くじらの肉を使った鍋料理。鍋物にしてはめずらしく夏場に食べられるのが一般的。くじら汁とも呼ばれる。
具材には、鯨肉、茄子、山菜などが使われ、これらを味噌で味付けし、卵をかけて食べる。

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あざら

あざらとは、ぶつ切りにしたメヌケのあらと白菜の古漬けに、酒粕を加えとろ火で煮立てた宮城県気仙沼地方の郷土料理。
その発祥は、春頃に白菜の処理に困った家庭で考案されたという説や、旧正月に各家庭の残り物を煮て食べていたのがはじまりという説がある。

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法度(はっと)汁

法度汁とは、地域ならではの食材や季節の野菜、そして「はっと」を加えて醤油仕立てで煮た汁物で、すいとんに似た宮城県登米地方の郷土料理。
各地域により味付けや具材が異なり、特産物の油麩を入れる地域もある。また、お湯で茹でて、あずき、ずんだ、エゴマなどに絡める場合もある。

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お葛かけ(おくずかけ)

お葛かけとは、片栗粉などでとろみをつけた醤油味の汁に、宮城県の郷土料理として知られる白石温麺や季節の野菜、油揚げなどを入れてじっくり煮込んだあんかけ料理の一つ。
温麺の一般的な食べ方であり、同じく宮城県の名産品「ずんだ餅」とともに宮城県を代表する郷土料理で、主に精進料理としてお盆やお彼岸に食べる事が多い。
主な具材は、温麺、茄子、里芋、いんげん、さやえんどう、にんじん、みょうが、油揚げ、干し椎茸、麩などが基本。
本来は精進料理だが、鶏肉や豚肉を入れたり、 温麺の代わりに白滝を入れるなど、地域や各家庭ごとに味付けや具材は異なる。

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ぬっぺ汁

ぬっぺ汁とは、豆腐入りのすまし汁の上にとろろをたっぷりかけて食べる岩手県の郷土料理。地方によって「ぬっぺい(濃餅)汁」「のっぺ」「八杯豆腐」と様々な呼び方がある。寒い冬の汁物として幅広い年齢層に親しまれている。長芋と豆腐の組み合わせは、病人食としても適している。

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ひっつみ

ひっつみとは、手でちぎった小麦粉の生地を鍋に入れ、魚や鶏肉、季節の野菜などと一緒に煮込んだ汁物の事で、すいとんの一種。
岩手県の北上盆地を中心とし、岩手県内各地域でふるさとの味として幅広く食べられている。
水を加えた小麦粉を練り、しばらくおいて固めたものを薄くのばしてひっつまむ(手でちぎり)事からこの名がつけられたとされる。
具やだしは地域や各家庭、季節などにより変化し、かに、魚、鶏肉、季節の野菜類などが入れられる。
地域により「つみれ」「とってなげ」「はっと」「きりばっと」と呼び方も様々。
2007年、農林水産省主催農山漁村により郷土料理百選に、岩手県の郷土料理として「わんこそば」と共に選出された。
また、ゆでたひっつみにきな粉と砂糖をかけると、おやつとして食べる事もできる。

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せんべい汁

せんべい汁とは、汁物専用のせんべい「南部せんべい(白せんべい)」を醤油味などで煮立てた料理で、青森県八戸市地域の郷土料理。
汁物、または鍋料理に分類される。
南部せんべいには汁物や鍋に使う目的で特別に焼き上げられた「かやき煎餅」を使用するのが一般的。これを割り入れ、醤油味(味噌味や塩味もある)の鶏肉や豚肉などの出汁で、ねぎ、ごぼう、きのこなどの野菜類と共に煮立てる。鯖、昆布等で出汁をとる場合もある。
2007年、農林水産省主催農山漁村により郷土料理百選に青森県の郷土料理としていちご煮と共に選出されている。

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けいらん

けいらんとは、しょう油味のだし汁の中にこしあんを包んだ餅が入っている郷土料理で、主に県南、または下北地方で食べられている。
形が鶏卵に似ていることからこの名が付いたとされ、江戸時代頃より確認されている。しかし精進料理としての歴史はもっと古く、鶏卵素麺とも表記されている。
元々は秋の収穫祝いとして食べられていたが、最近では結婚式や法事などの慶弔時、精進料理として出される事も多い。なお、慶事には紅白に色づけされたもちが、弔事には小振りのもち(うずらの卵大)や、青(緑)に色づけされたもちが使われる。

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いちご煮

いちご煮とは、青森県八戸市を中心とする県南地方に古くから伝わる伝統的な漁師料理。
薄切りにしたウニとアワビを湯または出汁で煮立てて、塩と醤油だけで味付けをしたシンプルなお吸物。
ウニの赤い色味が、まるで野いちごのように見えることからこの名が付いた。
アワビの代わりにつぶ貝等が使われる事もある。
いちご煮は、2007年農林水産省により農山漁村の郷土料理百選に、せんべい汁と共に青森県を代表する郷土料理として選ばれている。
現在ではお正月や慶事の席などで食べられる事が多い。また、例年7月には「いちご煮祭り」が行われている。

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